多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

天空の村

2018-06-16 15:31:45 | 檜原村のこと
6月13日、東京都西多摩郡檜原村(ひのはらむら)の登山道調査にて。

村内のど真ん中を東西に貫く浅間尾根(せんげんおね)より、北に…

小岩の集落(真ん中)と奥多摩三山・大岳山(おおたけさん・1266.5m=左上)を望む。

古くから武蔵と甲斐の国をつなぐ甲州中道として利用されてきた浅間尾根。そのやや東に位置するのが浅間嶺で…

独立標高点(903m)の下に浅間信仰の祠(真ん中上)があります。

祭神は富士浅間神社と同じ「木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」。檜原村の人たちがこの尾根から富士山を拝し、信仰していたことが伺えます。

同尾根はかつて平茅尾根(ひらがやおね)とも呼ばれ、戦前までは大半が雑木林とカヤトの原だったそう。良質のカヤ(茅)を得るために、毎年山焼きも行われていたそうです。


モデルは、村内のエコツアーガイドJinken氏。

都の花粉対策事業(花粉の少ないスギに植え替える事業)による皆伐で出現した、高度感と奥行きのある「天空の村」。こうしたシーンに出会う度に、古の人たちも同じ風景を見ていたんだろうなぁ…という感慨にとらわれます。


ヤマアジサイ(山紫陽花)

同時に、この場所にまた植林をするのではなく、檜原村の原風景であり、人間を含めて多くの生きものに恵みをもたらしてくれる持続可能で多様な環境を取り戻せたらどんなに素晴らしいだろう!…と、いつも思うのです。


シモツケ(下野)






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