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まろの北海道放浪記 Day99

2023-09-28 16:18:04 | 北海道放浪2023

美瑛ブルー!のPart2、「青い池」です。
観光客の受け入れキャパ的に、美瑛には2横綱があり。
丘の横綱「四季彩の丘」と、今回の森の横綱「青い池」です。

では動画をどうぞ。動画最初は美瑛川です。
↓青い池

青い池は何故青いか??

これが作れるなら、おらが村にも作っちゃおっかという方も居るはず。
しかしそれはいくつもの偶然が重なり作り出された奇跡の青なのです。
以下は能書きです。
理系のおいらにはこーゆーことが放っとけない性分。興味ない方はーー内はスルーしてください。

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青い池の青は、十勝山系の地下水に含まれるアルミニウム成分が作り出す色です。水自体が色を持っている訳でなく。水に含まれる物質(水酸化アルミニウム、Al(OH)3 )が太陽光の青色波長を多く散乱する性質を持つため青く見えるのです。

このアルミニウム成分が含まれる地下水は、白金温泉地区で美瑛川に合流する硫黄沢川水系に濃度が高く、美瑛川源流自体は低濃度です。硫黄沢川が活火山十勝岳に直結し鉱物由来の化合物が多いのに対し、美瑛川はトムラウシ山側に迂回しているためです。
そしてこの2つの川の合流点直近に前回動画に上げた白髭の滝があります。
白髭の滝では、硫黄沢川方面からのアルミニウム成分の地下水と共に、硫黄と石灰成分も運ばれ、まずアルミニウムの白い微粒子が美瑛川の清流と混合し青色を発生します。(正確にはアルミと水分子がコロイド状になり自然光に含まれる青色波長帯を多く散乱するため青く見える)
更にその微粒子の一部は川底に堆積し、川底には硫黄と石灰成分も堆積するため、それらの白色が更に青色を反射し、より青く見えるようになります。
原理的には、海の白浜でコバルトブルーが見れるのとほぼ同じです。(海は海水が青色を散乱し海底の白砂がそれを反射します)

先日十勝岳登山したのも、登山口までの硫黄沢川の水系見学も兼ねてました。
アルミ粉の痕跡が見えないかとw。森横に車を止めちょっと入ると干上がった水系が見えます。でも白い部分は沢山あったけど、硫黄石灰なのか判別つかず、熊さんも怖かったので撤退しました。
因みにGoogleマップで確認すると、白金温泉(硫黄沢川・美瑛川合流点)を境に下流が青くなっているのが分かります。
ーーーーー
能書きおわり。

ここで、前回動画をご覧になった方、白髭の滝と青い池では、色が違うことに気づいたでしょうか?
ハイコレ。
↓白髭の滝

↓青い池(2km下流)

白髭の滝はコバルトブルーなのに、2km下流の青い池はエメラルドグリーンに変色しちゃってます。同じ日に撮っています。
何故か?

これは、下流に行くに従い、アルミ微粒子の白色や硫黄、石灰の白色が攪拌され白濁するためです。
また、大雨などで増水、雨水が池内に多く流入した時や、堆積したアルミや硫黄等の成分が流出すると、青い池は青からただの沼の色に変身します。
これら主役の濃度変化と、水流の変化で、年間を通し様々な色風景が誕生する訳です。
白髭の滝ではコバルトブルーやバージンブルー、ここ青い池ではライトブルー、エメラルドグリーン、ターコイズブルー、等々。
青い池のブルーが白髭の滝に近づくのは、雨の無い水の落ち着く時期の極短期間のようです。

さて、ここまででも十分偶然なのですが、青い池の誕生には更に大きな偶然がありました。

1988年、十勝岳噴火の際、泥流を防ぐため、翌年美瑛川には複数の堰提が作られました。この堰により森側に水溜まりが発生し成長したのが青い池なのです。
堰提工事完了後もこの池の発現はしばらく気づかれず、1997年、地元写真家が森の中に青く光るこの池を発見することになります。
その後、立派に整備され、今や美瑛観光の目玉となりました。

美瑛の年間観光客数は200万人に迫ろうとしています。
その多くがここを訪れ、有料の大駐車場、ブルーグッズなどに消費されるお金を考えると、正に町の宝物ですね。

上記の通り、青い池は気象条件で毎日色が変化します。
午前、午後、日差しの角度でも変わります。
行かれる方は、前日まで雨がない晴れた日を狙いましょう。

あとSTVに受けた取材は、美瑛特集的な番組で放映予定とのこと。
道外から来た変なオッサンが、地元の青の含蓄を語るのに驚かれてました。
↓クルーの皆さん


ハッピー・ブルーハンティング♬

(^^)/


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