まさおレポート

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記憶の断片 泥棒にはいった男

2010-11-05 | 心の旅路・my life・詫間回想
小学生に上がる前の出来事のように思う。ある日泥棒が家に入った。ガラス戸を一枚隔てたすぐ近くを通る気配があり、犬が猛烈に吠えているので目覚めた。子供ながら叫べば危険なことは理解していたのだろう。布団の中でひっそりとしていた。そのうちに泥棒は出て行った。

翌日警察がきてなにやら調べていった。数日して近所の17,8歳の若者が捕まった。なにか別件で捕まり、我が家の件も自白したのだろうか。顔見知りの男が警察に連れられて現場検証にやってきた。その若者は犯罪者の顔をしていた。どんな顔かと云われると、こればかりは説明が不可能で、特徴はこれこれと答えられないが、直観的にそう思わずにはいられない顔だった。犯罪者の顔というのがあることを子供ごころにその時に胸に刻み付けた。

その数年後、この男を見かけたことがある。特に悪びれることもなく近所を歩いていた。少年鑑別所を出所したのかと思った。あれから半世紀、この男はどんな人生を送ったのだろう。バリのビラのテラスで豪雨を眺めていたら、ふと頭に浮かんできた記憶の断片。




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