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日本歌人クラブ賞は佐波洋子さん

2013-04-25 14:24:35 | 歌う

        「日本歌人クラブ賞は佐波洋子さん」

 先日、このごろ男性歌人ばかりが受賞している。ガンバレ女性歌人なんて書きましたら、日本歌人クラブ賞は佐波洋子さんに決定。おめでとうございます。佐波さんは、「かりん」に所属、昭和18年瀋陽生まれ、現在は横浜市に在住、歌集『佐波洋子歌集』ほか。
 このたびは歌集『時のむこうへ』が受賞されました。ことしの「短歌研究3月」に佐波さんの作品7首が掲載されていました。読みそこなった方は以下をごらんください。

     ★★★ 夕照り     佐波洋子(かりん)

夫病めば小さな家族の単位にてとおきニュースのごとき正月

梯子乗り猿の曲芸決まれるを人垣のそとに拍手して過ぐ

頭も脚も線路のごとき夫の傷枕木の一部抜糸されいつ

病院の暮れ落ちて灯りたるビルから見れば病院も灯る

大雪を分けて退院する夫の車が坂道あとずさりせり

夕照りに真っ赤な椿が裏山の樟を押し分けこちらみている

弥生雛飾らねば人形の闇溜めて大きな箱が空間を占む

※日本歌人クラブ大賞は、歌集『美しく愛しき日本』など長年の功績により、歌人の岡野弘彦に贈られる。とのことです。おめでとうございます。  松井多絵子


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