晴れた日には、その上雲がきれいな日には、ぼくは愛機で、雲と空を撮ります。
必ず数十カット、気に入ったものが撮れるまでシツコク撮ります、撮りますとも。
大体、写真をやる人ってしつこいんです。もちろん妥協などしない、いい感じの空雲を撮れるまで粘ります。それを見かけた人は、この人何を撮っているんだろうか、と思われても何しても、シツコク撮ります。一般的に言って物を作る人って、フォトグラファーもものをなにかゼロからイメージを定着させて1枚の写真に仕上げるまで、やっぱり作るんだと思いますが、まあ世界を複写しているんでしょうが、実際の話が、でも、とにかく何か面白いものを見つけたら粘っこい、またそうじゃなきゃあまるでダメでしょう。
とにかく粘れば粘るほどいいものが上がってくることは確かなこと。
有名な、森山大道氏の、三沢の犬 だって、ホテルを出たところで偶然野良犬を見たんですって、で、さっと野良犬と向き合って数十カットも撮ったのでしょうかね、それがもう名作ですよ。
空と雲と光の具合だって刻々、変化をします。それらを複写するだけ。
愉しいっすよ。
フォト・文 石郷岡まさを