空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

演劇『ハリー・ポッターと呪いの子』

2022年10月26日 23時00分00秒 | 身辺雑記

今日は、赤坂↓ヘ出かけ、

娘と一緒にタイ料理↓を食べた後、

ここ↓へ。

TBS赤坂ACTシアター

舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」を上演中。

劇場へ向かう階段には、
ハリー・ポッターの世界ヘ誘う様々なオブジェが。

本日の出演者の名前は、
↓こんな風に本の背中に書かれている。

開演前と休憩時, 終演後は
舞台を撮っていいという、 イキな計らい。

J.K.ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズの第8作目は、
本ではなく、舞台版としての登場。


ローリング、ジャック・ソーン、ジョン・ティファニーの3人がストーリーを作り、
ジャック・ソーンが脚本として完成。
演出を手掛けるのはミュージカル「ワンス」で
トニー賞の最優秀演出家賞に輝いたジョン・ティファニー


ローレンス・オリヴィエ賞では、
新作作品賞、演出賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、
ラインティング・デザイン賞、コスチューム・デザイン賞、サウンド・デザイン賞、
セット・デザイン賞の、史上最多の9部門を獲得
トニー賞では、演劇部門の作品賞、演出賞、装置デザイン賞、衣装デザイン賞、
照明デザイン賞、音響デザイン賞の6部門で受賞

ロンドンで2016年に開幕し、
ニューヨーク、サンフランシスコ、オーストラリア・メルボルン、
ドイツ・ハンブルク、カナダ・トロントの6都市で上演。

↓は、ニューヨークの劇場。

私が撮影。

「1部2部同時上演」と書かれています。


東京公演はアジア圏としては初めて、世界では7番目の上演となった。
ロンドンでは前編と後編を2本の芝居で見せる
2部制で上演されたが、
ブロードウェイにおいて前編を第1部、後編を第2部とする新バージョンが誕生。
だから、普通の作品(2時間半)より長く、
上演時間は休憩を含めて3時間40分

TBS60周年記念として、
ホリプロが制作を担当し、
劇場を大規模改修した
ハリー・ポッター専用劇場にて上演される。
上演期間無制限のロングラン形式。
ハリー・ポッター役を藤原竜也・石丸幹二・向井理のトリプルキャストで演じる。


本日のハリーは石丸幹二。

物語は、「ハリー・ポッターと死の秘宝」の19年後を描く。
魔法省の重役となったハリー・ポッターは、
37歳で、いまや三人の子の父親。
(ロンの妹のジニーと結婚。
 ロンはハーマイオニーと結婚し、
 ハーマイオニーは魔法大臣、
 ロンはいたずら道具専門店オーナー。)

ホグワーツ魔法魔術学校に入学するハリーの次男のアルバスを
見送る場面から始まり、
アルバスが4年生になるまでが描かれる。


アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、
の少年と出会う。
彼は、父ハリーと犬猿の仲である
ドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった。

「逆転時計を使った過去の改変」が主なテーマで、
昔、三大魔法学校対抗試合で陰謀で殺されたセドリックを蘇らせるために、
アルバスとスコーピウスは、
逆転時計を使って過去に戻り、
セドリックの命を助けようとするが、
過去をいじったために、
元の世界が変わってしまう。
校長が交代していたり、ロンとハーマイオニーが結婚していなかったり、
ロンの娘が誕生さえしていなかったり、
果ては、ハリーさえ、殺され、存在しない。
その改変された世界を元に戻すために、
アルバスとスコープウスは、
逆転時計を使って度々過去に戻るが、
ついに、過去にとらわれたまま、
戻ってこれなくなる。
救出を求めてハリーと、ある方法を使って、
いる時と場所を伝えようとするが・・・

小説7作に登場する主要登場人物が年齢を重ねた姿で登場するほか、
死んだキャラクターも、
タイムスリップした際や、
改変が行われたあとの世界などでふたたび姿を現す。
ハリーの父母のことや魔法学校、敵のヴォルデモート、
ハリーとハーマイオニー、ロンの三人の関係など、
最低限の知識は必要だ。

事前にストーリーを読んだ時、
この複雑な話を、どうやって舞台で展開するのか、不思議に思ったが、
精密な舞台機構と、大ネタ小ネタ繰り出しての技術力で乗り切った。
特に、第1部の終幕、
死喰い人の造形は素晴らしいの一言。

最大の魅力は、「ハリー・ポッター」の世界観を
劇場で体感できること
小説の世界に入り込んだような舞台美術と衣裳、
次から次へと飛び出す魔法の数々、
知恵と技術を結集して創り上げた独創的な舞台。
音楽、サウンド、照明、体感する全てが、観客を魔法の空間にいざなう。
どんな稽古をし、
どうやって技術面との整合を取り、
どんな舞台リハーサルを繰り返したのか。
一つタイミングを外せば、
滅茶苦茶になってしまうのだから、
細心の苦労があっただろう。
しかも、舞台にのぼった30人の俳優が、
沢山の役をこなしながら、
舞台の暗転時、装置の出し入れも担当し、
転換も見事に素晴らしい。

技術面だけではない。
ハリーと息子の葛藤が物語の柱になっている。
英雄の息子であるプレッシャーに苦悩するアルバス、
子供との向き合い方に悩むハリー、
そしてアルバスとドラコの息子のスコーピウスとの友情。
素晴らしい人間ドラマとしても観られる。
ただ、セリフはもう少し抑えられなかったか。

才能ある脚本家、演出家、舞台装置家、技術陣が結集して初めて実現した舞台空間。
17000円が安い、と思える久しぶりの演劇体験だった。

舞台劇の脚本はシリーズの第8巻として書籍化されている。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿