お先に下山します☆彡

目指せ!エンディングノート(*^^)v

ドローンバーチカルアンテナ

2021-04-06 00:24:26 | アンテナ

ドローンでワイヤーアンテナを吊り上げ効能を見る実験です。例の如く、コンテスト移動運用の空き時間にいじってみました。

結果、3.5、7MHzは十分実用になる。1.9MHzもたぶん問題無し。

下の動画はシナリオなく編集最低限の撮って出しです。前半はドローンからの映像、その後は地上からの映像、3.5MHzの受信映像も入ってます。全部ソロ対応なので結構大変。。40mタワーからの直下風景ってこんな感じなんですね。

ドローン以外の準備や注意点は、

  • アンテナ線、垂直バーチカル(今回は40m長)
  • マッチングセクション(根元の空中配線が壊れたので今回は受信のみ)
  • ドローン下アンテナ先端までの間隔、リリースフック
  • 周囲は危険物、人の居ない場所、滞空時間、耐風力、角度など

順に解説。

アンテナ線は、ウエダ無線オリジナル商品【ドイツ製】超軽量アンテナ線 42m、エレメント径:約2mm(0.2mm x 15本撚線) 重量:約340gを愛用しています。MavicAir2だと楽に上げられます。×3、120mバーチカルまでは行けると思います。×4にすると航空法制限150mを超えるのでスルー。

マッチングセクションは簡単なLC回路で十分です。今まで無線機側で簡易空中配線でやってたのですが壊れちゃったので、月末のALL JAまでに100均材料でボックス化予定。半端長バーチカルの場合、電圧給電なのでアンテナ側インピーダンスを2~5KΩと想定しLC値を決め且つバリアブル構造にします。ドローン高度地上数mとフルアップ40mでは、信号強度に20db以上の差がありました(受信)。

ドローン下のアンテナ線までの間隔は最低1m以上とります。ワイヤーアンテナの開放先端は元気な電圧腹になるので送信時の誘導によるドローン内部回路への影響を避けるためです。間隔線は釣り糸、私は40lbのリーダーラインを使ってますが、100均にある3号ラインで十分です。ドローン下部に付ける吊り下げ用フックも100均に多数あり。重要なのはドローンコントロールにより自由にリリースできることです。ドローン側に固縛してしまうと緊急時リリースできない上、離陸時の風でラインが浮き絡んだり、上空でラインが突風などで横流れしたときプロペラに巻き込む危険があります。別の動画にあるようなフックにすると簡単にフック&リリースできます。また、アンテナ長限界まで勢いよく飛ばすとテンションがかかった点で急ブレーキがかかり機体がバッククラッシュで姿勢を失うので注意が必要です。

当然ですが周囲の安全確保は必須です。人の居ない場所でやります。耐風力は5m/sくらいまではいけますがアンテナ線がブレます。それでもドローンの浮力でテンションを掛けることである程度ブレが抑えられます。滞空時間はMavicAir2の場合、実質25分程。私はバッテリ3個体制なので上げ下げ除き約1時間は対応できます。風が無く、理想的な環境であれば、アンテナ線を傾け所望の方向に指向性を得たり打上角も変えられるので、これも近々実験してみようと思ってます。

ということで、、ローバンドでも5λ/8フルサイズn段とか、センター吊り上げ型nλスローパーとか、1.9MHzでも半波長フルサイズバーチカルが余裕でいけちゃいそうです。あとは労力に対するコスパですよね。コンテストの短期決戦用だけになるのかな。

ALL JA どこでやろう。。。


山岳 HF打上角は迷信か?

2021-03-08 15:33:34 | アンテナ

先週のCWに続き今回ARRL DX Phoneに参加した。月末のWW WPXに向けあれこれ確認したいことがあり実験半分。

確認したいこと:

  • DPで戦えるのか
  • 山の指向性ってどうなんだ
  • 山斜面・海面反射合わせ技の可能性

山岳移動で高さを稼ぎ、且つ、下り斜面と海に開けたロケで打上角を低くする、HFしょぼしょぼ出力でも電波環境でキロワッターと戦えるの、か?。あたりを追っかけたくハリキッテ出かけた。

結論:HF陸上で打上角下げたけりゃ、山も平地も同じ、とにかく地上高あげろ!やなら底なしナイフエッジに立て!

です。あたりめーだろ、とか、アンチチャレンジな方は以下不要です。

ARRL DXは交信相手が北米大陸なのでビーム方向は固定でOK。北東ロケだけ押さえればよい。でスペックこれ、

  • 伊豆スカイライン某所、標高500m、平均30度ほどの斜面で相模湾全面が目視で開ける
  • 第一電波2バンドDP(7MHz,21MHz)逆V、8mh、斜面際に設置
  • ドローンで計測(ノウハウはこっち

HB9CVも持参したが風強く上げれなかった。逆VDPを↑こんな感じで張り、北米が開けるまで7Mhz国内遊び。飛ぶよ飛ぶよ小パイル程度ならオール一発ゲット。CQ空振りもゼロ。うひひな感じで夜を待つ。

北米が開け戦闘開始。およよ、およよ、国内相手の調子とは全く違う。Wのビッグワン勢はなんとか交信できるが2軍勢は無理。聞こえるJA局はキロワットだらけ。ローバンドってキロキロこんなにいるんだね。CQ出すもオール空振り。。ダメコレ、パワーだなパワー!!。もー帰りたくなった。。でもなんとか最適を絞り出そうと朝を待ちアンテナのビームをいじることにした。

朝、風も収まり3~5m/s、ドローンで逆VDPの7MHz指向性を取りエレメントの最適位置を探ることにした。結果、物理的配置と計測値を比較したら、なんと水平方向のビーム中心が20度~40度近くズレてる。アンテナ線の鉛直は北東なのにビーム中心は東南東(ハワイ、南米向け)だった!過ぎた一夜がむなしく刺さる。DPはメーカー品でバラン付き、VSWRも無調整最適化済み、怪しい場所を探る。ドローンでアンテナ周辺をグルグルグル。右エレメント側に強力な輻射を計測する(ドローン側がSGなので正確には輻射でなく受信強度)。左側より6dbも高い!、、、なんだこれー、ダメじゃん。考えるに、右側はエレメント下に車がある。これっきゃ考えられん。。ってことで極力車から離し、ちょっとスローパーライクにすることで所望の北東ビームを得た。夜になり、Wの2軍もそこそこ拾えるようになった\(^_^)/。アンテナ、形だけで妄信すると怖いですコレ。

次に、21MHzの打上角を見てみた(7MHzだとドローンの距離出しで電界強度が下がり混信に埋もれた)。下り斜面だし、正面海だし、こりゃ理想的だべっつことでね。海は3.5Km先なので海面反射合成による打上角計測は無理。山岳下り斜面の反射合成を海面に打ち込む作戦!!(てか、そうなってるだろーの確認)このナンチャッテ打上角を計測した。斜面がビームを水平方向に近づけてくれるっぺーーっつ期待ね。少々凹凸はあるが海に向かい平均約30度で下げる斜面、行け行けドローーン!取ったれデータぁぁ!、、ビーム中心を海面に打ち込むには-8度(海面反射距離=3.5Km)~0度水平(海面反射距離=地球曲率見通し距離Km)くらいにピークがあってほしい。理想の話ね。。が、ががが、結果がショボン。なんとビーム中心はプラス15度、半値8度~22度ですよ。これが現実か、、斜面だけではリアルグランドっちゅー根っ子のボスキャラには勝てないらしい。じゃあ、水平では信号強度減はどんだけだべと見てみた。なんと15dbも落ちる。痛い、痛いすぎる、、もはや裏切られる悲しさに近い。。強度がここまで落ちたらもー降参、海面反射の魔法トッピングは期待外と判断した。

■打上角データ:第一電波ダイヤモンドW721 2バンドDPアンテナ、21MHz、8m高

打上角(度) 信号強度(db正規化) Remarks
28 -9  
22 -3  
15 0 ビームピーク
8 -3  
4 -6  
0 -15 水平、こっから下角度が海面反射が有効になる

どーすかねーコレ。ロケ写真のようにアンテナから海が直接視野なんですよ。しかも下り斜面で欲しい海面反射点までほぼ遮蔽なし。こりゃ海面にぶち刺さるぞーって思うじゃないですか。。でも実際の海面向けビームは、15db以上弱くなるわけ。。逆Vだから垂直成分もあって反射係数も悪化し不利なわけ。こりゃDXあかんわ。。周辺の解析と悪玉探しが必要だけどここまでハズレると改善の気力も失いスルー。熱海の山を全部アルミホイルでラップするしかない!下界の温泉は硫黄成分なんで硫化系イオンで導電率をサポート、町中温泉を撒くしかない!

教訓1:HFアンテナの単独の指向性は周囲環境と一体物!。しみじみ感じた。目で見る想定と電波な形はかなり違う!

教訓2:HFでの山岳下り斜面が打上角を下げる効果はほぼないかも。平地のビームアンテナの方が優秀(たぶん)。

山岳により地形や樹木、地面の導電率・誘電率の違いもあるし決めつけるのは強引だけど、まあ一般的にこんなもんなんだろう。アンテナ地上高を十分とれば良くなると思うが、コスパ的に無謀。

自分的には、山岳移動でF層向けの低打上角を稼だら?の誘惑は消えました。( ノД`)シクシク…

てなわけで、DPでも斜面の他力本願で打上角下げりゃいけるべーなんて面倒なこと考えるより、最初からビームアンテナで絞って下げたほーが吉と判った。そんな平地局の方がエライと判った。王道の八木型は性に合わないので移動用変態ビームアンテナを創造する方向で手打ちとしたい。

だれもやらないから、、迷信?の人柱となってみました。

月末WW WPX SSBは、海辺か山頂タワーに上ってビームアンテナでやる。


追記)

WW WPX SSB本番ログupしました。こっち。


X6000を計測してみた

2021-02-28 22:47:09 | アンテナ

ドローンによる指向性測定。先月入手したダイヤモンドの3バンドGP・X6000のビームパターンを計測してみました。コンテスト用にX7000が欲しかったのですがどのショップも在庫切れ入荷未定とのこと。人気のようなので益々計ってみたくなり兄弟のX6000を引っ張ってきました。

測定バンドは430MHz。メーカースペックは5λ/8の5段、9.0dbi。興味はX7000(430MHz/11.7dbi)利用者からコンテストでは垂直ビーム幅が小さく交信相手のエリアギャップが出ると伺い、じゃあ兄弟のX6000のパターンってどうなんだべと。

今回測定ロケーションが完璧ではなく条件付きの結果となります。ARRL DX CWコンテストの合間に暇つぶしでやってみました。後でちゃんとしたロケで再計測します。

まず、ロケはこれ

 

下側仰角は-15度くらいまでいけるんでナイスなんですが、このタワーがこうなってる、、

てっぺんのステップまで上がれば更にマイナス仰角が取れ反射も減り良いのですが横着しました。下ステップにX6000を取付、タワー壁面の反射を拾わない(だろう)位置にドローンを送りました。

ほんでX6000君の垂直パターン、取れたデータがこれ

横軸が仰角(度)、縦軸が受信強度(db)

半値幅は11度。+15度以上のサイドローブはスペックからいけばこんなはずはないので、たぶん反射の影響(と信じたい)。理由はメーカーサイトの資料によれば、これだから、、

比較すると半値幅と第一、第二サイドローブの位置、ヌルレベルはほぼ符号するが、、サイドローブピーク値は-12dbじゃないとダメぽい。ということで、反射フリーなちゃんとしたロケで計測しなおす予定です。

ほんで、参考までに、以前10段コリニアで取得したパターンも下に貼ります。

X6000と比較し10段コリニアが優秀な点は、半値幅がちょこっとちっちゃい(約10度)のと、ヌルボトムが深く切れ味強烈ってとこでしょうか。

X6000計測(環境条件付き)の結果でした。同じ天秤ではないにしても雰囲気はご参考になればと。

ドローンによる計測、ネタは尽きず。来週のARRL DX PhoneコンテストはHFアンテナの生打上角をいじりたい。天気次第。山にするか海にするか。。。


ドローンを使ったアンテナ指向性測定

2021-02-12 17:00:00 | アンテナ

適当に撮った動画なのでメリハリなくごめんなさい。こんな感じでやってます風景です。実際ソロ計測は動画撮影に気が回らないんです。とりあえずここにupしました。

別途、計測の様子に特化した動画でも撮ろうと思ってます。

こんな機材を使ってます。

これ計測セット。IC-705、NanoVNA、アッテネータ2種、モノポールアンテナ、小物、ドローンはDJI MavicAir2・バッテリー3個体制(1個公称約30分、計測動作で実質20分)です。

アッテネータは、左0~70db(10dbステップ)と右0~110db(1dbステップ)です。どっちもに校正済です。

ドローン上部にNanoVNAを配置します。輪ゴムはドローン本体との摩擦維持、兼クッションです。画像や動画にあるように、Nano君の上にアンテナ基台を乗せ、基台とドローン機体を輪ゴムで固定させてできあがりです。(機体下部は各種センサーがあるので輪ゴムでマスクしないこと)

NanoVNAの配置は注意が必要です。以下重要。

Nano君が機体のGPSモジュールを遮蔽するとGPSからの位置情報が取れず自動RTH(リターンツーザホーム)が機能しなくなります。このとき(アラーム等に気づかず)RTHを実行してしまうと、その現在位置で着陸を実行し大変悲しい結末を迎えます。一般のドローン操縦者はヤバイ時は自動RTH!がクセになってるので冷静な判断が必要です。飛行途中にGPS情報を喪失する場合もあるので、基本RTHで帰還させず必ず目視操縦で戻す前提とします。これと同じ位置にGoProカメラ等を搭載しGPSロストでまとめて海の仏様になった例を見たことがあります。GPSモジュールをマスクしない取付方法はいろいろアイデアがあるので創意工夫ですね。

NanoVNAのCW機能で所望のキャリアを発生させます。私のNano君は旧モデルサイズでバッテリー内臓型です。CW連続発振させても5時間以上動作します。新モデル(スクリーンがでっかくなったやつ)でサイズが大きい版を使う場合はドローンに抱けるか確認が必要です。CW出力はネット情報によると旧モデルは~-10dbm程、新モデルは~0dbm程あるそうです。

これは430Mhz用のモノポールアンテナ(アルミ線)と100均綿棒ケース。側面ネジは固定用輪ゴムかけ。当初ケースをグランド面で囲みVSWRの最適化を行いましたが、実測上グランド面の有無で信号強度差はほぼないので外しました(機体のGPS遮蔽面積も増えちゃうし)。また、垂直面の半値幅は理論上約80度ですがVSWRが悪い方が点波源的球形放射に近くなり逆に幸いしてます。このモノポールのままでHF~430MHzまでのアンテナを計測をしましたが計測対象が水平偏波アンテナでもいける感じです。勿論厳密性を追求する場合は気のすむまで工夫してください。

下は別記事でも紹介した測定の一例。詳細は記事をご覧ください。

転ばぬ先の注意事項などなど:

一般的なドローン空撮より何倍も気を使います。ドローン座標操作とアッテネータ操作に体感8割方集中力が割かれます。空撮はドローン操縦モニタを見ながら飛ばし神経一本で済みますが、アンテナ計測では受信機の信号強度を見ながら飛ばし、ながらATT操作、ながら記録、ながら操縦モニタリング、神経4倍、手が4倍です。

・予備飛行1:計測体制が整ったら、一度ドローンを飛行させ仰角(EL)と方位角(AZ)位置を色々変え信号強度パターンが想定に近いかと、周辺の電波環境を確認します。障害物が無いように見えても思わぬ場所からの反射があると部分的に特異なパターンが観測できます。反射フリーなエリアが確保できたら、おおよその計測範囲で機体を飛行させ本測定に必要な1シーケンス時間と位置限界(特に±EL)を把握しておきます。範囲内に危険要因が無いことも再確認します。(地上の樹木等は当然ですが山間部の好適地はパラグライダーや意識の高い猛禽類の迎撃に注意。海ではサーファーや釣り師に注意)

・予備飛行2:予備飛行中、指向性のピーク、ヌルポイントがどのへんにあるか判るので、その時の距離、EL値、AZ値をメモっておきます。また、主ビームの中心で信号強度が目標のレベル(正規化の基準値となる)になるようにアッテネータを仮調整しておきます。ヌルボトムを気持ちよく取るには40db程度の深さが必要です。

・本測定:(垂直パターン計測の場合)

  1. 遠方界の測定なので測定距離はアンテナ素子長より十分長くします。(推奨:V/UHF=100m~500m、HF=500m~*Km)これより短くても可能ですが概ね最低10λ以上でパターンが暴れない距離を確保。また、測定距離が短いほど水平距離よりEL距離が長くなり、EL角による信号強度補正の検討が必要になります。推奨距離なら問題ないです。(HFで生打上角を取るときなど高度が航空法制限150m以上となる場合は国交省DIPSで許可を取りましょう)
  2. メインローブ、サイドローブ、ヌルポイントを計測するため、測定距離位置でのドローンの高度可変範囲が、所望の垂直パターン範囲となるか確認します。事前にエクセル等で距離・高度・EL角対応テーブルを作っておくと便利です。
  3. 予備飛行で見つけた特徴点(メイン・サイドローブのピーク、ヌルポイント等)は必要により密測定を行います。一定の高度変化で強度を測定するか、一定の強度変化(特徴点付近は1dbステップ、その他は3dbステップ等)でその時の高度を測定するか、等、やり方は色々。
  4. 測定時、エクセル等に直接記録するとグラフ機能でリアルタイムにパターンが仕上がって行きます。グラフを見ながら不自然なカーブが見つかるとその点を再測定します。私は手が足らないので一旦紙記録しています。あとはアンテナシミュレーションソフトやメーカー発表のパターンと比較し妥当性を吟味、生データの活きの良さにニタニタ、自然の中でとれたものは味に深みがあり、グラフを見ながら楽しく飲めます。
  5. 風の影響について、430MHzの例だとアンテナの10cm単位の揺れで信号強度に有意差が生まれます。V/U/SHFでの測定は風速~3m/s内、アンテナは極力固縛が適切です。ドローンのホバリング位置精度は大変優秀でこの程度の風速ならほぼ影響しません。最大8m/sでも実験しましたがHFなら気になりません。

ミリミリ書きましたが、当たり前のことに注意していれば測定は簡単です。

その他:

ドローン飛行中、機体下部に白いフックが見えますが、この計測には関係ありません。海上でカジキやマグロを釣るときにタックルフックとして使ってます。

ドローンGPSモジュールが遮蔽されGPS情報が得られないと、操縦モニタ上の距離D(m)が喪失します(MavicAir2の場合)。当然ホームポイント更新も機能しなくなります。。この場合、距離を確定するには、一旦Nano君とアンテナを搭載しないで飛行させジンバルカメラを90度下方チルト、直下の目印を決め距離を取得、測定時は同じ目印にドローンを運び計測します。海上は別の方法があり。

~~ハッピービーミング(^^♪~~


アンテナチルト角と伝搬距離の関係

2021-02-12 15:00:00 | アンテナ

今日の移動地は標高〇mで、こんな感じのビームのはずだから、こんくれー飛ぶだべなああ、って話は移動屋さんの頭にはいつもあるはず。回折伝搬や山岳反射は別として、直接波における送信点高度とビーム幅と伝搬距離の関係は、単純な逆三角関数の関係なのでイメージしやすい。波長が短くなるほど顕著で実際交信できる相手も大体そんな感じになる。アンテナふりふりちょっとニヤニヤ、ヨシヨシと自己満したりするのだ。

移動地でよくお会いする豪華なビームアンテナな方たち、ビームと交信エリアを浅く広くか、絞って深くかのバランスに皆さん悩みどころの様子。各地の局やリピータを拾って角度をいじったりパラの平行をずらしたり、まーこんな感じだべーってなっちゃうのが実際。

それでいーやー、ミリミリ考えてもしょーがねーって方は以下は不要です。

これの同定には簡単な理論式がある。以下紹介するのは平面大地の距離関係です。実際は地球曲率の影響でちょっと短くなり、季節の大気屈折率でちょっと長くなるけど、基底知識としてとっても重要で、そこから一歩先の戦略が見えてくる。

理論式は上図にある通りだが、原典ではAbwを半値幅と定義してる点は間違っており、正しくはAbwは半値幅/2なので計算上修正した。(原典のweb計算も内部修正されていた)青色線が途中で切れるのはビームチルト角+半値幅/2が水平となり距離が無限遠に漸近化するため。

こーやってビジュアル化するといろいろ見えてくる。

例えば、Fig.2を見てみる。

標高1000mで半値幅10度のアンテナをチルト(横軸)させたときの伝搬距離(縦軸)の関係だ。以下、実験した10段コリニアアンテナ(半値幅約10度、チルト角約5度)を例に考察する。

Fig.2から半値幅カバー範囲は近地点:5671m、遠地点:無限なのが分かる。(勿論電界強度は有限なのでそのツッコミは堪忍)つまり、送信地点から5.7Km先の標高0m地点では電界強度がビーム中心より3db落ちる。一般的なSメータならSが1落ちるだけなので屁でもない。ここまでは誰でも直観内。

では、ビーム中心から何度ずれるとSがいくつ落ちてその距離は?

実験コリニアの指向性-14度の受信強度を見る。-12dbだ(3dbステップSメータで4落ちる)。これをFig.2のチルト角に置き換える。チルト角14度のビーム中心点の距離は4609m(チルト角14度の(遠地点+近地点)/2))。つまり、送信地点から4.6KmでSは4落ちる。近隣局なので元々強力信号ならそれほど心配はないが、そーじゃない局の場合、混信や高ノイズ等に埋もれる可能性が出てくる。これは垂直ビーム幅が狭いアンテナほど顕著になり、Sが大幅に落ち込むことは容易に想像できる。ちょっと回りくどいか、、要は、自分のアンテナのリアルなビームパターンを知ってればビーム中心から何度ずれたら何db減衰するか分かるんだから、その角度の信号強度と伝搬距離がグラフから同定できるってだけのこと。まあ、当たり前のことですね。

チルト角は電気的に作ろうが機械的に傾けようが同じなので、自分のアンテナの半値角やビームパターンを数字で知り、ターゲットの距離範囲に合わせたチルト角の設定をするのが道理になるんでしょうね。グラフが一助となれば幸いなり。

実環境はこれに加えマルチパスの影響が甚大で、局の存在有無は別として特定エリアのマルチ落ちの主因な感じもします(マルチがパスされるからマルチパスじゃないw)。移動地におけるアンテナ地上高の影響とか、コリニアのようなブロードサイド系は遠距離を拾いやすいという話も聞くので、ブロードサイドとエンドファイヤ型ビームの対マルチパス特性なんかもビジュアル化してみようかなと思ってます。


コリニアアンテナのダウンチルト角測定・他

2021-02-12 14:00:00 | アンテナ

同軸コリニアアンテナ研究会様のご厚意で、430MHz用同軸コリニアノーマルタイプとダウンチルトタイプを借用できました。貴重なサンプル品をご提供くださりありがとうございます。

一般的に山岳運用の時は、垂直ビーム幅が狭いと近距離側に不感ゾーンが発生する。これを無くすためにビームを下側チルトさせ目的ゾーンをカバーするのがチルトアンテナだ。商用利用ではビーム幅とチルト角の組み合わせて目的エリアのみにサービスし、このセクタを複数合わせ広域設計を行ったりする。

アマ無運用時、特にコンテスト時、これら角度と距離の関係を知っておくことはとても重要なことだ。そんなわけでアマ無用にダウンチルト設計を実現されている上記研究会様のサンプル品(ダウンチルト版)をモデルに、ビームと伝搬距離についていくつかの検討を行ってみた。目的は以下、

・チルト角を把握する

・半値幅を把握する

・メーカー製GPと比較する

・ビームアンテナの伝搬距離特性を一般化する

なんかいっぱいあるけど、がんばる。こーゆーアプローチはネットになかったのでネタとしていじって頂ければ幸い。

メーカー品をお使いで、そんなのカタログゲインと大体のパターンが分かれば熟練の体感でいくわーとか、電波が目で見える方は、以下不要です。

まず、ダウンチルトを確認するために独自に工夫したドローンによる測定を行った。ドローン計測法は別記事を見てね。

1dbステップのアッテネータ増減で受信強度を一定にする手法で計測した。受信機IC-705のSメータの直線性は優秀で、その中でも直線誤差最小だったS7をサンプル強度とした。0.5db単位があるのはどっちつかずで中間値を採用した。空白値があるのは目的に必要外なので計測せず(ドローンの下げすぎもちょい心配だった)。また、おまけに第一サイドローブを計測したのはヌル点の把握。結果、チルト角は約5度。半値幅は約10度となった。グラフにするとこんな感じ。

いやー綺麗なカーブですねえ。距離200mでも試験しましたがほぼ同じカーブになります。計測はこの滝知山の前に相模川河川敷でも行いチルトは確認できたのですがマイナス高度が5m限界、地表反射もあるのでボツ、地元消防パトの冷たい視線が怖かった。

新手法ドローン計測の利点は、アンテナを動かさないので、リアルな環境をそのまま反映できるところ。従来の一般的手法の弱点は信号源を固定しアンテナを動かしたので、電波暗室でもない限りアンテナに対する地表や周囲の関係が変化し厳密性に欠けちゃうところ。ドローンは3次元計測が可能なのでやってて楽しい。機種によっては測量アプリが使え、アンテナの周りに測定ポイントをプロットすると順番に自動巡回してくれたりします(小生のは手動)。調子こいてHFで軽量アンテナ線40mを垂直に引っ張り上げエンドフェッドで整合とった運用実験もやったりしてます。重量限界的にギリ2倍の80m垂直エレメントまではいけそうで悪巧みが絶えません。昔は風船や凧でやったようですね。

閑話休題。

次に、メーカー製ダイヤモンドX6000と実際の交信で比較した。通信相手は目前の駿河湾を越えた清水局と藤枝局計3局(50~80Km)、直線見通し内。結果、有意差はほぼ無くS差0.5以内。ゲインがほぼ同等のアンテナなのでスペック通りだ。また、X6000の垂直パターンもドローン計測したが10段コリニアよりやや広く、この距離ではどちらもビーム半値幅外にもならないのであまり意味がない。

なので、ビーム半値幅と伝搬距離の関係を理論式から算出し、一般化してみた。

長くなったので、別タイトルでupしまーす

※ご注意※

本記事の測定データは本ブログ開設者による独自資料です。サンプルアンテナ提供者様が本データを保証するものではありません。

 

 


ダブルツインデルタ

2021-02-12 13:00:00 | アンテナ

ダブルなんちゃらシリーズ2個めー。前作の丸に続き、今度は三角だああ。

アマ無用に、丸にしても三角にしても4つ(ダブルツイン)にするのは、ネットを見ても見つからなかった。あるのは海外でシミュレーションのみとか、WiFi用に性能無視で形だけ真似たものとか。なんでだべ、、同レベルのゲインなら八木系の構造メリットに軍配なんでしょうかね。

ダブルツインデルタが制作されない理由は給電が三角の頂点にもってこれる、これない、に関係してそーだ。

今回の制作例は、ダブルツインデルタのエンドファイヤ化だ。前後に寄生素子を置くことにより、3ele3パラのループフィード八木となった。

まず最初に、ツインデルタ単体の原型を見てみよう。

あっちこっちの制作例でよく見る形。。これを、、、ダブルにするには?

そうなんです、丸や菱形や四角は給電点を中心にそのまんま相似形を左右に増やせばOKですが、三角はそれができない。つまり各種ツインのn次ツイン化は給電点を中心に考えちゃだめで、単純にツイン全景を横にn倍して重心で給電する!これが汎用規則になるわけです。

ほんなわけで、ダブルツインデルタは頂点給電じゃなく辺給電になり。それをエンドファイヤ化したらこーなった。

11.54dbdっすね。シミュレーションでゲイン最適化すると12dbd超えますが、給電点でインピーダンス整合処置が必要になります。どーすかねー、この構造でこのゲイン、モチが微妙ですねえ。。

まあ、作って見た。ページトップが完成後の部材写真。運用中の写真も撮ってるんですがどこにいったか探索中、早くめっけて貼りますね。全景はとってもセクシーなアンテナに仕上がりましたよ。黒鳥に似てたんで飲み屋のママが付けた名前がブラックスワン727(727は店名)w。

もーちょっとゲイン上げてみようと、4ele化してみた。はいこれ。

12.60dbdですねー。ちょっとズルな表現すると20.47dbi(リアルグランド)。おーー、20って数字見るとワクワクしちゃいますね。複数エレ化は放射器と同じループを並べても良いのですが、構造が面倒なのでスルーしました。また、3eleも4eleもサイドローブが気に入らない場合は、ツインデルタの横幅を伸ばせば最小化できる点がありますが、同時に放射に寄与する垂直エレメント同士の放射結合が影響しインピーダンス合わせがクリティカルになります。

さて、どうでしょう。このようにツイン系アンテナは、前後に寄生エレメントを配置することで、スタックアンテナと類似の結果を生みます。この例では、3ele、4eleの3パラっすね。ほんでもってとってもありがたいのは、スタック定番の面倒な分配器が不要ってこと!

こーなると更に悪だくみしたくなる。菱形ツインや丸ツインの物理的n次化は無限に可能(電気的限界はある)なので、限界までパラパラ、パラる!w。面倒だからやらないけどねw

このブラックスワン727、各コンテストで私的必携品となりました。

運用中の写真どっかいっちゃたんで撮りなおした(真夜中)。エレメントのブームが長いのは、このまま4ele、5ele化可能仕様になっています。パイプを突っ込むだけですぐ変身なり。

このブログ内、他の制作例含め使ってるアルミプロファイル、いーーですよー。穴あけ不要、クランプ不要、とっても自由度高く、一式用意しとけばいろんなのがじゃんじゃん試作できます。給電ボックスなんかも汎用化できちゃいます。もーアンテナはトランスフォーマーの世界へw。ネット見ても前例がなく、リクあれば記事起こします。

(*^^)v


ダブルツインループ

2021-02-12 12:00:00 | アンテナ

ツインなんちゃら系バイなんちゃら系は、なんちゃらの一個が100~150Ωくらいの丸や菱形や四角や三角を並列に接続して真ん中から給電するもの。適当につくっても給電点は同軸の特性インピーダンス付近になるんでらくちん。直流的に短絡してるんでノイズにも強い。

ツインやバイなんちゃら制作例はネットにいっぱい。同じだと芸がないので、ここではツインのツイン、ダブルツインループを作る。ループ単体利得は丸形がチャンピオンなので丸4つにする。結果、約10dbdを得ることができた。

まずは、丸ツインの妥当性確認。ほれほれ、こんなかんじ。

バイクワッドなんかは反射器をメッシュ網や銅板にする例が多いが、適用できるバンドの構造自由度を上げるためパイプとした。パイプ間隔を一定の波長比以上にすればベタな反射板とほぼ同じ役目を果たす。ってことで、あとは丸4つにしてあっちこっちオプティマイズするだけ。

ここでお詫び。実は丸描くのがえらい大変なのだ。MMANA上のエレメントは直線の集合体、エレメントの部分調整は4丸全体に影響し、そのたびに4丸の真円長を全部修正することになるわけ。これ修行僧でも音を上げる。

なんで、豪快なズルをして丸を菱形とする!でも作るときは丸とする。。っつーことでシミュレーションはツインバイクワッドになってもた。

ほれ、これ

リフレクタの配置は電流腹付近をいろいろ探り最適位置とした。ゲイン約10dbdすね。

この菱形野郎を丸君に変身させるわけ。丸のほーが菱形より単体ゲイン高い分ちょこっと良くなる期待。ループは自己平衡作用があるんでこの程度の形状変換は整合も楽勝。ビームパターンは少々変わるだろうが気にしない。自信満々で丸化制作へ。丸-丸-丸-丸(^^♪

ほんで、これ、430MHz用

輪ゴムが美しさを阻害、現地組み上げはとってもらくちん♪ 持参したメーカー製八木と比較しほぼ所望の性能が出ることを確認した。

ここ堂平山。なんか聖地なんだそだ。小生こんとき免許後2か月ニューカマー。コンテストの作法も知らず、大先輩風の先約者がオールバンド展開するド真ん前で能天気に運用開始、調子のって4丸君でそのまんま初めてコンテスト参加しちゃいました。ゴメンナサイm(__)m

 


曲線アンテナ

2021-02-12 11:00:00 | アンテナ

エンドファイヤ型で少エレメント高ゲインを目指してみた。

一般的な半波長Vビームでなく、430MHz用1.5波長曲線Vビームアンテナです。

八木系は3素子を超えると1素子増加毎の利得増加は減少する。なので3素子までとし、素子長を工夫した。結果、3素子で約9.68dbdを実現できた。

ひらめき:

八木系のほとんどはDP(半波長ダイポール)を基準に利得増やしてるんで、そもそもそのDPの単体利得を上げりゃいーんじゃね?ってことで考えた。GPなんかは5λ/8で最大利得になるんだから、それをDP状にして全長10λ/8くれーにすりゃいーべな。でもサイドローブが半端ないから、線を空間的に曲げて線上の位相速度を極力相殺せにゃあかんな。直線で10λ/8超えると更にサイドローブ増えるけど、曲げるとこの増えるサイドローブも位相的にメインローブ強化に合体できるんで、その限界効果長を探したら約1.5λになりました。

ってことで約1.5λDPとして曲げてみたよ。線上位相変化は波なんで空間曲線も波状に曲げてやるべきなんすが構造的にアレなんでこーなった。

3ele曲線ビーム 

コツは欲しい偏波面の線(ここでは垂直成分線)に極力電流腹をもってきて、且つ必要な空間位相差を得ること。

半波長DP八木と比べると素子長が長く、給電点インピーダンス調整がちょっと微妙。あと前後の寄生素子も同じ理由から各素子長が放射器長に比べ半波長DP八木のような比率にならない。エレメントは2mmアルミ線、支えに樹脂ロッド(ヒートガンで曲げた)、あとゴミのプラハンガーをカット。

先日、コンテストに初投入。ヒラメの骨か富士山かw作りはみすぼらしいが北関東に群れを成す不法局混信も適度に切れダイヤモンドX6000より約に立った。144MHzも乗る。

あと給電点を50Ω設計にせず、マッチングセクションで合わせる前提にすれば、最大利得は単体10dbdを超える。ほんでスタックも考えてみた。

例のごとくスタック配線は分配ケーブルではなく放射機構の一部にして分配器制作から逃れ、且つ給電部のエレメント輻射でちょこっとでもゲイン上乗せしようという貧乏根性。で、こーなる。もーちょっと追い込んでから試作するべ。14dbd超えなきゃ作んね。

こんなの上げてたら、、スターウォーズ的な宇宙生命体か、子供たちに石投げられる予感(@_@)

※素子とエレメント、表現が混在してるけど同じ意味すm(__)m

 


AWX高ゲイン化

2021-02-12 01:31:08 | アンテナ

開局初期、ワイヤーで手っ取り早く高ゲインを稼ごうと、たどりついたのがこのAWXアンテナ。結果、約12dbdを頂きました。

AWXの他、微妙に形を変えAWH、LazyHとかいろんなんがあるらしい。単体で約7.4dbdあったんでビーム絞ればもっと上がるべーと思いあれこれ工夫してみた。

まず、これがAWX基本形ね

給電点から上下両側のエレメントを1.5波長で作ると、半波長DP5個(給電部1個+4隅4個)の平面アレイの出来上がりってやつですね。単体7.39dbdだね。

ここでちょっと豆知識。。半波長DP5個が平面アレイで並んだ時、その直角方向の最大利得は、5倍(7dbd)じゃね?これ7.39dbdだし、なんでそれを超えるのよ?って話。これ結構重要でDP系のアレイアンテナの基本として押さえとく必要ある。結論は、半端長DPが素子線方向直線上にN個配置されたとき、そのアンテナの利得を最大にするには、各DP間の間隔を適度に空ける必要がある、ってこと。これはアンテナの開口面積が関係していて、DP単体の開口面積が他の配列DPのそれと無駄に重なる間隔にすると、利得はN倍にならないってこと。一般的スタックアンテナの合成利得と同じ理屈ですね。じゃあ、最適間隔は?、、配列数によってちょっと変わるけど凡そ、各DPの直線上間隔0.3~0.5λで最大利得が得られる。しかもN倍を少々超える数値になる。直線上配列DP最大利得は(DP2個=約3.4dbd、DP4個=約6.8dbd、DP8個=約10dbd)って具合。これ、コリニアアンテナ(直線間隔ゼロ系)なんかでなんで利得が段数倍にならないのっていうFAQの答えですね。つまり、アレイの指向性合成は、単一素子が生ずる電力ベースでN倍を考えちゃダメで、開口面積の関係で考える必要があるってことすね。

半波長DP相当の素子を素子線方向直線上に並べるブロードサイドアレーで、且つ各素子間隔を0.3~0.5λで給電する技を開発できれば、間隔ゼロのものより約2~3db利得が向上します。挑戦すっぺかの。。。

豆知識おわり。

てなわけで、上記理由からこのAWXは、4隅のDP相当の素子の垂直(直線)間隔を、約0.3λにしてます。全体の利得をさらに上げるには垂直間隔も水平間隔ももうちょっと広げれば良いのですが、給電点から見た素子長が大きくなり別の問題が発生しちゃいます。AWXの形や角度はこの人たちの顔色を見て各役者たちの案配のいいところで手打ちとするわけです。

ほんで、基本形は決まったんでこの子にもっと頑張ってもらうには?、、どうすべかと、、まず常道の反射器を置いてビーム化でしょ、他にもなんかないかとググっていたら、こんなアイデアがあり参考にさせていただきました。原典で謎エレメントと呼ばれる両サイドの寄生素子が利得を激上げする理由は、放射素子と謎エレメントの間隔が相互インピーダンスのマイナス成分を増やす方向に作用し放射抵抗を下げるためです。1波長ループアンテナが利得を生じるのと同じ理屈ですね。

で、こんな感じになった

12.55dbdす。でもこれ、、線が多すぎ!作るのめんどくさい!、、なので両サイドのエレメントを省エネ化して、こーなった

12.12dbdね。0.43dbしか落ちないし、パターンも愛嬌あったんでこいつで制作しました。移動先へ何度か持参しましたが現地の初見さんにカスミ網か!と卑下され、組み立ても面倒になり後のダブルツインループに化けちゃいました。

で、今、また亜流版を作ろうと思ってて、、簡素化狙いで、これ

そうっす。位相給電です。これだけで約11dbdとれます。でも、芸がないのでもうちょっと悪巧みを盛ってる中。