Je vis ma vie 〜ありがとうの気持ちがあふれる社会へ〜

マーケティングの本質は「ありがとうの気持ち」の探求だと考えます。こちらで社会にありがとうの種をまく活動や想いを綴ります。

可能性は対話から

2017-09-10 | 子どもと学び
おはようございます。桑原です。
レッジョ・エミリアと語り合う
こどもとまちの未来

というシンポジウムに参加してきました!

北イタリアの小都市レッジョ・エミリア市
で形作られた教育について
レッジョ市立園の中でも著名な
「ディアーナ幼児学校」教師を経て
ドキュメンテーションセンター長になられた
マリーナ・カスタネッティ女史
からお話を伺いました。



子どもは文化や社会を変える力がある



その力を守り育むために
レッジョ・エミリアが大切にしていることは
オープンであり、対話的で、接続的であること
だといいます。

子どもたちは発見や探求をする研究者です。
大人は、そういった子どもたちをよく観察し
常に意味を考えて研究する必要があります。


その活動で大切にされているのが
【ドキュメンタッツィオーネ】
【プロジェクタッツィオーネ】です。

ドキュメンタッツィオーネとは…
子どもたちの様子を道徳的に表現するツール
何が起こったのかを記録するものです。

プロジェクタッツィオーネとは…
何が起こるのかを予想し、
観察したプロセスを深めることです。

プロセスによって具体的に知識が生まれ
ドキュメンタッツィオーネで見える化されます。



大人として意識しなければならないのは
目的にこだわらないことです。
子どもたちが到達すべきと思う方向に導かず
子どもたちがどの方向に私たち大人をを導くのか
を考えて寄り添うのです。



その根底には
子どもも大人も研究者であるべき
という考え方があります。

子どもたちが表現できる場を与えるために
大人の役割は、その可能性を見出すことです。

子どもだけでなく、大人も、街の人も、
対話をすることで
コミュニケーションが始まります。






とても素晴らしいと感じたのは、
「レッジョ・エミリアアプローチによって
子どもたちがどんな大人になるのですか?」

という質問の回答でした。



表現できる環境を提供することが大切なので
子どもたちがどんな大人になるかは考えていない
と断言されたのです。

子どもたちは、
自分に合った表現活動を望んでいます。
とても大切な時期に色々な可能性を提供すること
こそが重視されるべきことなのです。

結果重視になりがちな大人の視点に対する
問題提起だと感じました。



すべての可能性は対話から始まります。



私のやろうとしていることは
こういったアプローチだと改めて感じました。



レッジョ・エミリアアプローチの創始者
ローリス・マラグッツィ氏は
モンテッソーリ教育の
「子どもを観察して科学的にアプローチする」
ということを高く評価していたといいます。

やはり、すべては繋がっています。