~ 地球そぞろ歩き ⑭ ~
♦ 甘すぎるモミジ饅頭食みながら昨日(きぞ)見し信濃の紅葉おもう 松井多絵子
10月30日、すでに紅葉の盛りの軽井沢を歩き回った。新宿を8時に出発したバスが軽井沢・プリンス通りに着いたのは11時ごろ、ゴルフ場に囲まれた緑のなかに紅葉が一際目立つ。目に沁みる紅葉を車窓から眺めながら、白糸の滝へむかう。滝の落差は3m余りだが幅は70mに及ぶ。軽井沢人気No1の景勝地である。あたりの紅葉はかなり散っていて晩秋の景色だった。まもなく凍ってしまうであろう滝。
「スワンレイク」という愛称もある☁雲場池に着いたのは1時ごろ。晴天真昼の池には鮮やかな紅葉がひろり、ところどころに雲が漂う。まるで白鳥のように。紅と白のコントラストが見事である。池の汀の紅葉の木下を歩きながら眺める池。まるで底のないような、底には別の世界がひろがっているような雲場池。わたしは池の汀を去りがたかった。
避暑地としての軽井沢のスタートは1886年、カナダ生まれの宣教師アレキサンダー・ショー氏による。昨日は現地のガイドさんの案内で軽井沢発祥の地、ショー記念礼拝堂の見学。和風の素朴な教会である。その近くに芭蕉の句碑があり、わたしは急いでメモに。
馬をさへ ながむる 雪のあした哉 芭蕉
軽井沢は3か月前に来たのに、まるで表情が違う。夏の軽井沢は若い女性が多くショッピングやグルメ街になってしまう。昨日は中高年の女性が目だった。私はクラブツーリズムの日帰りツアーを利用したが、費用は6980円(食事は含まず)。東京よりかなり早い紅葉、ことに紅が鮮やかな軽井沢のベストシーズンは秋、11月中旬までであろう。
昨日の私の歩数は13892歩、9km、消費カロリー302k、燃焼脂肪21g。
黄葉を侍らせ夕べの浅間山遠ざかりゆく、穏やかなれな
10月31日 松井多絵子