マイタケ：栄養素・効果と効能

*ガン予防　コレステロール・血糖値降下作用　血圧調整作用　エイズにも有効*

マイタケの名前の由来は、「かさの部分が重なり合って舞っているように見える」・「食べた者があまりの美味しさに踊りだす」などの意で『舞たけ』という名前が付いたといわれています。主産地は、秋田、群馬、新潟などで、昔から味・香りとも食用のきのこの中でトップクラスといわれながらも、長い間、幻のきのことされていましたが、１９７０年代半ばに人工栽培に成功し、一般家庭の食卓にも急速に普及するようになりました。

マイタケが属するサルノコシカケ科やキコブタケ科の菌体に含まれる「多糖体」の働きにより、強い抗ガン作用があることが実験結果により確かめられてきました。アメリカでは、マイタケの薬理効果を称えて「マジックマッシュルーム」と呼ばれています。

マイタケの成分にはβーグルカン（多糖体）、ビタミンＢ群、ビタミンＤ、食物繊維、亜鉛、銅などが含まれています。これらの成分の効用は、今や世界が注目していますが、特にβーグルカンには低下した免疫機能を回復させ、ガン細胞の増殖を食い止める働きを持っていますから、ガンの予防に効果があります。特にマイタケの場合その効力は普通のきのこの倍以上もあります。

βーグルカンは食物繊維と同じ働きをするので消化されることはなく、腸を刺激して腸内の発ガン物質を吸着して除去することによる抗腫瘍効果、抗ガン効果があり、大腸ガン予防に効果的といわれています。また１９９２年には、エイズウイルスにも有効であることがアメリカ国立ガン研究所において確認されました。日本薬理学会でも、マイタケから抽出したグルカンには、抗エイズ作用があると報告されています。

さらにビタミンＢ2も含み、脂質や炭水化物をエネルギー化するのに役立ちますから、肥満防止やダイエット中の人におすすめで、コレステロールの低下作用、血糖値降下作用、血圧調整作用、便通作用、炎症やアレルギーを抑制する作用など様々な効果が期待できます。

その上うま味が多く良い”だし”が出るので、味噌汁などの汁物や煮物、鍋物、炊き込みご飯、天ぷら、ソテーなど工夫次第でいろいろな料理に使えます。ただし、料理の際に注意するのは、「きのこ類はできるだけ水洗いをしない」ということです。マイタケに限らず、きのこ類に含まれるグルカンなどの有効成分は、加熱には強いのですが、水溶性のため、水を使って調理すると流失してしまいます。ですから、鍋や煮物などにするときは、少し薄味にして汁ごと摂取できるように心がけたいものです。


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