ひきこもりの新しいパターン
老若男女問わず、ひこもりの増加とともに、主婦にまで波及してきた記事がありました。「孤独の島日本」で、孤立して生きている人が増え続け、「皆で力を合わせて進んでいく」日本人の良さがいつの間にか消えてしまい、「自分さえよければ他人はどうでもよい。」自己中の空気が蔓延してしまいました。「おせっかい」この言葉も死語になり、近所の世話焼きおばさんもいなくなり、隣に誰が住んでいるかも知らない生活環境になりました。干渉したり、されたり人間関係の苦手な人も増え、人との繋がりが希薄になっていったのも大きな原因です。そういう自分もひきこもりの仲間の一人です。
2019.8.15 朝日新聞朝刊記事抜粋
外に出られない主婦たち
家事を担う女性の中に、自分は「ひきこもり」だと感じている人が少なからずいる。40~64歳の当時者が約61万人いるとした内閣府の推計(3月公表)で女性の割合は23.4%。ただ、主婦や家事手伝いという肩書に隠れ外から見えづらいとの指摘がある。
関東地方の30代後半の女性
娘が保育園に入園する前の一時期、最長1ヵ月ほど外へ出られず、ひきこもりがちだった。家族以外との交わりがつらく、週末、夫と一緒にスーパーや公園に行くのがやっとだった。
中学、高校はほぼ皆勤賞。ただ、人間関係を築くのは苦手で、「生徒の序列」を示す「スクールカ-スト」にどうしてもなじめなかった。今は「ママカ-スト」が立ちはだかる。キラキラしているママが集団でいると気後れしてしまう。今も他の母親や保育士との会話を避け、娘の登園時は、園の駐車場で様子をうかがう。人の出入りが減ったら車から降り、急いで支度。逃げるように帰る。
ひきこもりの定義 厚生労働省
『仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅に引き込もっている状態、時々は買い物などで外出することもあるという場合も引きこもりに含める』
ひきこもりの特徴
・親や家族との会話を一切しない。
・あらゆるものごとに対して諦めている。
・学校や仕事などん休みがちになり、いつしかいかなくなる
・暴力的になることもある
・人とコミュニケーションを取ろうとしない
・自分の趣味や興味のあることだけに没頭する。
ひきこもりの心理的特徴
・幼少期はよいこと言われることが多かった。
・従順、素直、親の言うことを良く聞く
・自己主張をあまりしない。
☆生まれつき不安感が強い人ほどなりやすい。
引きこもりになると
・学校や仕事を休みがちになる。または、辞める。
・外出しなくなる。
・親や家族に暴力をふるう場合かある。
・不安やあせりが現れる。
・精神疾患抱えているケ-スもある。⇒発達障害、不安障害、適応障害
ひきこもり原因となる9個の要素
1 家庭環境が普通とは違う
・親の育て方や考え方
過保護、過剰な期待
・生活が縛られている
2 周囲との関わり
・まわりになじめない
・過度なイジメやイジリ
3 ゲ-ムや趣味に没頭しすぎる。
4 本人の性格 内気な子
・集団が苦手
・内気で神経質
5 選択肢がなくなる。
・人生の選択肢
・生活の選択肢
6 失敗や後ろめたさ
・社会での失敗や間違いで引き起こる。
・大きな失敗などで先が見えなくなる。
7 小さなきっかけから
・状況によっては、ほんの小さなことがきっかけに。
・小さなことが積み重なる。
8 家にいることが苦にならない。
・家ですべてが完結する。
・ずっと家にいることが多い
9 その時の状況や場合
・「なんとなく存在する」
・急に外出るのが億劫になる
2019.3.29朝日新聞夕刊
中高年ひきこもり61万人
内訳
・家にいて自分の趣味の用事のときだけ外出 24.8万人
・家にいて近所のコンビニなどはでかける 27.4万人
・家から出ない 9.1万人
80・50問題
53歳、閉めきった自室で食事⇒83歳父「蓄え残さないと」
「今年も忘れずに、八十路・五十路の庭に春を届けてくれてありがとう」
愛知県の83歳の父と53歳の息子と母親→長期ひきこもりの息子は、カ-テンを閉め切った自室で母親が準備した食事をとる。もう30年ぐらい両親と食卓を囲んだことはない。
日本人の良さ
単一民族で一つにまとまることができたのが日本人の優れたところでした。肩組み、絆を深め持ちつ持たれつ、甘えることができた時代がありました。失なわれたのは、終戦後からです。引きこもり、少子化、高齢化、未婚等、令和になり弊害が、戦後70年過ぎに問題がまとめて噴き出しました。一番今の日本に足りないのは「こころ」です。西欧圏の人たちはキリスト教があり、その教義のもとに人生を考えます。戦前の日本人の精神の拠り所は、皇室、天皇陛下とおとうさん、おかあさんと祖国愛でした。ピラミッド型に家制度がうまく機能していましたが、自由と平等の民主主義の世界になり、たてからよこの社会に変化したことで、日本の社会は崩壊しました。義務は少なく、個人の権利が強くなりすぎ、国も国民も利己主義思考に陥つてしまいました。他人は二の次で、自分が一番、自分だけが幸せになればいいという思いが強すぎます。平等の中の不平等、自由の中の不自由、甘い誘惑にはトゲがある。いい面だけ強調し、害になることは隠す。この世は陰陽の法則があり、表裏両面、プラスマイナスを秤にかけて、分銅が真ん中で止まり、バランスがとれるのが最高ですが、今は、左右どちらかに極端に偏りすぎています。日本全体が、何もかも自信喪失で精神のよりところをがなくしているのが現実です。
松下幸之助の言葉
「人間九割は自分ではどうにもならない運命のもとで生きている。その運命を呪ってはいけない。喜んで受け入れる。すると運がよくなる。」
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