茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

あそび心の蒔絵 彦十蒔絵 茶道具

2021-05-05 17:51:17 | 美術館・展覧会
 3月の終わり、高島屋美術画廊で開催されていた「あそび心の蒔絵」を拝見しました。
 用事があって出かけ、いつものように茶道具売り場に立ち寄った折に偶然見かけて入ったものの、
これが楽しくてつい長居してしまった。
 子供には、まだ~?と言われながらじっくり拝見しました。


 まず驚いたのは、こちらの天目茶碗と天目台。

  

 見事な輝きで、きれいな覆輪もあって。裏も焼物そのもの。
 でも、茶碗も台も漆器。
 持ち上げてみたら、軽くてびっくり。いい意味で騙された~と思わず笑ってしまう。


 次に目に入ったのは、真っ黒な棗。
 蓋を開けると、水色の散りばめられた螺鈿。螺鈿は水を表わしているのだそう。

 

 「夜桜 闇蒔絵」 聞けば、吸い上げ技法というもので、桜の花びらを黒漆で描き夜桜を表現したのだとか。
普通に見るとなかなか夜桜が見えてこないのだけれど、写真でしっかり見ることができました。

 

 「秋草蒔絵」は安藤広重の代表作を描き落としたもの。

 

 蓋を開けると富士山が現れます。


 
 広重の浮世絵
https://www.pinterest.jp/pin/604678687440245812/

 安藤広重はゴッホら欧米の画家にも影響を与えた人物で、特に青色はヒロシゲブルーと呼ばれたそうです。
平面の絵を棗に描き巡らせるとまた違った味わいがありますね。
蓋の裏に何かが隠されていることはよくありますが、まさか富士山が!とちょっと嬉しくなりました。
秋草を描いた棗はよくありますが、今回拝見したものは斬新で楽しい棗でした。


 こんな華やかな棗もありましたよ。「花尽くし蒔絵」
 まさにお花畑にいるような気持ちに。




 茶箱に入る3点セットも。いぶし銀色が美しく。




 「貫入塗 見立漆器」



 貫入(ヒビ)が見事に再現されて、まさか漆器とは思いませんでした。持ち上げるとこれまた軽い。

 
 今日は茶道具だけご紹介しました。
 他にも楽しい作品が沢山あったので、
 それはまた後日ご紹介したいと思います。


 今回、私は初めて知りましたが、
彦十蒔絵は若宮隆志さんが代表として、次世代に伝える様々な漆作品を制作されています。
 楽しい見ごたえあるアートな作品が沢山あります。

 私をご案内下さったのは、高禎蓮 WAWAさん。
 作品に込められた意味を深くご説明下さって、本当に勉強になりましたし、彦十蒔絵の伝えたい思いが
よくわかりました。ありがとうございました。
 またご縁がありましたら、色々教えて頂きたいです。

彦十蒔絵HP
https://hikoju-makie.com/


 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 利休百首27 | トップ | あそび心の蒔絵 彦十蒔絵 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

美術館・展覧会」カテゴリの最新記事