ただのサッカーブログ

世間知らずの人間が書くサッカーを中心とした個人ブログ。2020年からはサッカー以外の事も少しずつ。

東日本大震災から10年 読売新聞文字起こし サッカー元代表・小笠原さん

2021-09-11 | Weblog
2021年令和3年3月12日金曜日
読売新聞、スポーツ面、26ページ、文字起こし

東日本大震災10年

「故郷へ恩返し 道半ば」
後進育成へ大会開催に力
サッカー元代表・小笠原さん

懐かしいはずの景色が一変した。「途中までの道のりは
何も変わらないのに突然、建物がなくなった」。
サッカー日本代表やJ1鹿島で活躍した小笠原満男さん
(41)は震災の数日後、茨城から故郷・岩手に駆けつけ、
津波の爪痕を目の当たりにした。あれから支援を続け、
10年になる。2018年に引退し、「故郷への恩返し」
という決意は、いっそう固まった。
まだまだ道半ば、とー。

盛岡市出身で、高校時代を過ごした大船渡も甚大な被害
を受けた。盛岡で物資をそろえ、沿岸部の避難所に
繰り返し届けたが、「1人でやれることの限界」を感じた。
震災後間もない5月、東北出身選手らと「東北人魂
を持つJ選手の会」を結成。スパイクや
ユニホームを子どもたちに贈り、13年には
大船渡の小学校跡地に運動場を整備した。

「スパイスを贈るより、スポーツ用品店にお金が落ち、
地元が自立できる方がいいのでは」と、葛藤も
芽生えた。だから近年は「被災地からJリーガーが
育ち、その子たちが何かを還元するサイクル」
を目指し、大会開催に力を入れる。
参加者が強豪高校に進んだといった知らせも届く。

子どもたちと接すると、「自分が『戦争』と
言われてもピンと来ない小学生がいる。
何が起きたか語り継ぎ、地震が起きたらどうするか
を教える必要性を年々感じる」。鹿島のアカデミー・
アドバイザーとして、下部組織のチームを被災地
に遠征させ、津波の映像も見せている。

新型コロナ禍で1年あまり帰省できず、「こんなに
戻れないのは初めて」と、歯がゆさも募る3・11。
「みんなが震災を思い、二度と犠牲者を出さない
ように考え直す節目になる。今も何かを引きずって
いる人たちの心に寄り添い、被災地から学ぶ姿勢
をもってほしい」と願う。(青柳庸介)




9月10日(金)閲覧数:563PV訪問者数:344人

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