茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶論 テーブル茶道の体験 その3

2021-07-09 15:47:14 | 茶の湯エッセイ
 「実際に、自分で薄茶を点ててみましょう。」

 友人は人生初です。


 お菓子が運ばれてきました。



 樫舎さんの干菓子。
甘いふのやきせんべいと蝶々の和三盆でした。
和三盆もふのやきも大好き。


 頂き終わると、温められ清められ、抹茶が入ったお茶碗と、茶筅が運ばれてきました。




 「薄茶って何グラムくらいだと思いますか?」
 「2〜3グラム位、お好みですが」
 「お湯の量も大体60ccと言われていますが、お好みで大丈夫です」
 「お湯が入ったらまず、お湯と抹茶を混ぜ合わせるように全体を茶筅でなじませて、それから前後に手早く動かします。手首を使って振る感じで、ある程度泡が立ったら、少しずつゆっくりして上の方へ上げていき、静かに茶筅を引き抜きます。今回は裏千家のお茶になりますけど。薄茶も流派によって点て方が違うんですよ。」

 そんな感じの説明と実技があった後、ケトルのお湯が茶碗に注がれました。


 
 ご自服。我ながら、今日の二服目、美味しかった。
 ちなみに、二服とも茶銘は”茶論”。点てて頂いた薄茶の方がやっぱり美味しかったかなあ。
 友人も自分で点てた初のお茶を美味しく飲み干しておりました。

 柄杓だとお湯の量の検討がつきやすいですが、初心者でケトルからお湯を注ぐのは最初は量が難しそうですね。何度もやっているうちにちょうど良い頃合いがわかるというところでしょうか。


 そして、最後にこの”茶論”についてのご説明。

まずは目的。パンフレットによれば、

 茶論の稽古全体の目標は「もてなしの力量をあげる」。
 もてなしの「心」を持つのはもちろん、礼儀作法・点前といった「型」、
歴史やコード・トレンドといった「知」をバランスよく習得し、その心をきちんと相手に伝わる形で表現できるようになります。茶道を通じて日常が変わる。

 
 そのため、

 茶道文化の入り口として、カジュアルで親しみやすいものにしている。
 講師は様々な方がいて、毎回同じ講師に習うわけではない。(選択できるので同じ講師を選ぶことも可能)
 茶道というと一種修行のようなところがあるが、ここでは学びとしての茶道。
 
 初級では基本の所作、お茶の歴史っや抹茶の話、濃茶を知る、日本化の淹れ方・愉しみ方、茶道具の世界など学び、最後に人のためにお茶を点てるという体験として茶会を催す、というご説明でした。

 店舗での稽古と動画の視聴で反復練習できるようになっている。

 初級の後は、中級コース、上級コースもあり、上級では簡単な茶事(懐石はなし、八寸にて)をする。

 上級コースを修了すると講師認定などあるのですか?と伺うと、
そういったものはないと。

 駅に近いビルの中にあること、キャンセルや予約も当日可能なので通いやすいかもしれません。
茶道の導入として、また日本文化に触れたい、少しゆったりとした気分になりたい方、お菓子を楽しみに通う方など目的は様々なようです。


 日本文化や茶道に興味があって、気軽に触れてみたいのであればいいかもしれません。
 ただ、1回6600円と結構いいお値段ではあります。


 体験当日に入会すると、入会金は無料で、友人は心揺れていましたが、結局今回は見送りました。
でも、茶道や日本のしつらえに触れたことに感動していました。


 さて、私はといえば、お菓子もお茶も美味しくて、
友人と茶道について話しながら楽しくいい時間を過ごさせて頂きました。

 先生につくのは敷居が高いけれど、茶道に触れてみたいというのであれば、カルチャーセンターとかで短期3か月、6か月習ってみるのがいいかなあと個人的には思いました。

 あとは裏千家が初心者のための茶道教室を開催しているので、そちらに参加してみるのもよいかもしれません。
裏千家 初心者のための茶道教室
http://203.178.89.211/textm/headq/recruit/kikaku/kyo/index.html

 どちらも導入ですが、茶道の基礎はしっかり学べますし、先生の雰囲気はわかるし、期間が区切られているので短期で辞めることもでき、先生との相性があって続けたければそのまま継続すればよし、敷居は低いかと思います。

 テーブル茶道もよかったけれど、折角なら、私は、畳でのお稽古をオススメしたいのです。
チケットで行きたい時に行くのではなく、まずは細く長くでもある程度継続してコンスタントに1年を通じて通ってみると、見えるものが違って来るかなと思うので。

 興味をもった方は、茶論に行って体験してみて下さい。


 と、昨日ここまで記事を書いていたのですが、偶然、今日、美容院で出された雑誌で、SDGsの特集の中で、茶論を経営する中川政七商店の当主のインタビューを読みました。
 古き良きものを知り、持続させていく、日本のよき伝統や職人、技を廃れさせないために、地元の奈良発で様々な取り組みをしているとありました。
 茶論も、茶道やそれを取り巻く道具や所作をより身近に日本人に知らせ、持続して後世に伝えていこうという、取組の一つなのでしょう。
 何か、縁を感じました。

 皆が幸せを感じられる、そんな世の中になるといいですね。

 長々と私の体験にお付き合い下さり、ありがとうございました。


<ご参考>
国連広報センター SDGsについて
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31737/

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