マサの雑記帳

海、山、庭、音楽、物語、歴史、温泉、経営、たまに税について。

ツクバハコネサンショウウオ

2015-10-29 23:10:48 | 日記
ツクバハコネサンショウウオなど4種が
国内希少野生動植物種に指定されるとのこと。
地味な記事に目が留まったのは
先週末、筑波山に登ったから。

人気最下位2連覇を達成した反逆魂、茨城県のシンボルでありながら
不覚にも筑波山は盛況である。
つくばエキスプレス開通後、折からの山ブームもあろうか。

さりながら、屈託のない笑顔で(山の好きな私もあなたもいい人ですよね?)と脅迫するかのごとき
「こんにちわ」
の連続応酬が煩わしい。
かといってマナー不在の光景に接するのも興醒めである。

それにしても秋晴れは罪である。
地図を見て、愛想のない人が選びそうな道を見つけたので
行ってみた。

沢沿いに登り、沢の音。対向者なし。追い越し者1名。
頂上では秋晴れ観光地のざわめき、欧米女子の集団なのに皆可愛いという珍事に
気を良くする。が長居はせず下山。

中年に優しい岩の少ない九十九折。木々のざわめき、西日の木漏れ日。
対向者2名。このくらいなら気持ちよく挨拶できる。

スタート点に戻り、沢ガニを捕まえ、放させる。
「ふうんサンショウウオがいるんだ」
と看板を見て声に出す。
「おとう、今度探そう」
「うん」

余計なことを環境省。
良きものはひっそり、存続させればよいものを。




死者の書

2015-10-13 22:05:57 | 日記
 時間が無いから読めないと思っていたのだが
単に心に余裕がなかったのだろう。
読んでみると短い小説だった。ただし余韻は深い。

 大阪に住んでいた2年間に、同期の古典好きから勧められた
小説が「猿丸幻視行」。これは面白かった。
その物語の主人公が若き日の折口信夫(歌人 釈超空)
ということになっている。

 折口は民俗学者で柳田國男の弟子。
明日香村の古社、飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)
の縁者であった、と猿丸幻視行の後書きで知り
週末ごとに飛鳥や大和盆地をうろついた。

「おとう、またお寺?神社?」
と就学前の子供たちはぶーぶー言ったが
飛鳥、奈良時代の遺跡は、現存する建物などが少ない分
想像を膨らませることができ、空間も京都よりのびやかで
好きだった。
 常陸国の片田舎に寓居する今となれば、
日本で最も有名な里山「天の香具山」に
登らせたのは、不徳の父としては
まあまあの出来であったと思う。

 閑話休題。

 そのうろうろの一環で、やはりオタクの後輩に
教えられたのが当麻寺(たいまでら)であった。
名前がいいでしょ。いえいえ古典的な響きのする読み方がです。

 謀反の疑いをかけられ非業の死を遂げた天武天皇の子、大津皇子が
葬られた二上山(ふたかみやま)の麓なる古刹の本尊は
蓮の糸で織られた曼荼羅。

 藤原氏の薄幸の姫が仏の来臨を織り込んだと伝えられるが
見たときは「ふーん」という感じ。
ただ東塔、西塔が現存するお寺はここ位だそう。
穏やかでずいぶん長居しました。


 それから5年たった今、なんとなく手に取った
その本の内容が、当麻寺で謹慎する姫を訪れて恍惚とさせる貴人は
仏に見えて実は、わが念を残そうという大津皇子の亡霊、
というもの。
 二上山、登って詣でるべきだった。

蛇足ながら飛鳥坐神社は陰陽石、天狗とおかめの目合いの奇祭でも有名です。


北八ヶ岳

2015-10-12 16:06:28 | 日記
連休は海の予定でしたが
無計画な岳父が突如来訪し
八ヶ岳に行くんだけど、とのこと。
やむなく同行。

大学1年以来の蓼科高原を経由し
北八ヶ岳ロープウェイで坪庭なる
溶岩とハイマツの織りなす日本庭園風の空間へ。
ここで2240メートル。

ここから40分ほど軽く登り2403メートルの縞枯山登頂。
とはいえ平地の里山より空気が薄いのか
ぜんそくの気のある長男はリタイヤ。
何しろ寒いので、みな早く温泉へ行きたいと
初八ヶ岳あえなく終了。

翌日は上田へ。
幸村公の自筆書状は思いのほか繊細なものでした。

海もいいですが、山もいいものです。
次はきちんと計画してしっかり登りたいです。
アルプスも眺めてみたいなあ。