「歳晩の坂」
今年もあと1日で終わります。あらためて時の流れの速さに驚いています。まるで坂道を
下るような、坂道が急傾斜してゆくような、そしてさらに寒くなるような、、、。
❤ 歳晩の坂 七首 松井多絵子
ひと束の水仙を買い水仙はわれのみの花になりてしまいぬ
歳晩はさらに急なる下り坂さらに冷えゆくこの下り坂
ガラス戸を拭きいて今年の辛かったことがつぎつぎ鮮やかになる
もっと大きく咲きたかろうに切りとられ葉牡丹は卓子にあわき紫
去る年にとどめを刺すごと門松を凍える土につき刺しており
しなかった、できなかった事あれこれと思いださせる炬燵のぬくみ
チューハイが我をとりもつ「来年はきっといい年、たぶんいい年」
※ 来年ってあと33時間後、これからブログの私の部屋の小掃除をしなければ。
12月30日 松井多絵子