植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ヤフオク 石印材は今度は幾らになるかな

2024年09月03日 | 篆刻
4か月ほど前から「ヤフオク」の出品を始めました。元から言えば6年ほど前、書道教室に通うようになって、必要な墨・筆・硯などをオークションで買いそろえるようになりました。
その後、作品に捺す落款印があまりに高い値段をとられたので、悔しくて自分で印を彫ると決めたのが約3年前。以来書作品はそっちのけで、篆刻印(書作品の後ろなどに書いた名前に添える印)にどっぷりはまったのです。

最初は、書道具店にもいきましたが、やはりオークションが手っ取り早くしかも安上がりなので、ヤフオクで落札することに決め、それから約2年で4千本以上の篆刻用「石印材」を集めました。石が集まると、知り合いや書道関連先などに無理やり話をつけて姓名印などを彫って押し付けることを始めました。こちらはお金が目当てではない(篆刻の練習)ので基本的にただで彫る、を続けました。日展や読売など4件の有名どころにも篆刻印を彫って応募出品しましたが、さすがにいきなり入選などするはずもありませんでした(笑)。

ところが心境の変化があって、ヤフオクで集めてきた石印材を、今年になって出品することにしました。4千本以上の石に対して、需要が無くては意味がありません。また、将来自分があの世に行った時、残った石の価値や処分がわからないので遺族が困る、という意見ももっともでした。

そこで、それまではヤフオクと言うのは「落札する」ものだとかたくなに入札をくりかえしていたのをピタリと止め、今年は出品オンリーとなったのです。すでに石印材は2~300個ほど落札されていると思います。一個数千円以上でないと効率が悪いので、書道関係の人が使っていた作者名なし(側款が無い)の印は対象にしておりません。素人が彫った印を売ってもやはり入札する人はいません。銘石・年代物・側款ありなどを優先的に出品することになります。

直近(出品中)の石印材を紹介しましょう
①まずはこれ。王福庵という中国では有名な書道家・篆刻家の作品(だと思う)です。石は最も人気が高く値段も張る「田黄石」か「杜陵坑石」です。これが本物の王福庵先生の田黄ならば軽く5万円はいくでしょうね。

②こちらも一見田黄石風ですが、ちょっと自信がありません。印全体に施す薄意という浮彫がややおおまかで雑に見えるからです。

③こちらは色合いからしても田黄石とは言えません。全体に透明度がある「凍石系」の石で、しかもていねいに薄意があるので、そこそこの値段で売れるのではと期待しています。

④底面に彫があって古色感漂う大型印です。上部には書物と動物が彫られ、細かな線描で側面4面が装飾されています。

⑤こちらは有名な鶏血石で、田黄石に続いて人気がある石です。血のような模様が走るのが特徴ですが、彫るには少々硬いのです。


⑥石の上部の飾り彫を「紐(ちゅう)」と呼びます。兵士のような人物が彫られている珍しい印材です。これでもしその石の種類が黒石の中の銘石、「楚石」ならば相当な値段がつくのですが、これが楚石とは残念ながら断定できません。

とはいえ、①~⑥までの出品中の石はまだ残り二日あるのですが、なんと既に5個は札が入っています!。つまりよほどのことが無ければ5本の印は落札が確実なのです。オークションですから、これから最終期限までに、追加で値段が上がっていくということも十分あるので、楽しみに待ちたいと思います。
コメント (6)
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