住所が区画整理で変わり各方面に出す住所変更証明書を近くの市民センターまで取りに行く。帰りの尾根沿いは夕日が黄金に輝いていた。 . . . 本文を読む
昨日77歳になった自画像をさらっと書いてみようとしたがそれよりも今年93歳で亡くなった谷川俊太郎の詩への感想を書くことで自画像に代えることができそうだ。(彼もわたしと同じ誕生日だし。)この詩は沁みるね。偉人たちの説教くさいのは面白くない。この詩はさらっと自己を客観しているのがいい。宇宙からヒトを眺めている様な視点がいい。イーロンマスクやホリエモンなど宇宙に焦がれる人を想起させるところが現代につなが . . . 本文を読む
すでに18年になる。ペルーのクスコで骨董ガラクタ入り乱れて商っているテント小屋の店で見つけた諸尊仏がんを書棚の上に安置させていただいている。そろそろお手入れしなきゃと数年ぶりに手にしてホコリを払いこびりついた汚れを取る。金属製の蝶番を外して重曹とアルミに熱湯を注いで錆を取る。銀のブレスレットはこんなに綺麗になったのにこの蝶番おそらくニッケルだろうが黒ずんだ錆がなかなか取れない。リューターを駆使して . . . 本文を読む
Netflixで「正体」を観た。殺人犯で勾留中に逃亡する主人公の運命が、司法と社会の無慈悲な網に絡め取られながらも助ける人の手で無罪を勝ち取る物語だった。何が真実なのか、誰が信じられるのか。観終わった後、頭に浮かんだのは松本清張の作品で記憶に残っていた内容だった。街角で遭遇するかもしれない殺人現場に居合わせ、アリバイが誰も証明できない恐ろしさをエッセイ風に書いていた。彼の描く世界もまた、疑いが絡み . . . 本文を読む
ゴロゴロ音から始まるお話
動物ドキュメンタリーを見ていて、ライオンが 獲物を仕留める瞬間にゴロゴロ音(パーリング) を発するシーンに目を奪われた。ゴロゴロ音といえば、ネコ科の動物が リラックスしているときの音 だと思っていたが、実際には違うらしい。ある説によれば、あの音は 「獲物の苦痛を和らげるため」 に出しているという。
不思議な話だ。筋肉の緊張を緩和し、鎮痛効果をもたらす周波数(25〜15 . . . 本文を読む
「南極大陸」をNetflix で見た。強く心に残る映画だ。 タロとジロ など犬ゾリ犬を中心に描かれる物語だがむしろ南極探検を達成する運命を共にする人の困難や葛藤と喜びが描かれている。あの 南極という過酷な地に挑む人々の心意気が涙腺を刺激する。この映画を見てかつて1969年に聞いた西堀栄三郎氏の講演 を思い出した。場所は 電電公社中央学園であのときも、彼の言葉は 力強く、飾り気がなかった。 なん . . . 本文を読む
「存在するって、どういうことだろう?」
考え始めると底が抜けるような感覚がある。
物理学者・野村泰紀氏のあるインタビューの中で、彼は「いるかは存在するか?」という問いに対し興味深い言葉を放った。
「存在をまず定義してください。それを使えば記述しやすくなるのが存在だとすると、いるかは存在する。分子構造や物理的記述を使えば、いるかという言葉を使わずとも説明できる。しかし、その概 . . . 本文を読む
何か途方もないことを考えている、ひょっとして妄想ではという自覚はかすかにある。思索というほど大それたものではなくとも素人の考えることは考えれば考えるほどその無謀さに気づかされる。それでも、不思議な力に引かれるようにして言葉を探ることをやめられない。
岡潔が「1 がわからないのだ」と言ったことが、ずっと心に残っている。1とは何か。それがわかれば、2以降は自然に展開するという。だが、その「1 . . . 本文を読む
最近、遠藤周作の作品の内容について友人と話したことがある。玉川学園が登場する内容でなかなか興味を引いた。作品の本のタイトルが知りたくてChatGPT君に尋ねてみた。ChatGPT君は迷いなくグータラ日記とかの別の作品名を答えた。それも、あたかも確固たる事実であるかのように。私はその話を自慢げに友人に話した。すると友人から一冊の本が送られてきた。すぐChatGPTの答えた本の題名が違うことに気づ . . . 本文を読む
縁起を考えるとき、私の頭に浮かぶのは夜空に輝く星座のイメージだ。一つひとつの星は独立しているように見えるが、それらが線で結ばれると、全体として美しい形を成す。星座は、個々の星の輝きだけでなく、そのつながりや配置によって意味を持つ。縁起の教えは、それに似ている。釈迦が悟った縁起とは、すべての存在が互いにつながり合い、因果の連鎖の中で成立しているという洞察だ。独立した存在など一つもない。星が孤立し . . . 本文を読む
1. 「わたし」というものは本当にあるのか?最近ふと思った。もし、完全に他者と接することなく育ったら、自分というものを自覚するだろうか?答えは「たぶん、しない」。だって、「わたし」という感覚は、他者や環境との関わりの中で生まれるものだ。言葉も、名前も、価値観も、すべて他者との関係性の中で得たものだ。それがなければ、「わたし」というもの自体、成立しない。2. 他者がいるから「わたし」がある他者が . . . 本文を読む
iCloudの新しい利用規約が届いている。ウンザリするほど長い、それに文字が小さいので読む気がうせる。要点を整理して欲しい。と入れると次の様な返事が。iCloudの新しい利用規約が届いたとのことですね。以下に主な変更点と注意点をまとめました。
主な変更点:
• Apple IDの名称変更: Appleは、Apple . . . 本文を読む
映画『ベネデッタ』を観た時、まず感じたのは、言葉にできないような混乱だった。あまりにも多くのテーマが一度に押し寄せてきて、どこに焦点を当てていいのかわからなくなるような感覚。奇跡、信仰、不条理、そしてセクシュアリティどれも強烈に描かれ、そのすべてが絡み合いながら進んでいく。この映画は、歴史の再現や宗教批判ではない。むしろ、一人の人間の本質をとことん突き詰めた物語だ。
映画の中でベネデッタは、 . . . 本文を読む
いるかの存在に関して野村泰紀氏が語る。今一つ理解できていない存在や実在さらには我、わたしに関してこの気鋭の物理学者は何を語るのだろうと固唾をのんで聞き入る。野村氏は先ず言う。存在をまず定義してください。それを使えば記述しやすくなるのが存在だとするといるかは存在するその概念を入れなければ絶対に記述ができないというのなら(いるかは)存在していない。ううむ、こんな存在の定義は実に新鮮だね。そして納得だ。 . . . 本文を読む