MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

「日没直後に後光射す遠望富士」と「十六夜のスーパームーン」

2016年11月15日 | あらかると


夜来の雨は明け方には止んでいたが、
朝霧が出てしかも曇り勝ちの一日となってしまった。

昨日の悪天は、68年ぶりに大接近をしているという、
満月のスーパームーンを鑑賞する機会を失い、
富士山頂へ日没する「ダイヤモンド富士」の撮影チャンスを失った。

16時過ぎ、日が差してきたので、
今日も見られるかもしれない「ダイヤモンド富士」の出現を待ったが、
下の写真のように、太陽の位置的には無理だった。
「16時27分撮影」


やがて太陽は富士の反対側に消えて行った。
次に期待できるのは、富士山の影が雲に写りこむことだったが・・・
「16時29分撮影」


影ではなく光芒が射してきた。
光芒は「薄明光線」とか「後光」とも呼ばれ、
太陽の光度が下がると共に、光芒が伸びていった。
「16時30分撮影」


やがて光芒は数本に分かれ、太陽が左から右へと移動すると、
光芒は右から左へと移動して行った。
「16時33分撮影」


まもなく、2条の光芒となって大空を彩った。

光芒、すなわち薄明光線は太陽光が雲間を通過するときに生まれることが多く、
天から地に注げば、天子の階段とか、
光のパイプオルガン(宮沢賢治「告別」)とか呼ばれている。
「16時33分過ぎ撮影」


肉眼的には、下の写真の通りで左端には東京スカイツリーが写り込み、
その奥には箱根連山や丹沢山塊が横たわっている。
「16時34分撮影」


上の写真とほぼ同じ時間に撮ったのが巻頭の写真で、
この時間帯の光芒が一番延びていた。

で・・・・何故薄明光線は2条になったのか????
写真を比較すると、光芒間の影が少しずつ開いているのが判り、
それ影の部分が富士山の影だったのである。

「16時35分」
薄明光線は徐々に消え、やがて残照の黄昏に入った。



昨日は満月で、今日は十六夜(いざよい)と言うことで22時頃空を見上げると、
いつもの月よりも大きな「十六夜のスーパームーン」が覗いていた。
「21時51分撮影」この項目のみ22時過ぎに修正しました。


下の写真は快晴の日の12日の夜に撮影した「十三夜のスーパームーン」
「12日19時05分撮影」



長い間、機会あるたびに富士山の遠望写真を撮って居るが、
富士山を取り囲む薄明光線は初見だった。
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