茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

今年も無事炉開き 関

2020-11-19 23:19:32 | 茶の湯エッセイ
 11月も中旬を過ぎて、炉開きされた方も多いことと思います。

 私も先日やっとお稽古に行けまして、炉開きの濃茶と薄茶を致しました。

 風炉にしろ炉にしろ、私は切り替わりの最初に濃茶と薄茶の平点前をする
ことにしています。上の点前まで習った後は、平点前はとても簡単にも感じる
のですが、初心に帰れて、いい緊張感があり、大好きなのです。

 この日は贅沢に先生と私二人だけでの炉開きだったので、濃茶は自服となりました。

 各服点で練った濃茶を自分で飲んでみると、一人前の濃茶の具合がよくわかって勉強になります。
私は濃い目、大目のお茶が好きなのでついつい沢山抹茶を入れてしまいますが、
誰もがそうとは限らないので、これからはもう少し意識して一人前の濃茶を練る練習を
しなければと思いました。

 コロナで濃茶の回し飲みがなくなりましたが、
「正客になると遠慮して飲むし、末客はちょうどよい加減の濃茶を頂けないし、
各服点になってみんなが美味しい濃茶をそれぞれ頂けるのもいいことかもしれないわね。」
と先生と話しました。

 炉になると、釜が煮えていく音、釜を開けた時にあがる湯気、
湯を汲みだした時に柄杓から立ち上る湯気、水をさした時の音、
火が落ちるにつれ静まっていく炉の景色など、音や湯の変化が鮮明に感じられます。
 これもまた私にとってはごちそうです。この変化を感じる時に、炉になったなあ、
と気持ちが落ち着くのです。

 

 床の間には、いつもの”関”の文字。
この軸を見る度に今年もまた精進しようと思います。

 床の間の花は、椿の”炉開き”。優しいピンク色に癒されます。
 掛け花入れには菊が入れられており、
「今年は菊の葉っぱが紅葉して、珍しいので活けてみたのよ。」
と先生はおっしゃいました。
 確かにきれいな黄色になっています。



「今年はりんどうの葉っぱも紅葉したのよ。コロナで人間は大変だけれど、
自然界はなんだか生き生きしているみたい。」

 桜や銀杏の葉が紅葉というのはよく聞くけれど、そういった草花の葉も
紅葉するものなのかとこの年になって初めて知りました。


 そして炉開きの何よりのご馳走、今年も美味しいお汁粉を頂きました。
私のお椀には二つお餅を入れて下さって、満喫しました。先生ありがとうございます。
相変わらず自家製にしその実の塩漬けもおいしくて、、、、ご飯もほしい。




 お稽古の最後に壺の紐結びの練習をしました。
一年ぶりではありますが、やり始めたら結構すんなりできました。
真の結びの形がまだまだではありますが。
年々早く手が動くようになってきています。
やはり積み重ねは大切と思う瞬間です。


 今年は各地で様々な行事が中止になりました。

 無事炉開きをして、毎年変わらずに同じことを
積み重ねていくことがいかに大切で貴重なことであるか、
今年は噛みしめながら、一つ一つを楽しみました。

 これまで積み重ねてきた行事が中止になることで、
様々な伝統が途切れてしまわないことを祈ります。
来年は色々なことがいつも通り無事開催できますように。

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2 コメント

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お稽古 (tyako)
2020-11-20 21:10:33
こんばんは。
お忙しいようですが、お稽古に行けて良かったですね。
それも先生一人占めとは・・・
我が家では、恒例の炉開きの茶事も善哉も全部取りやめにしました。
早くお茶事を再開したいです。
来年は、お家元は初釜を開催するそうです。
あれだけの人数分、お濃茶どうするのでしょう。
お水屋さんが大変だと思います。
返信する
Unknown (m-tamago)
2020-11-26 23:45:30
コメントをありがとうございました。
お返事遅くなり失礼しました。

最近先生独り占めでじっくりお稽古させて頂いています。

今年は炉開きや茶事など思うようにはいきませんね。
お家元の初釜もどうなるのでしょう。
きっと新しいスタイルで。
色々なことが進化して、大変なこともあるけれど、楽しみでもあります。

これからは大寄せ茶会が減り、少人数での茶会、茶事の機会が増えていくのでしょうか。
返信する

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