あるスキャンダルの覚え書き
おすすめ度
原題:Notes on a Scandal
製作:2006年 イギリス
製作:ロバート・フォックス アンドリュー・マクドナルド 他
監督:リチャード・エア
脚本:パトリック・マーバー
出演:ジュディ・デンチ ケイト・ブランシェット ビル・ナイ アンドリュー・シンプソン トム・ジョージソン マイケル・マロニー
キャッチコピー:彼女の恋の相手は15歳だった
予告編からあふれ出すジュディ・デンチの怖さが気になりつつ、1年遅れでようやく観ました。「あるスキャンダルの覚え書き」です。
ロンドンの総合中等学校で歴史を教えるバーバラ・コヴェット(ジュディ・デンチ)は、厳格な態度で生徒に接するベテラン教師。ストレートな物言いと気難しさで同僚からも疎まれ孤立しています。そんな中、美術教師シーバ・ハート(ケイト・ブランシェット)が赴任してきます。バーバラは「彼女こそ、私が待ち望んだ女性に違いない」と心ひそかに興奮し、彼女の様子をこっそりと観察し、日記に書きはじめるのでした。ある日シーバの教室で起きたトラブルをバーバラが助けたことを機にふたりの距離は一気に近づきます。心躍るバーバラですが、その思いもつかの間、ひょんなことから校内でシーバが教え子と関係を持っている現場を目の当たりにしてしまいます。
いいですね、ジュディ・デンチ。怖いです。怖くていい感じです。キャッチコピーだけ見ると、ケイト・ブランシェット目線のインモラルな恋愛映画なのかなと思いそうですが、コレはジュディ・デンチ目線の、しかもかなり粘着質なストーカー目線の作品です。あー。怖い。
年齢・性格・生い立ち。全く異なる二人の女性ですが、共通して抱えていたものは「孤独感」。「秘密」を共有することで距離が近づくふたりですが、いつしかその関係には嫌~な優劣が生まれます。
なんかこれ観てたらミザリー思い出しちゃいましたよ。(ちょっと違う?)ぶるぶる。あーこわい。
私、基本的に他人と距離をとらない人って苦手なのです。じりじりと距離を詰め、いつの間にか人様の心のお庭に土足で上がりこみ、気が付けば心のお部屋までノックなしで進入してくる・・・。そんなんされたら、めっちゃ引きますわ。バーバラみたいな人とは絶対仲良くなりたくないなあ。
というわけで、とっても良質な心理サスペンスでした。
・あるスキャンダルの覚え書き@映画生活
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