小さな癒しの海へ

~癒しの温泉旅行三昧&癒しの熱帯海水魚生活~

ヨーグルト:栄養素・効果と効能

2006-11-13 11:09:21 | Weblog癒し日記
*コレステロール・血圧を下げる ガン抑制*

ヨーグルトの歴史は、紀元前の古代トラキアで生まれた「プロキッシュ」と呼ばれる食べ物にさかのぼります。人は、動物を家畜化したときからミルクを摂取したり、そのミルクが自然発酵して酸っぱくなったミルクを飲んでいました。もちろんその頃は、それに乳酸菌という優れた菌が介在していることは誰も知りませんでした。

脚光を浴びるようになったのは、20世紀の初めにロシアのノーベル賞受賞者メチニコフが『ヨーグルトと不老長寿の関係』を世界に発表してからで、近年では「特定保健用食品」つまり食品成分と健康の関わりに対する知見から見て、ある種の保健の効果が期待される食品としての認識が強まってきました。

ヨーグルトは牛乳を原料にして乳酸菌で発酵させたものなどで、牛乳本来の栄養だけではなく、様々な保健効果が加わります。

1、乳酸発酵による乳成分の栄養的価値の向上(消化性や吸収性の向上など)
2、生きている乳酸菌が発揮する生理的効果(整腸作用、乳糖不耐症の予防効果など)
3、乳酸菌の菌体や発酵生産物の有する生理効果
  (抗変異性、血中LDLコレステロール低減作用、抗腫瘍性、血圧降下作用など)

このうち1と2については多くの研究が行われてきましたが、近年アメリカでヨーグルトとガン予防に関する論文が発表されて以来、3の領域で新しい知見が次第に明らかになってきました。

最近の研究では、ヨーグルト中の乳酸菌が余分なコレステロールを分解し、体外に排出する作用があることがわかりました。腸内に乳酸菌の多い人はコレステロール値が低く、少ない人は高かったという報告があります。また多くの研究から、カルシウムの摂取量が多いと血圧が下がり、高血圧が予防されることがわかっていますが、ヨーグルトのカルシウムは牛乳のそれより消化吸収の良い乳酸カルシウムという形になっているので、さらに理想的であり、ある種の乳酸菌が生み出す酸乳には、血圧を下げる効果のあることが明らかになっています。

さらにヨーグルトの乳酸菌は、細胞の突然変異(ガン化)を起こす毒物の働きを抑えることがわかり、乳酸菌の菌体が様々な変異原性物質やガン原性物質を吸着させることが明らかにされてきました。しかも、その吸着はきわめて短時間に安定的に行われます。

乳酸菌のプロバイオティスク機能(口から摂取され、生きたまま腸に到達して整腸作用をもたらし、人体に良い影響を与える微生物の働き)は、病気にかかる前に予防するという予防医学の見地から、今非常に注目されています。毎日美味しく食べて健康に役立つヨーグルトは、ますます手離せない食品となりそうです。