魚の館をめぐる
親密な関係を「魚と水」、相手の出方次第でこちらにも出方があるという「魚心あれば水心」、人類の起源をさかのぼれば魚になるらしい。迷ったり、困っているときは水族館を独りでゆっくり巡るのもいいかもしれない。人類の起源は魚とか、魚になってみたくなる。
魚たちと私と 松井多絵子
夏至の日の魚の館の客人のわれは魚族にとりかこまれて
とらふぐが胸の辺りに来ていたり、心のなかは覗かないでね
シビレエイに睨まれている電流を放つ魚らし自家発電の
総身の棘を光らせハリセンボン体まるごと怒りていたり
いちまいのガラスを通しその胸にふれいし手より去りゆくメバル
水槽がもし割れたなら非情口どこにあるのか魚のための
死ぬだろう、この水槽が割れたなら外つ国よりきしチョウチョウ魚は
今日もまた魚を食べる気になれず冷蔵庫には鰈の死体
あの魚は辛かったのだ私をじっと見ていたアラブの鰈
>゜))))彡 >゜))))彡
午後はペットショップに、、水槽の魚たちに会いに、、、。
7月30日 松井多絵子
。