まさおレポート

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NTT接待疑惑はどうすればなくなるのか

2021-03-12 | 日常の風景・ニュース

NTTの接待問題が明るみに出、総務省役人谷脇氏のみならずNTT社長の参考人招致にまで及んでいる。NTTは真藤さんのリクルート問題で骨身にしみて学んだと思っていたのだが、いつしか世代交代で30年も経つとこうした学習はどこかに飛んで行ってしまったらしい。

一体どのあたりにこうした不祥事の根はあるのだろうか。

接待で日常の家庭生活では味わえない高級ワインを飲みたい、うまいものを食いたいという人間本来の欲望は表面的にはあるだろう。わたしのかつての経験からも人は「どこそこのなにが旨い」「ワインはこれこれが好きだ」などの話には花が咲きやすく、本来の話に入っていきやすい。これは常識だろう。

かつて総務省役人出身の同業者からスキンシップという言葉も何回か聞いた。言葉には表れない情報を把握して政策立案に役立てるという認識もなかなか根強い。

こうした行為に身を任せるといつしか慣れが生じ、ずるずると深みにハマっていく。特にグルメ志向の人の攻められる弱点となる。グルメだけではない、オペラやクラシック、歌舞伎、大相撲などの升席など日常ではできない席に接待されるとなかなか断れるものではない。民民同士では日常行為であり、それが官民となっても既に危険な行為だとの認識は鈍麻している。

さらに厄介なのは総務省内部の空気だろうと推測する。もともと清廉な官僚も若いうちから先輩に空気感染させられ、いつしかそんな空気になじまなければ、出世できないのだ。もちろん例外の官僚も知っている。

世間からときおり糾弾される天下りの枠を身を挺して確保できなければ能無しと省のOBから非難される。一家意識は極めて強く、この意識がない人は仕事ができないと思う。この感触はかつて次官クラス4名と一緒になった調査旅行でしたたかに味わった。

官僚が接待に応じるのは天下り確保が念頭にある。これも自分一人の天下りのためではない、省益のためにあとに続く官僚のために人脈と市場を開拓せねばならないと言い聞かせることができる。一家意識の現われだ。

谷脇氏のように時代の空気を十分に知っていると思われた官僚でさえ取り込まれるこの魔力に抵抗するにはなにか抜本的な改革が必要だ。(出世レースで成功した谷脇氏や山田真紀子氏には、その出世故に総務省の空気を十分に体得しているとも思えるかもしれない。そうでなければこの地位までこれないのではないかと考えると少し絶望的になるが、例外的に清廉な官僚も知っているのでそこまではいかないか)

その一つは米国のFCCをまねることだ。かつて日本版FCCを提案したところコストがかかりすぎて非効率だとT官僚に反論されたことがある。

さらには電波裁量行政のオークション改革だろう。

どちらも官僚の権限と施行を分離することで大きな成果が期待できる。

 

では野田氏や高市氏など当時の総務大臣などの政治家が危険な接待に応じるのはなぜだろうか。そして改革できるのだろうか。

野田氏や高市氏だけではなく多くの政治家は政治献金を期待していることは明白だろう。わたしの経験からもこうした接待のあとには秘書からパーティー券購入などの接触がおこなわれることが多い。NTTグループでパーティー券をそれぞれ購入すれば一社当たりの制限をクリアでき政治資金法に引っかからない。

政治資金規正法を見直さなければいけないのか、あるいは一罰百戒を徹底すべきか。いずれもが有効だろう。

 

Nhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d8d70d2c530ec761b0fa563f690286f60083b4ef

総務省幹部の違法接待問題で11日、衆院予算委の与野党筆頭理事がNTTの澤田純社長(65)を国会招致することで合意した。16日に参考人質疑を実施する予定だ。

 NTTによる総務省幹部の接待をめぐっては、11日、自民党の野田聖子幹事長代行(60)と、菅首相の側近として知られる坂井学官房副長官(55)が、それぞれ総務相と総務副大臣在任中に接待されていた事実を認めた。

 野田氏は党本部で記者団の取材に応じ、2度の会食は事実とした上で「仕事についてはほとんど話していない。プライベートな会合との認識だった」と主張。1回目は割り勘、2回目はNTT側が負担し、「会食の場で総務省の業務に関する要請や要望は全くない」と強調した。

「同じく在任中にNTTから接待を受けていたと週刊文春に報じられた高市早苗前総務相(60)も、自身のホームページで会食を認めています。つまり、NTT側は歴代の総務大臣に対して接待を繰り返してきた可能性が高い。

 

谷脇総務審議官  NTTとの会食も認め陳謝 期待の人材だけにがっかり感が大きい


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