１０年前

まだ暖かさの残る秋だった。
前日からなんとなくお腹の張りがあったが、普通に生活できる程度。
翌朝、少し心配している夫を見送り、睡魔に負けて二度寝。
あまりのお腹の痛さに目覚めて…。
「特大プッチンプリン」を前日のおやつに食べていたので、それでお腹を壊したのか！？

トイレで徐々に痛くなってくる腹痛と闘っていると…出血！
「予定日まで三週間近くあるのに…なぜ？出血ーーーーー！！」

そうこうしているうちに、腹痛は５～６分おきの激痛。
「陣痛！？マジでーーーーーー？？？？」
こんな叫びを心の中で絶叫させながら、夫・実家・病院に電話

即行で帰宅した夫が乗って来たタクシーに乗り、半ば担ぎ込まれるように病院へ。
医師の診断によれば…「赤ちゃんの頭、見えてますよ」

＜あのぉ…心の準備が全く出来ていませ～～～ん

私の心も分娩室に入りきることも無く…周りでは緊急出産の準備。
車椅子（初体験）の乗せられ、陣痛室もすっ飛ばしあれよあれよと分娩代へ～～。

「ハイ！いきんで良いですよ！」
「赤ちゃんその気になってるから、頑張って！」
「あと、５回いきんだら赤ちゃん出てくるわ！！」



「ほんぎゃ～～～～～！！！！」



無事に１４時２３分生まれました。
産声を聞いて止め処なく涙が溢れた。
切迫早産で３０００ｇにも満たない長女。
何かもが初めて尽くしの妊娠・出産・子育て。。。
全てにおいて一喜一憂する日々。


これから先も恐らく彼女が生まれたときの事を忘れない。
私のところに来てくれた長女の事を。