えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

「睡眠負債」

2018-06-26 13:06:47 | 歌う
週刊朝日の広告「睡眠負債」命を縮める に怖くなる。私は夜型人間でつねに睡眠は赤字である。睡眠不足は「負債」としてカラダに蓄積され▲認知症▲がん▲高血圧▲心臓病▲うつ、、、

私は夜になると読みたい、詠みたい、見たい、などやる気になる、私だけではなく日本は高齢者も子どもも夜更かし、「不眠大国ニッポン」の経済損失と叫ぶ広告、サッカ一w杯も夜ふけ、

あの雲が寝床になってくれるなら我を脱ぎすて眠りのなかへ

だらだらと私が歩いている午後の道端の草はみんな元気だ

気がついたときは重症なんですとテレビの医師はわれを見て言う

眠りたい、隣家の藤の花房を見上げていたり見とれていたり

「馬場あき子の鬼」短歌研究7月号より

2018-06-24 14:59:50 | 歌う
20ペ一ジに及ぶ「馬場あき子氏に聴く」は楽しい。短歌研究7月号の特別インタビュ一の聞き手はキャロル・ヘイズ(オ一ストラリア国立大学副学長)と田中教子(歌人・上代文学研究者・ヤママユ)まず田中が『鬼の研究』について聞き馬場が応える。

馬場 「鬼ねえ。私もはじめは恐くて大嫌いだったの」
キャロル 「私も恐いです。特に祭りの夜に出るような鬼が」

馬場「私は幼い頃に母が亡くなって、おばあちゃんに育てられた。その頃の夜は本当にまっくらで鬼がひそむ闇という感じ、その怖さから鬼と仲良くしょうじゃないか、友だちになろうと」

「能に親しむようになってから鬼の勉強、そして、これ人間のことじゃないかと。高校の国語の教師になり『伊勢物語』で業平が愛人を無理矢理奪われたのは鬼のしわざという結末、政治的に強力な覇権を握っているのが鬼だとわかってきました」

ここまで読んで「私だって鬼婆」なのだ気がつく。人間はみな鬼なのだと。

あのひとも鬼ではないかと思うまで赤い言葉をつぎつぎ放つ

太宰治はわたしの梅雨

2018-06-18 16:18:12 | 歌う
「桜桃忌」は「太宰忌」とも言い俳句の夏の季語になっているらしい。1948年6月13日、太宰は愛人の山崎富栄と玉川上水に入水、遺体が見つかったのは6月19日、太宰治の39歳の誕生日だった。三鷹市の禅林寺に墓所があり「桜桃忌」には毎年、太宰治のファンが集う。

「太宰治はわたしの梅雨」

雨の夜の鏡の奥のわたくしは太宰治のように頬杖

読まれないとき本棚の本はみな直立不動、太宰治も

あの冬のきりりと冷えた夜だった
『斜陽』の扉を開いたときは

力なき字にて書かれた原稿が
「斜陽の館」に曝されている

われを乗せ金木駅より「メロス号」走れば津軽平野も走る

どのような百九歳か世にあらば太宰治のこの六月は

七月のなかば過ぎれば遠ざかる太宰治はわたしの梅雨

しばし父なれ 七首

2018-06-17 14:18:07 | 歌う
怒るとき目は微笑せよと言ったのはスタインペック、ではなくて父

文芸にかかわるなと言いしその父の書棚に川端康成全集

わが歌を一首も知らぬ亡き父へ詫び状ではなく挑戦状を

誇らしきときも疎ましきときもあり父との絆は茫々として

終の日は海の記念日、いくたびも修羅場をくぐり八十歳の父の

自らに戒名を定め骨壺を整えし父の遺書はなかりき

古書店の奥処に立ちている人よ振り向くなかれ暫し父なれ

仲良くしてねトランプと正恩

2018-06-15 14:49:04 | 歌う
トランプと正恩のあの握手は13秒とか
握手は普通せいぜい5秒ではないか。二人は意外に気が合うかもしれない。昨年、トランプが大統領になったとき米国の暴走を恐れて私はこんな歌を、

「吠える俺さま」六首

トランプのほうが百人一首より少女のわれを夢中にさせた

なぜなのか大統領に選ばれてしまった俺さま、吠える俺さま

アメリカを手に入れたのは俺だぞとコロンブスの声、窓に濃雲が

私ファ一スト、されど夫も俺さまになりたい我が家を濃雲が嗤う

寒の日の井戸端会議はいつになく政治経済、男を探る

トランプを詠めば品格失うという人あれど、さもあれどわれは