皮磨かざれば革ならざる

　明けましておめでとうございます
4月に事務所の本稼働を控え吉方位の北西に初詣して参りました。
やっぱり茨城はヤンキーが多いですね。
ホッとします。

　昨年は台風15号で玄関がドリフの雨漏りコント状態。
革靴は段ボールに入れ和室に避難。
屋根足場が取れたのは仕事納めの日。
飲み友の同級生が職人さん＆消防団だったので本当に助けて頂きました。
仁ちゃんありがとう。
そろそろ50歳、私も少しは人の役に立てるように
努めて参ります。

　ONE TEAMのマッチョな自己犠牲と純情に感動し、
デスクワーカーの非力を痛感した災害の多い年、
その確定申告の相談会では、災害による雑損控除が
多いのではとちょっとドキドキしています。
　罹災証明、貰っておいて下さいね。

　ともあれ、雨露をしのげるようになり
靴磨きがしたいという心持にやっとなりました。
実に4か月ぶりです。軽いブラッシングだけで
誤魔化してきたので、皆さん潤いのない肌でおやつれでした。

　そんな中、輝くスムースレザーは着用数回なのに
メルカリでドナドナされていた牛さんのブーツ。
よしよしワシが拾うて進ぜようと
年末に落札し、本日ヤンキー達の間で履きおろし。
ジャストフィット！

帰宅後、満身創痍の仕事靴達と共に
夕陽を浴びつつ手入れしました。
ただそれだけの正月二日でした。


かの人 問ふ
汝（なれ）いまだ倫敦（ロンドン）を見ざりしか と
すなはち応（いら）ふ
然り と。

彼の地　五十（いそじ）永らえし甲虫
二つ名を拍動虫となむ言ひけるありとぞ


心付きたる声音
現世（うつしよ）を言祝ぎ
遥けき羽音
ゆめまぼろしの如し

君笑ふ勿れ
吾既に老ゆ
ただ古（いにしえ）のチェルシーブーツを愛づるのみ