晩秋の川面には水鳥の数も増えて、西風に冬の到来を間近に感じる今回の釣行でした。
岸辺には秋の風情の象徴であるすすきの綿毛が陽射しを浴びて穏やかな気持ちにさせてくれます.水面から視線を後ろに向けると、そこには自然の中で同じように植物の生命を感じるとともに季節の移り変わりを感じさせてくれます.
遠来からの二人のアングラーと釣り談義に花を咲かせながらの秋の自然の中での釣行、至福の時間でもあります.
金曜日の夕方から今シーズン初めてのポイントに入りました.昨年もほとんど実績がないものの、昔から有名なポイントです。木曜から金曜の朝にかけての雨が止み、西風を冷たく感じながら、川面を見てもあまり鯉の動きやもじりやハネもない。少し不安はあるものの、3人が、100m程の間隔で竿を出す.今回、関東からの遠征のOさんが一番上のAポイント、関西からの遠征のYさんが真ん中のBポイント、そして、一番下のポイントCに私が入りました.水深は上から下にかけて最深部で1.5mから3.5m程でしたが、時間帯によって餌を投げる所は変えながらの正に秋の鯉釣りです。
金曜から土曜の朝にかけては全く当たりもなく、土曜の明け方に関東から到着したOさんは、殆ど寝てない状態でしたが、雑草と竹薮の中をのこぎりと鎌とを駆使して、手のひらのマメを潰して「道」を作ってくれました.地元のアングラートして、ただただ感謝で、若いアングラーならではのエネルギーに敬服です。時間もたくさんあるので、尽きることのない鯉釣り談義に花を咲かせ、地元の松阪肉でゆっくり食事をしながらの一時は、特に遠征を経験している方々にとっては一番心身ともリラックスできる時間です.
こういう時間に、いろいろ情報交換できて、目からウロコの話を聞けるのが楽しみでもあり、鯉釣りという共通タームで話しがどんどん盛り上がり、笑い声満載の釣り場と化していきました。夜には地元のKさんも差し入れを持ってやって来てくれました。本当に忙しい貴重な時間を割いて来ていただき、ありがたく感じました.皆が、忙中閑ありの貴重な鯉釣りでもあります.その時間を楽しまない手はありません。あとは当たりだけです。
しかし、いっこうに当たりもなく、土曜の夜の帳も降りてしまい、各自、自分の車で眠りにつきます.一番年長の私は朝が早いので、いつものように6時に目が覚め、明るさを感じる6時半に車外に出ると、外は霜で真っ白。秋の釣りといえどもフィールドでは時に夜から早朝の寒さが真冬の装備でも過剰ではありません。ダウンのシュラフの中に足下にカイロを2個入れてそれだけで、寒さは殆ど感じませんが、これからはダウンのシュラフ、更に寒くなるとシュラフカバーが力になってくれます.もう30年近くお世話になってるダウンのシュラフは私の必需品です。
釣リ座の横を見ると釣った鯉がCarpSackに入って繋がれてるのが眼に入りました.様子から、深夜にYさんの竿に来た鯉のようです。大きさは80cmくらいかな.私は全く気がつかずに寝入っていたようで、確かにぐっすりと気持ちよく寝られた夜でもありました.朝の時合に、川面を見ながら鯉の動きを観察するも、殆どもじりもなく、当たりの少なさを証明するような状況に天気とは裏腹にこのポイントの鯉の少なさを何となく感じました.この感覚は昨年から感じるもので、一昨年までとは大きく違っています.
陽が上り、温かさを感じる時間帯になり、遠征組のOさんが、上の釣り座からやって来ました.先ほど、80cmクラスの良い鯉を上げたようです.これで、何とか遠来のアングラーに釣果がでたので、地元のアングラートしては一安心です.後は私が釣るだけです.
当たりもなく、鯉の動きも感じられなく、Oさんが橋の上から観察するも殆ど鯉の姿を見つけることがなく、魚影の薄さを実感して、夕方からOさんはポイントを移動して1km程上流へ行くことになります.何とか一本と思いながら、少し餌、仕掛けも変更して、15mmのスノーマンでリキッドに漬けて遠投した竿に、昼頃に当たりを知らせるバイトアラームの音.やっと当たりが来ました。水に沈んでる木の枝をこすりながら魚が走り、走らせながら木の枝からラインが外れるのを確認しながらのやり取り開始です。足下に石があるので擦られたらすぐにラインブレークなので、走らせながら魚を浮かして、浮かした状態で足下に寄せてOさんが差し出すネットにおとなしく入ってくれました.10分くらいかかりましたが、良いやり取りができました。これで、やっとなんとか3人とも釣果を出せて一安心です.大きさは3本とも80cm程でしたが、月曜まで時間のあるOさんに後は期待するだけです.
川の特徴のある鯉ですね.