C/2022 E3(ZTF彗星)が極大日になります。
周期約5万年。たぶん次回は人類は存在しません。最後のお別れ会です。
順調に増光し現在5等級。ギリ肉眼でも見え、数日前から撮影開始しました。
撮影地は埼玉の光害地、SQM=20.13、Bortle=class5です。撮影時間帯は気温マイナス10度になります。
以下、日々変化の様子と、合間に撮った星雲もいくつかのっけときます。
ズーティエフ(ZTF)彗星はケプラーの法則に従い、太陽の引力から脱出するために時速数万キロで移動してます。1時間で地球の直系の数倍を移動し、地球の公転面とZTF彗星の軌道面が丁度交わる時に、運よく地球が彗星のすぐ近く(約4000万キロ)に居るのが今回のラッキーポイントです。
2月11日は、地球と火星の間に位置し火星とギリ重なる軌道を通るため、彗星が火星に突っ込むような構図が撮れるはずです。
ほぼ編集無しの撮って出しです。RAWのFitsデータをビューワでJpeg変換、若干の強調補正を掛けてます。
天体素人につきツッコミは堪忍。今、PixInsightを勉強中。若いころはゆっくりたっぷり集中できたんすが、余命短い老人にはかなり苦痛です。
では、経過をご覧ください。
◆2023/1/25
↓立派な尾を引き始めました。
彗星の右上に一直線で流れるのがイオンテイルです。太陽光と彗星の氷分子が反応しイオンガス(プラズマ)が発生します。つまりイオンテイルの反対方向に太陽があります。一方、イオンテイル周辺や逆側左下に流れてるのがダストテイルです。成分はイオンガス発生時に巻き上げられる氷破片やゴミ。イオンに比べ大きいため力学的影響(太陽引力や彗星の固有回転)を受けやすいのと、地球との見かけ上の角度により、彗星の前方に放射されてるように見えてます。
↓センサーカメラの角度をいじってみました。
◆2023/1/26
↓撮影時刻により少しずつ見栄えが変わって行きます。
◆2023/1/28
↓イオンテイルとダストテイルの内角が日を追うごとに小さくなって来ました。(彗星と地球の位置関係でテイルの見かけの角度が変わる)
◆2023/1/29
彗星のグリーンを出したく、CBPフィルターを付けてみました。
撮影は23時~午前6時、様態が刻々と変化します。
まだ自動撮影スキルがなく不眠。睡魔がきついです。
↓ちょっとグリーンを強調しすぎたかw
↓画角変えてちょっと拡大
↓撮影は23時頃から明け方の6時くらいまでやってます。
地球最接近まであと2日。角度の関係で見かけのテイル長が短くなってきました。これ、地球から離れていく数日間はまた長くなるんですかね??軌道マップで地球・彗星・太陽の位置関係見てみっぺ。
◆星雲あれこれ
彗星撮影の合間に適当に撮ってみました。30秒ライブスタック、Gain390、総露出3~5分です。
↓馬頭星雲
↓ばら星雲
↓オリオン座大星雲
↓QBPフィルター使用
↓CBPフィルター使用
オリオン座大星雲は、QBPフィルターとCBPフィルターで撮ってみました。違いが分かると思います。
使用してる光学系:
- William Optics RedCat51 Ⅱ
- Skywatcher Star Adventurer GTI 三脚セット
- ZWO ASI294MC Pro 冷却
- ZWO ASI120MM mini, 30F4 miniscope
- ZWO ASIair Pro
天体はズブの素人。星見系友人もおらずネット頼りに手探りで始めました。
赤道儀の1号機はiOptronのiEQ30 Proでしたが、重くて車載&設置が面倒なので今月国内出荷の始まった小型のSkywatcherに変えました。2年前に始め1年休止後の再開です。鏡筒もRedcat新型に変更(上の写真は以前のもの@朝霧高原)。また、SharpCap使いからASIair使いに。キャンカーに積んで全国周遊のオモチャにします。
ライブ配信なんかもやってます。
↓ニコ生
ZTF彗星の地球最接近は、2月2日です。深夜月没後~早朝が見頃。ミラーレス1眼カメラでも撮れますよ。
もうちょっと追っかけてみまーーす。
全国の星見屋さーーん、色々教えてくださーーい。
(^^)/