マサの雑記帳

海、山、庭、音楽、物語、歴史、温泉、経営、たまに税について。

商売上手

2017-03-27 23:53:02 | 日記
 帰路のカーラジオ。
聞いたようなシャウトと80年代ぽいギターの音。
ポールみたいな声だが聞いたことのない曲。

 flowers in the dirt

 89年、コステロとの共作アルバムとのこと。
今回のツアー前に再発され、
従来のセットリストには入っていなかった曲たちがこの4月公演では
演奏されるだろう、と。

 聞いてないよ、抜き打ちだ、嫌いな感じの曲じゃないけど
商売っ気きついよ。

 10代の頃はシリーラブソングとかノーモアロンリーナイトとか
マイケルとかスティビーとの共作とかが耳なじみのある時代。


 社会人になってオフザグラウンドとかフレイミングパイとか
思い出したように聞いたことはあったが、ウイングス以降のものって
そんな聞かないんだよなあ。結果的に。

 4月、中学生になる長男と聞きに行く。
テレビや街で流れていれば「これ聞いたことある歌だ」
と大方のビートルズナンバーを認識する彼だが
まさか、親父にとってもエアポケットになっていたアルバムの曲を、
老いたポールを、12歳はどう聞くのだろうか・・

 どうしたもんかなあ、と思いつつ。洋盤をネットでポチッ。
予習するべきか、しないべきか。
予習させるべきか、させないべきか。
 ロックとの出会いは衝撃的な方がいい・・
しかし俺のような馬鹿になってもらっては困る。本当に。

 自分にとってもフロンティアだったアルバムだし
聞かずにライブに臨むのがロックンロールの力を信ずる者の礼儀である、
そういう分別もあるのだけれど・・

 たく、罪なプロモーションだ。
手前の弱さを痛感する。
ラジオなんか聞くんじゃなかった。


変化は報われるのか

2017-03-27 00:11:18 | 日記
 平成28年春場所9日目。
初場所で優勝を果たした琴奨菊を相手に
稀勢の里関は鮮やかな変化で勝利した。
 後援会では「真っ向勝負稀勢の里!」とコールする。
 それゆえ、その取り組みは9連勝を稀勢の里にもたらしたが
場内は複雑にどよめいた。
 11日目。10連勝の稀勢の里と9勝1敗の白鵬。
寄り倒して鬼のような顔をした白鵬が勝つ。ここが分かれ目となり
一勝差で白鵬優勝。やはり強かった。

 1年後同じ春場所、因縁めく大関照ノ富士の琴奨菊関に対する変化。
場内は大ブーイングであった。昨年の稀勢の里の時はどよめきであったが・・・。
 贔屓目は認める。しかし相撲に求める力士たる者の力勝負、
潔さというものの本質を裏切ったことについて、両者に大差はなかった。

 だから、昨日14日目の照ノ富士関の変化を
見た時に彼は結局負けるのではないか、とふと思った。
昨年の稀勢の里関に感じた軽い失望と似ていたから。
 琴奨菊関の元気な押し相撲と向き合った時、
「馬鹿正直なやつから、少し楽に一番かすめ取れるかな」
という心の弱さは誰しも覚えがあろう。

 その心の隙を昨年の横綱白鵬関は見逃さなかったのであろうし
横綱となった稀勢の里は、向かい合う大関を、
どこか合わせ鏡のように感じていたのではなかろうか。

 万全の白鵬関と心を磨いてきた稀勢の里関の
真っ向勝負をもう一度見たい。
 二人とも怪我をしっかり治してほしい。

 私事ながら、親知らず抜歯で顎の骨を骨折していた。
ずっと痛みを訴えているのに適当なサービス業のような
愛想笑いでごまかす馬鹿医者のせいで2か月半苦しんだ。
 
 そばの医者 よりも誠実 藪の蕎麦

夏まで硬いものは食えない。

 

continuum

2017-03-05 22:45:19 | 日記
 音楽通の友人が話題にしているサンダーキャットのアルバムが届いた。
アマゾンさえあれば田舎でも午前三時のチルアウトミュージックに浸ることができる。
 ヤマト運輸の配達員さんありがとう。

 ~みたいな、~的な、という表現は結局は眼前の対象と
向き合っていないということなんだろうがご容赦。

 聞き手としては、より楽に聞けるスティーリーダン。
もちろんマイケルマクドナルドとケニーロギンス参加で
話題の曲においてはミニットバイミニットの
雰囲気というか。
 マクドでもかかってたからね。ああこの曲かと。

 Bus in these streetsのエレクトリックの音色は
ちょっとミラーボールの郷愁、そそられる。
アナログシンセなどを結構使ってるんだろうか。
どこでもない空間に身を委ねたくなる広がりと
レアグルーブの伝統に連なるような、ちょうどいいベースとドラム。
 全体のバランスを崩すような無理やりなアクセントがないのが好もしい。

 ジャケットはどういう意味?
マイルスデイビスが怒って血を吐きながら池でぶくぶくしてる・・ように見える。
ジャケ買いは無いか。

 この人はベーシストなんだそうだ。
ほんの少し弦楽器を弾いた頃があったが
弾き手として好きになる音楽と
聞き手として好きになる音楽はやや違う。

 中途半端な歌声なら入っていない方がいい。
これは気晴らしに弾語りしているときの自分を全否定する心情。
 プレイアビリティの高い、クロスオーバーは
弾き手として集中して聞くものではない。別次元だから。

 BGMとして心地よく聞ける新しい音楽なのに、
既に普遍となった音質や表現がオマージュのようにそこかしこに感じられ
中年の脆い自尊心と追想の非生産性を涼しく肯定してくれる。

 くたびれたときに良くcontinuumを聞いていた。
ジャコパストリアスの広がりのあるフレットレスベースがメインのこの曲は
逃避の世界として理想的に思えた。

 でも現実のジャコは不幸な晩年だったし
いい腕をしたギタリストの友人は言う
「ブルースはなるべく聞かない。不幸になるから」
 
 確かにね。でも矛盾してるだろ?

 まあ、しょうがない。
春だし、音楽は怖いし、俺は親知らずが痛いんだ。