初稿2007-08-26 追記2024-04-12
妻の産科定期健診に付き添うときは必ず何かしら本を持っていく。本棚を見まわしてその日の気分で一冊を引っ張り出していく。最低一時間は待たされるので読書や考えをまとめるには最適の時間なのだ。一昨日はふとまだ読んだことのない「ラ・ロシュフコー箴言録」の岩波文庫版を持っていく気になった。多くの人がこの書物を引用しているのは知っていたが原著を読むのは初めて . . . 本文を読む
このところ書き物を急ぎすぎで血圧高め165。
悠々として急げ
をもう一度噛み締めなければ。
年齢が行くとみなさん急ぎすぎて前のめりになりがちらしい。Sさんも同じようなことを言っていた。
高揚(紅葉)が無いと面白くないが、高揚(紅葉)しすぎも良く無い。
と紅葉の季節に思う今日この頃であります。
2021-06-26 21:50:55 初稿
「明日、世界が滅びると . . . 本文を読む
いい話だな。メモしておきたい。
宮部には、1993年(平成5年)の事務所開設以来20年あまりの付き合いで、最も「宮部みゆき」を知る2歳下の担当編集者がいた。その人が病気で余命3か月と宣告された折、病室に見舞いに行っても宮部は、ただ泣くばかりだったが、彼女から「私が先にいって、宮部さんの作家として重荷になっている事を全部持って行くから、身軽になってほしい。」と言われた。その女性が2014年(平 . . . 本文を読む
宮部みゆきの小説は読んでこなかった。netflixで何がなく見始めると面白くて最終エピソードまで一気に。
初めの方は妙に木原事件に筋が近くて小説の持つ予見性に感心しながら見ていた。途中からほほーこうしてどんでん返しのストーリーを創るのか、作家は大変な努力をするのだと感心しながら。
他殺から最後に柏木君の自殺に落ち着くまでの模擬裁判で神原君の救いのない家庭環境と柏木君の幸せに見える家庭の対比 . . . 本文を読む
つまらないは「つまる」を否定した言葉。「つまる」は、「結局」という意味の「つまり」と同様に「決着がつく」ということ。そこから「つまらない」は、決着がつかずすっきりしない「面白くない」「退屈だ」という意味で使われるようになった言葉。
ところが出光美術館
狩野探幽と江戸狩野派 ― 「つまらない」絵の誕生 余情と余白 ― 「つまらない」
はなんと余情と余白をたっぷりととること、つ . . . 本文を読む
パソコンで目が疲れるので夜はyoutubeで音声を聴く習慣ができてしまった。幸いなことにyoutubeは豊富なメニューがありおよそ2時間は聴いている。そこで気がついたのは耳で聴く方が深い理解ができる、あるいは腑に落ちるということです。
ヘーゲルとかカントとか西洋哲学を学んだがおよそピンとくる、あるいはその後の生活に役立ったと実感することがなかったとある方が述べている。その原因は耳で聞いていないか . . . 本文を読む
Internationaler Hans-von-Bülow-Wettbewerb 2023 Junior / Video-Vorrunde / Salima Miyamoto . . . 本文を読む
この銀河鉄道は始点も終点もない列車だ。無始無終運行を続けて人を乗せ(誕生)ある駅で人を下ろす(死)。
向かいのステーションには来世行きの列車が待っている。
今では仏教として常識になっているこの考えも元法華経で初めてこのような思想が説かれた。
2018/3/22
宮沢賢治は法華経に染まった、法華経は他者への憐憫と救済を説く、賢治はジョバンニに変身して菩薩行を銀河鉄道で行じる。大筋ではこの . . . 本文を読む
ヘルマン・ヘッセのシッダールタを読み返してみた。読み返したと言ってもいつ読んだかも覚えていない、おそらく30代の頃だからすでに40年が経っている。それでも文庫本の表紙のイメージがあり シッダールタは最後は渡し守になって落ち着くという印象があるばかりだ。
ヘルマン・ヘッセがシッダールタに取り組み始めた1919年は第一次大戦後のヨーロッパでキリスト教文化、父性原理が母性原理、非合理的、異教に目を向け . . . 本文を読む
サピエンス全史をようやく読み始めた。読み終えていないが出だしから面白い。筋骨や知能で劣るホモ・サピエンスが獲得した認知革命がネアンデルタール人などあまたの強豪人類を滅ぼした原因だとは。
認知革命とは簡単に言ってしまうと神をイメージする能力だ。頭がネアンデルタール人は神をイメージできなかったらしい。3万年前のシュターデル洞窟で発見された、頭がライオンで体が人の像を写真でみるとたしかにイメージする能 . . . 本文を読む
by wikipedia
柳田国男は14歳の時によそに預けられていた。体が弱いので日がな本を読んでいた。あるとき祠を見つけた。祠をあけてはいけないと言われていたが誰もいない時に祠を開けてみた。
中には白くて丸い蝋石があった。昼間に星が数十見えたことに驚いた。14歳でも昼間に星が現われることの不思議さを感じていた。異常な思いにとらわれてしまい、そのままでは頭がおかしくなりそうになった。その瞬間 . . . 本文を読む
この「西行花伝」を出版直後に買い求め、一度時間をかけて読んだ。勤め人はなかなか読書ができないままに4半世紀が流れた。紀野一義氏の講演を聞いているとしばしば西行が登場する。
本棚からほとんどの本は破棄されている。この「西行花伝」も二束三文で売り払った。読みたくなったら図書館でと思いながら。
図書館で読んでみた。4半世紀前に読んだよりも面白い。母と観音と恋が歌と一体化した素晴らしい作品だ。
以下 . . . 本文を読む
我が家のテラスから眺めるススキ、よくみると風光によって風情を変える。今日は風のまったくない午後3時過ぎ、丘の上からの西日をあびて黄金に輝いている。
いつも眺める銀色のススキとは趣を変えていて面白い。と書いている間にも太陽が移動し、既に黄金の輝きは去った。ほんの30分のチャンス。
陰の象徴みたいに思われているススキにこんな陽の面があるとは。 . . . 本文を読む