マサの雑記帳

海、山、庭、音楽、物語、歴史、温泉、経営、たまに税について。

ブーツカットは穿かないことにする決意

2017-04-30 12:30:26 | 日記
 ツアーTシャツを買い、小石川後楽園で昼食。
安くて旨い。ビールを飲み、まったりと過ごす。

 GW初日の上野駅。嫌に歩きにくいと思ったら、
息子がくっついてくるのが原因だった。

「どうした?」
「人が多くて・・」
「怖い?」
「・・うん」

 君は正しいと思う。
ただ、人が少ないところばかり連れまわしてきてゴメン。
 生きていくには、慣れ、も必要だった。

 東屋の中で、父子でTシャツを着替える。
「あら・・お着替え中」
「あ、失礼」

 若紅葉、藤、花菖蒲
老若男女内外問わずの静かなる盛況。

 客入れはビートルズがカバーした原曲と
ビートルズをカバーした人達の曲がミックスされて流れていた。
R&Bの人が歌うとまたかっこいい。セットリスト知りたいね。

ヤアヤアヤアで開幕。

「ビートルズが初めて録音した曲だよ」
とポールが言うので

「ラブミードゥだぞ」
「うん」

In Spite Of All The Danger
クォーリーメンでした。
すまん、父は間違えてばかりだ。

その次がラブミードゥ

 私が一番最初にギターで覚えて
単純であまり弾かない曲。

 涙が出た。
オペラグラスで見ないと見えない距離なのに
すごく間近にポールを感じた。
 飾りが無くて、ああきっと始まりはこんなだったのだ、と。
キャバーンもこんなだったに違いないと。

 だから、ポールが自分の過去を含めて
正確に今の人に伝えたい、と構成したセットリストと思えた。

ヘフナ―ベースの側板に目を落としながら
「メモを読んでるんだよ、(セットリストを)全部覚えていると思ってた?」
お茶目。

 2013.11よりロングトーンが減り、かすれが増えた。
アイドルらしいきれいな高い声だけでなく、
ハスキーなシャウトもポールの魅力。

 高い音が出なくてもシャウトは続ける。

 みんな知ってる?
ポールマッカートニーはロックンローラーなんだよ。

 「声かれちゃったよ」
 「そうだな」

 帰路思った。
ポールは今に生きている。
だってジーンズはフレアしていない。
けれどピチピチでもない。

 ジャケットはオフホワイト
シャツは薄いブルー。
暑くなったら、歌いながら腕をまくること。
 でも足元はチェルシーブーツだったのかなあ?
オペラグラスではよくわからなかった。

 俺は思った。ブーツカットはお蔵入りだ。
下手すると幸福の黄色いハンカチーフの武田鉄矢だと思われる。



この人のページは面白かったです。
http://pmccartney.com/2017japan/set-list/

前夜祭

2017-04-29 00:10:43 | 日記
 10年前は福岡にいた。
ドームでは川崎弁当が売られていた。
彼の好物である宮崎名物チキン南蛮の弁当である。
 寿退社した同期の女性は息子を宗徳と名付け、
年賀状では川崎の動向について互いに一言二言書く。

 今日のヒット、さぞ喜んでいるだろう。
私も嬉しい。

 彼女のムネリンと同じ頃に生まれた長男を乗せ、そのころ出た
LET IT BE NAKED をかけながら博多湾から糸島半島の
海沿いを軽自動車の窓を全開にして走る。
 2歳児が「あがっぴえー」とシャウトする。

 妻と笑い、俺の人生最高、と思ったっけ。

 明日は中学生になった彼と
男二人でマッカートニー詣である。

 人生最高、と言えるほど若くはないが
そう悪くもない。

 遠足の興 前夜にあり
 人生の趣 未完に萌す
 君しおもほゆ 新緑の候
 いたづらなり あてなり

 ルーフトップコンサートの曲はやるだろうか。
あの映像のロンドンは人も街もかっこいい。
行ってみたいな。
 
 

うらうらと

2017-04-16 21:23:53 | 日記
 常よりも春辺になれば桜川 波の花こそ間なく寄すらめ
紀貫之(後撰和歌集)

 西の吉野に東の桜川?
知らなんだ。

 風邪をひいた細君、長女を置いて
花見ハイキングへ。

 山道にふと見上げると白い花
音もなく萌黄の林に散るのが山桜のいいところ。

 中一になった長男に「もっと体力あったんじゃない?」と。

 帰路、夕映えの筑波山を脇目に
「これこれ、この曲好きなんだよね」と。

(ん?俺も)が2曲。

 いつ背を抜かれるのだろうか。

 結局山道を4時間歩いた。
そう、忘れてた、えらいぞ末っ子。

タンタカタン タンタカタン トン

2017-04-15 23:22:21 | 日記
 知の編集工学という本を読んだのは十数年前と思う。
小難しいことを書くおっさんだな、というのが当時の印象。

 私は小林秀雄とか吉本隆明といった批評家ないし思想家のような人の
旬を知らない。そして評論よりも原典、即ち最初の一筆を振るう愚かさをこそ
愛づるべき、という思いもある。
 一方、読みまくって考えまくった、と言える論者が同時代にいたら、
良き案内人を得て、読書人として幸福であろう、とは思う。

 そういう意味では松岡正剛という人は、2000年から
千夜千冊という読書録ブログを立ち上げており、
飽きもせず続けているのだから大した人だと思う。
何回か覗いたことがある。

 とはいえ素直に読みたくなるのはドナルドキーンさんの勧める本かな。
年末の2夜連続番組を見た人いるかなあ。あれはいい番組だった。
キーン氏壮年期の再現ドラマの役者も良かった。細雪なんてもう筋を忘れてる。
また読みたくなった。本棚で茶色くなってるはず。

 今すぐは読まないだろう、とは思う。心が貧しくなったので。

 閑話休題
とどのつまり、きれいな女性が出てくる話が好きなんで。
助平?
それをいっちゃあおしまいよ。

 エッジを生きているような、儚さ。
エロスはタナトゥスと表裏というわけで、結婚しちゃいけない女性。

 そんな女性を演じておじさんを萌えさせるコムアイが松岡正剛と
対談した今夜のスイッチインタビューは面白かったな。
 松岡氏は水曜日のカンパネラとたけくらべを同一線上に並べたり、
その読解力とかリミックスは、なるほどおっしゃる通り編集工学であった。
たけくらべ、は葛藤と邪険だそうだ。
 惹かれ、理解できないので葛藤し、行動として邪険になる、なるほどね。

 コムアイ氏の「全体を把握したい欲が強い」という言葉が印象的。
彼女の第一印象って矢野顕子を初めて聞いた時に少し似てた。
 ただ矢野はそのフィルターに引っかかった
ものを表現する分野をあくまで音楽に限定している。
ゆえに表現しきるためにプロミュージシャンとして技術に拘る。
 
 コムアイは彼女の全体を把握したい欲、に対してそれを音楽の中で表現しきる
技術がない。矢野がファーストアルバムの時点で
既に長男を生んでいて、生死に対する確信のようなものを体感してのに対し、
コムアイはそうではない。故に、獣の解体や農作業といった
消費者として関与することができない生死の実態に関与したいのかもしれない。

 本人の技術的未熟さはそのままに、その把握したい、という強烈な模索のプロセスを
プロが映像化し、インターネットで共有される。
アマチュアがプロになっていくドキュメントが面白かったのだとわかった。
 
 売れたバンドとして3月は武道館ライブがあった。観に行った松岡氏は
媚びずに3月の武道館は面白くなかった、とあっさり。

 シャクシャインが好きだね。おじさんは。

 先週読んだのは高田文夫の
誰も書けなかった「笑芸論」

学生時代に一所懸命に寄席に通ったけど
コムアイみたいな子はいなかったなあ
(彼女落語が好きだそうです)

Saudade

2017-04-02 19:51:17 | 日記
 妻子が出て行ってしまった。
僕に残されたのはさえない仕事と
ペンキの剥げた古い家。

 まだ死にたくはないから
食うために仕事をしなきゃ。
祝福された休日は終わり
明日を呪いつつ靴を磨く。

 酔いたい気分だよ
でも言い聞かせるんだ「程々に」ってね。
埃をかぶったギターを取り出して気づく。
君の声こそが最高の楽器だったと

 懐かしいレコードからは
木の音、弦をこする指の音、二人の声が響く
ただそれだけ。

 僕はサウダージに取り付かれたようだ

 知りたくはなかった。
サウダージを教えたのは優しい声をした
言葉少なな酒飲み。
線路沿いのバールでのこと

 カセットテープの頃だった
LIVE IN MONTREUX
大人になって折角CDで手に入れたのに

 すべてを彼女が持ち去ってしまった
大切なCDを積んで
11万キロ走ったバンとともに・・・

 JWAVE サウジサウダージ
滝川クリステル8年目おめでとう!
その前が宮崎萬純だったって知ってた?

 一人の週末の結論
「声が最高の楽器」

 マッカートニーのフラワーインザダート はDISC2
そしてジョアンジルベルト イン トーキョー

 ボサノバはおしゃれじゃない。
賑やかだったサンバの終わりだよ。
つまり演歌。
だからね、沁みる。

 明日はサッカーが上手だった弟の7回忌

 ブラジル人が良くならないのも
生活が悪くなっていくのも
全部サンバのせい

 大音量で聞けた束の間の独身が終わり、
そろそろ女房子供が雪国から帰ってくる・・・