makoto's daily handmades

東京さんぽ ヒトフデ失敗

今朝起きたら、何だか調子が良くない。思わず二度寝してしまった。
でも、いつも通りにMIFさんの出勤を見送ってみた。

今日は、上野の東京国立博物館の平成館で開催中の「人間国宝展」に行って、有楽町の交通会館で買い物して、蒲田のユザワヤで輪針買って、川崎の丸善で本をプラプラ見よう。

MIFさんが、上野も有楽町(日比谷)も日比谷線で行けると教えてくれたので、おお、コレは久々の「ヒトフデ」ができるではないか!

ヒトフデというのは、私が考えた遊びの1つ。もっともこんな遊びは誰でも思いつくけれど。
要は家を出てから家に帰るまで同じルートを通らないというもの。要するに「一筆書きのごとく」なのだ。
今回の計画では、武蔵小杉駅→中目黒駅→上野駅→東京国立博物館→JR上野駅→有楽町駅→交通会館→蒲田駅→ユザワヤ→蒲田駅→川崎駅→丸善→川崎駅→武蔵小杉駅のルート。

でも調子がいまいちでフラフラとテレビを見たり、PC触ったりしていたら、NHK「あさいち」で蒲田を紹介するという。
気がつくと8時過ぎまで食欲がわかず、朝ご飯も食べずにダラダラしていたからごはんを食べながらテレビを見る。
平成館の開館は、9時30分だから8時45分くらいに家を出ようと思っていたのに、結局9時20分くらいまでダラダラ。

さて、気を取り直して家を出て、気がつくと武蔵小杉駅の横須賀線のホームにいた。
あまりにも無意識のうちに予定路線と違うホームにいてあまりのぬけっぷりに自嘲するしかない。
もうね、振り出しでヒトフデ失敗したんだから、もういいやそれっぽくすれば良いや。諦めが肝心だ。

品川駅で京浜東北線に乗り換えて上野駅、そして平成館に到着。
「人間国宝展」は本当に素晴らしかった。
前回の伊勢神宮の式年遷宮の宝物なども展示があった。
式年遷宮は20年に一度日本中の宝物制作技術が集結するのだと改めて思い知らされたし、脈々と続く技術のほかに作家本人の力量も表される。
本人は死んでも作品は永遠に残るのだと。
今回は、1人で見に行っていることもあって、一緒に相づちをうってくれる人も居ないので、音声ガイドを借りた。1台500円也。
音声ガイドを借りたのは初めてだけれど、善し悪しがあった。
中村吉右衛門さんが音声ガイドだというので、期待していたのに、実際は女声アナウンスばかりで、おそらく全体の3分の1以下しか吉右衛門さんが話していない。がっかり。
吉右衛門さんは、声優でもアナウンサーでもないからそういった「アナウンス」としての質は求めてはいなかった。
けれど、女声アナウンスがアナウンスの質がよかったせいで、吉右衛門さんの声のムラが気になる。
吉右衛門さんってもしかして、入れ歯??というくらい、サ行の発音が耳に付く。
ご年配の方特有の声質というか、「鬼平、ふけたなぁ~。捕り物できるの??」という感想だ。
展示作品が素晴らしく、女声アナウンスが素晴らしかっただけに、これは残念で仕方が無かった。

そして、人間国宝と言えば、浜田庄司さん。川崎市出身で川崎市市民ミュージアムにも作品ある。
で、やっぱりあった、浜田さんの作品。そしてなんだか見覚えが…。
あ~、市民ミュージアムに展示してある奴じゃん。
でも力強い益子焼の作品だけに存在感があるなぁ。

人間国宝の方の簡単なプロフィールも紹介してあるのだけれど、たいていの人が80代まで生きている。
音声ガイドを聞いていて納得したのだけれど、人間国宝になるには50代までは勉強で、それ以降が自分の作品に没頭できるというのだ。
それならば、円熟期と言われるのは、60代~70代くらいになるだろう。
そこで人間国宝に認定されるわけだから、80代まで元気に生きている人ではないと人間国宝になれないわけだ。
いくら若い頃から努力家で才能があって、表彰を受けることがあったとしても、60歳くらいで死んだら人間国宝になる確率はグンッと下がってしまう。
だから人間国宝の大切な要素の1つに「長寿」が含まれるのだ。

そんな凡人の考えをフンフンとしながら、展示を見終わって満足のうちに会場を出る。
まだ11時30分だ。昼食を食べるにしてはあまりお腹も空いていない。
そういえば、鶴屋吉信が館内にあってイートインがあったような…。
と行ってみるとドリンクコーナーにその店はあった。
見ると、あんみつが喫茶コーナーで食べられると書かれているが、そのほかのメニューがない。
あれ?メニュー1択だっけ??
できれば温かいお汁粉があるといいのだけれど…。

私 「あんみつしか注文できないんですか?」
女性「ここにある個別包装のモノはご注文できます。おまんじゅうとか…」(並んでいる商品を指さす。ちなみにおまんじゅうは1つ500円超。なんだか面倒くさそうに話す)
私 「じゃあ、柚子だよりください」

なんかこの女性、あんみつ(650円)以外は販売したくないような感じ。
私は温かいお茶がついてくるかな?と期待していたのだけれど、お盆に懐紙が敷かれて、商品がパッケージのままボーンっておかれて、お手ふき(使い捨て)と和菓子用の用事(使い捨て)が付いてきただけ。
そうよね~、あんみつも使い捨て容器だし。

お茶はドリンクコーナーの自販機で購入。
この「柚子だより」、初めて食べたのだけれど、ホームページでは見たことがあったのでいつか食べてみたいと思っていたもの。
お味は大変美味しゅうございました。私が柚子好きということもあるけれど、柚子の風味が大変優雅な気分になります。
ただし、所詮プラスチックの容器から直接食べている訳で、お茶も自販機で売っているペットボトル。
なんの趣もなく、味気ない状況ですけれど。
滋賀県彦根市の玄宮園みたいな日本庭園で、食べたら3倍は美味しいだろうな…なんて妄想してみる。

さて次に移動だ。
そういえば今使っているSuica入れは、上野駅の遊中川で購入したものだ。
ついでだからお店をのぞいてみた。
以前だったらもの凄くときめいてしまった雑貨なのに、このところ断捨離をしているせいかぜんぜん興味がわかない。
かわいいけれど、たぶん1か月もしたら捨てちゃうんだろうな…って予想ができてしまう。
だいぶ自分が変わってきたことに気がつく。

そして有楽町駅へ行くためにホームに降りると、ちょうど山手線が来ていたので乗車。
あれ?山手線と京浜東北線って平行している部分があるからもしかしてヒトフデできる??と思い直す。
有楽町で下車して交通会館へ。
昨夜、ふと思い出して「お嫁さんのお菓子」を買いに来たのだ。

徳島・香川トモニ市場へ。
「お嫁さんのお菓子」というのは、たぶん通称で正式名称を知らない。
こちらで見かけたことはないけれど、簡単に言うとソースせんべいのせんべいが甘い感じ。
四国に住んでいる叔母が昔よく買ってくれたのだ。
で、商品棚を見たのだけれど「お嫁さんのお菓子」らしきものは一切無い。
それでも興味があった「有機ドリンクすっすっす」を購入。
レジの女性に声をかけてみた。

私 「徳島の「お嫁さんのお菓子」って扱っていませんか?」
女性「ああ、麩菓子の?」
私 「え~と「お嫁さんのお菓子」っていう言い方しか知らないのですが、カラフルなおせんべいみたいのです」
女性「あ~、あれね。ここに無いんですよ」
私 「残念だなぁ、私、あれ好きなのであればな~って。こっちで売っていないんですよね~」
女性「そうなんですか。ごめんなさいね~」

さて買い物終了。次は蒲田だ。
山手線がちょうど来たので乗ったところ、次の浜松町で京浜東北線に乗り換えてしまった。
あれ?今朝も京浜東北線に乗ったような…。

うわ~、間違えた!
山手線で品川駅まで行ってから京浜東北線に乗り換えればヒトフデできたじゃん!!
もう、ムリ。京浜東北線乗っちゃったし。
というわけで失意の内に蒲田駅へ。
蒲田駅自体、確か数年前にMIFさんと一緒に来たことがあったけれどそれは京急だったような。
電車で蒲田のユザワヤに行くのは15年ぶりくらいだけれど、駅前にドーンとあるから調べてなくても大丈夫。
って思っていたら、大間違い。

あれ?JRの改札って東急の改札と向かい合わせだったよね?ここどこ?
ってか、駅周辺にユザワヤのでっかい看板だらけだったのに、看板どこ??
とりあえず、東急の蒲田駅は改札が1つだけだったはずだから、東急線を探す。
でもユザワヤの看板がなかなか見つからない。

そしてあったよ、だいぶ控えめなユザワヤの看板と東急の改札。
ってことは、近くに地上にでる階段があるはず。で、地上にはすぐ着く。
が、ここにユザワヤの看板、あったよね?ってところに看板がない。
東急のホームと道路を挟んで向かい側にあったはずなのにない。

仕方なく、近くにあった地域案内の看板をみても、こいつはユザワヤなんて表示がなく、公共施設しか書いていない。
そういえば…と思い出して、JRの線路沿いにもお店が数軒あったことを思い出す。
しばらくJRの線路沿いに歩くとお店が見えた。
って、ユザワヤっていくつものビルに分かれてお店を構えているので、目的の商品を扱っているビル探さなくては…。
と思っていたら、近くに居た女性がお店の人に「この毛糸のセールやっているのは隣のビルでいいの?」と聞いている。
おお、この女性に付いていけば、輪針が買えそうだ。

そして輪針を発見!って思ったら、私が欲しかったクローバー製は4号針60センチしかない。
4号針80センチも欲しかったのだけれど、これはネットでポチろう。

ここでお腹が減っていれば、今朝「あさいち」で見た、蒲田の「ニイハオ」で餃子を食べようと思ったのだけれど、餃子を食べるほどお腹が減っていない。

仕方なく次は川崎駅だ。
蒲田駅から京浜東北線に乗ると、今朝「あさいち」で見た、タイヤ公園が目に入る。
ここも1度行ってみたいと思いつつ、子どもが居ない私にはちょっと敷居が高い。
そうこうするうちに多摩川を渡って川崎駅到着。

丸善でプラプラと本を物色。
このところミステリばかりだから、そういうジャンルじゃ無くてなんかルポとかエッセイが読みたいな…と思っていたら、白州正子さんの本を発見。
「ものを創る」というタイトルだ。
何気なく手に取ると、開いた最初に写真があり、なんと浜田庄司さんとの2ショット。
おお、浜田さんのことも書かれているのか、ナイスタイミング。で、お買い上げ。

で、ちょっと頭痛がしてきた。雨が降りそうだからなのか、今朝の不調が続いているのか…。
ちょっと休もう…と思い、すぐ隣の丸善カフェなら空いているので入店。
あ、忘れてた。この店ちょっとお値段がお高い。

お腹が減っているわけでもない。しかも甘ったるいモノよりもさっぱりしたモノが食べたい。
で、前から気になっていた「檸檬」を頼む。
梶井基次郎の「檸檬」という小説にちなんだお菓子。
小説「檸檬」自体が京都の丸善が舞台なのだけれど。
出てきた「檸檬」は、レモンをくりぬいてその中にレモンムースが入っている。そこへレモンソースをかけて食べる。
おお、さっぱりしていた美味しい。
一緒に頼んだのはコーヒーだったけれど、これは紅茶の方が良かったと後悔したモノの、コーヒーも美味しくいただく。
そういえば、平成館でも柚子のお菓子を食べたし、有楽町で買ったジュースも柑橘系。
今日は柑橘デーだ。
丸善カフェはちょっとお高いけれど、美味しい食事を提供してくれるので適度に空いていて大好きな空間だ。
ハイソな感じだから子ども連れもほとんど居ないし、本を読んでいても食器をさっさと片付けることもない。
こういう日に立ち寄るにはとてもよい店だ。

そして最後に南武線に乗って向河原駅で下車、帰宅。

ヒトフデは失敗したけれど、いろいろな所へ寄りながら楽しく過ごした。

多少、体調は不調だったモノのなんていい日なのだろう。
休職していたときはいくらでも時間はあったのに、こんな風に時間を過ごすことができなかった。
あの頃は、1人で出かけることが不安でたまらなかった。
それに比べると、1人で電車に乗って好きなところで好きなことをして楽しく過ごせるだなんて素晴らしい。
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