俳句の三冬(冬全体にわたる)の季語に、
冬薔薇(ふゆそうび)があるが、
これは四季咲きの薔薇などが、
冬に入っても名残の花を咲かせているさまを言う。
冬薔薇の葉は寒さで赤褐色に染まり、
他の季節に比べ花も小さくまとまっている。
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葉ばかりでなく、幹や鋭い棘までも赤く染まっているが、
それこそが、冬にしか見られない薔薇の美しさなのだと思う。
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下の薔薇は昨日撮った「花霞」で、
最盛期のような花弁の柔らかさは無いが、
けなげさは感じることが出来る。
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春に咲き誇っていた「花霞」は爛漫そのものだった。
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氷点下を記録するような季節に健気に咲いている冬薔薇を見るに付け、
私も頑張らねばと思うのだが・・・・
冬薔薇は色濃く影の淡きかも(水原秋桜子)
病む瞳には眩しきものか冬薔薇(加藤楸邨)