植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

安倍政権の遺したもの その1 増えたのは借金と嘘

2020年08月31日 | 時事
松山は、今一歩のところでしたが非常に頑張ったと思います。最終試合に期待しましょう。

 未だに、マスコミ(産経新聞系とか)は、安倍さんヨイショが止みません。いいところを挙げたら、それはそれでいくつもありますね。曰く、8年間の長期政権で、社会が安定した、外交でも全方位的に行われていて、信頼関係を築いた。
 これからの大事な視点は、どの政権でも誰がやってもそこそこの結果が残るようなことをことさらに褒めそやすことではありません。時の政権が独自性・特徴性をもって行った政策、外交、国民へのメッセージなどを検証し、その結果が今後の日本にどう反映するのか、何が正しく何が間違っていたかをきちんと評価しなければ、日本の未来は更に舵取りを間違えて、貧富の格差が大きくなり貧困や不幸な国民を増やすことになるのです。本日はその1回目。

 この8年で表面上景気が少し回復(コロナで急落しましたが)し、株価もちょっと上がった、失業率が低下したのはある意味評価できるのです。
 
 しかし、財政規律を無視しとんでもない負債(国債発行)急増を後世に付け回すことになったことが経済回復の基盤になっていることも忘れてはならないのです。更に低金利・0金利政策は、金融資産の目減り、利息収入ほぼ0という結果になっています。ワタシ達の家計金融資産は1845兆円だそうです。かりに1%の運用利回りでもあれば年間18兆円が運用収入となるはずなのですね。
 
 2012年末に789兆円であった国債残高は今年度末には932兆円となるようです。また、2013年3月末時点において日銀が保有する国債残高は約125兆円でしたが、2019年9月末時点では約480兆円ととんでもない増加をみています。これが、アベノミクスの裏の顔です。独裁政権の後進国が、札束を増刷してハイパーインフレを起こす仕組みと何ら変わりがありません。中央銀行が国債を引き受けるというのは、打出の小槌ではなく、そのうち日本円の信頼が損なわれ、日銀破綻やインフレ、ひいては国債の債務不履行という最悪のシナリオもあり得るのです。
 
 また、日銀の大きな金融政策の柱である「金利調整機能」は完全に失われています。わずかに利上げをしただけで、国も日銀もモラトリアム・デフォルトの事態に直面するからです。

 もう忘れたかもしれませんが、安倍内閣の間に消費税は5%引き上げられています。消費税1%はアバウトで2兆円ほどの税収増になるそうです。この8年間で、少なくとも40兆円以上も消費税増税を食らっているんです。「あの金をー♬ほかすのはアナター(^^♪」と歌っている場合ではありません。消費税で集めたお金、国債をどんどん発行して国家に入った金は、いったいどこに消えたんでしょうか。
 
 ワタシ達は、国が定めた守るべき憲法・法律・規定・内規・公文書などが、いともたやすく捻じ曲げられ、解釈変更され、改変・改ざん・隠ぺいが為されたことを目撃しました。そして、国会もマスコミも検察・裁判所も咎めることができないことを痛感いたしました。閣議決定で、法律の解釈を変え、国会を通さずに予算をいかようにも使える掴み金を増やしました。すべてを内閣に都合のいいように解釈し、どんな大事な決定項目もそのプロセスが見えず、議事録・公文書も作りません。
 桜を見る会では、出席者名簿という極めて大事な行政資料を一年以内に全部消去するという規定をいつの間にか作っていました。共産党から要求があった当日にシュレッダーするという離れ業もありましたね。公開した公文書は黒塗りにしていました。森友問題では、露骨な文書改竄を出してきて、自殺者まで出しました。自衛隊の日報が無くなったという事も。役人は、会議を記録し書類を作るのが最も重要な仕事です。原則公文書は何らかの形で永久保存すべき性格のものなのです。国の方向性や重要な企画政策のプロセスを保存してこそ「公務員の無謬性」が正当化されるのですから、役人はせっせとメモを取り、記録を必ず残します。こうした文書は、電子情報として残しバックアップします。ですから、都合の悪い文書の存在を隠すためわざわざ公文書に当たらないなどと無理な理屈をつけるはめになるのです。
 
 黒川さんの検事長人事に至っては、法務省から議案が上がってきたので、認めたという理屈をつけました。内閣に省庁から重要な事案を提出するのに、法務省と検察庁では協議した公文書は無く「口頭で了承した」と嘘ばっかし。

 嘘は100回つくと事実になる、とかいう言葉がありました。
 真実はひとつなんですよ。
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松山、池江 この子たちと同じ時代に生きていて良かった

2020年08月30日 | スポーツ
今日は、安倍政権の8年間を振り返るを、お伝えする予定でしたが、急遽予定を変更してスポーツ情報2題にいたします。まずどこよりも早い松山のPGA速報です。

 プレーオフ第2戦「BMW選手権」の三日目を終えて、松山英樹選手がトップタイのー1でホールアウトいたしました。例年にないほどグリーンなどのセッティングが難しくて、名だたる世界のトッププレーヤー70名が出場し、ほとんどスコアをのばせず、アンダーパーは松山と世界ランクトップのD.ジョンソン二人だけです。

 いきなりのチップインイーグル、3番でのバーディーと最高の三日目のスタートでしたが、その後少しづつボギーで3つの貯金を吐き出しました。しかし15番PAR5の2打目、左足下がりの難しいライから、目の覚めるようなドローボールで、2オンし、イーグルパットはショートしましたが、きっちりバーディーを取りました。
 BMW選手権で優勝すると最終戦「ツアー選手権」にはー10からスタートできるというハンディがもらえます。優勝1500万ドルという巨額の賞金に加え、5年間のシード権、年間王者という名誉まで狙えるのです。誰も必死で戦うのです。

 松山は2017年からPGAの優勝がありません。あの年、全英・全米でも素晴らしいプレーを見せ、最後のメジャー全米プロゴルフ選手権は最終日一時トップに立ちながら、逆転されて男泣きしました。あの頃から、彼の持つポテンシャルと、全英などで見せたメンタル面のアンバランスがあったように思います。以降は、怪我が続いて思うような結果を残さず、優勝から遠ざかって3年目、この3月「ザ・プレーヤーズ選手権」では初日トップに立ちながら、直後にコロナによる大会中止、という不運もありました。

 今朝は、早い時間からテレビで、彼の表情とショットの打ち終わりのアクションを注視いたしました。顔は真っ黒に日焼けし無精ひげが伸び、さながら野武士を思わせるような風貌、その中で眼光が強く鋭く輝いておりました。多くの困難を乗り越えて自信が戻ってきたように見えましたね。

 更に、フィニッシュ後、割合いいショットでも目を伏せたり、クラブを振り下ろすという癖が少なくなりました。新しいドライバーがしっくりきて、信頼できていることと、自分のイメージのままのショットが打てている証でしょうか。カギは、欲とプレッシャーという精神面にあります。今日のように迷いなくショットパットが打てれば明日、とんでもない光景が見れるかもしれません。

 もう一つの朗報は、池江璃花子ちゃんの水泳復帰です。
あの白血病を公表したのが、昨年2月、日本のほとんどの国民がショックを受けました。激烈な闘病生活を経て無事に昨年暮れに退院しました。もう、病気を克服できただけでも十分なのです。あの頃に公開された彼女の体のシルエット、余りに細く筋肉が落ちて、病気の恐ろしさと彼女の苦痛を痛感いたしました。
 それから、この春には水に入り、昨日、都特別大会というローカルな競技ながら、競泳に復帰したそうです。50mを泳ぎ、タイムは26秒32で、日本学生選手権の標準参加タイムを難なくクリアしました。

 個人的に言えば、生きて元気なだけで充分、競泳生活になど戻らなくても素晴らしい人生の再スタートだと思います。無理せず焦らず、楽しんで欲しいと願うばかりであります。

 さて、今までのパターンだと、早起きしてゴルフ中継を見ると、日本人プレーヤーは、最終日大体スコアを崩すのです。
 いや、渋野日奈子ちゃんは優勝したぞ。


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やっぱし・・・ 辞めて済むなら楽なもんだ

2020年08月29日 | コロナ
 なんの役にもたちませんが、ワタシの読みがピタリと当たり、総理が辞任いたしました。ワタシはホチキスの針が無くなった瞬間や、コピー用紙が終わるタイミングを予知する能力があります。あと、たまに、プロ野球の本塁打や、サッカーの得点が入る予感もして、なかなかの確率で当たるんです。

  今月初旬に、安倍さんの体調問題、よろめいたとか、官邸を歩く時間が長くなったと報道されるようになった時、こうなる予感がしました。

 衝撃の辞任、とか、びっくりしたとかの感想を聞きますが、そう驚くにはあたりません。彼には前歴がありますから。第一次政権を1年で投げ出した時の状況とよく似ております。タイミングよく病気が悪化するくせがあると揶揄して、批判を受けた野党の女性議員が居ましたが、ちょっと政治に興味のある方なら当然の感想です。彼女の場合は、ちょっと行儀が悪くて、品とセンスのないツィッターの表現だっただけのことです。

 しかしまぁ、日本人は寛容と盲従の性分と言えますな。優しいんですね。ここ数年、好き嫌いによる人事権を恣にし、あれだけの疑惑をすべて強権発動と虚偽で押しつぶし、コロナで失敗して雲隠れしたというのに、お腹が痛い、持病が悪化したと言えば、みなさん同情し、レガシーだとか、最長の在任期間の労苦を労うという、賛辞に似た意見や論調が目立ちますな。

 ちょっと批判的、アイロニカルな個人に対する意見を述べると、炎上したり袋叩きにする、というのは困った風潮です。自分の意見を堂々と述べる、それが民主国家であり、表現や言論の自由の原点でありましょう。当然根拠もない度はずれた個人攻撃は勿論、犯罪的なのですが。

 戦後病気で任期途中に辞任した総理で言えば、石橋さん、池田さん、大平さん、小渕さん、の4人が居ますが、脳梗塞で倒れた石橋湛山を除くと、辞任後まもなく亡くなりました。本当に首相というのは死を賭してギリギリまで頑張るものなんですね。それに比べると、前回の安倍さんは辞任後はさほど闘病生活を送るでもなく、ほどなく復帰、ほとぼりが冷めた頃合いで、返り咲きました。
  
 そして、この在任期間中にも、指定難病で体調不良などという情報は少しもありませんでした。過去に例をみないほど頻繁に専用機で外遊し、好きなゴルフに興じ、毎晩のように接待をともなうような、高級料亭・一流レストランで舌鼓を打っていたんです。意気軒高・威風堂々であったんです。
 
 唯一顔色がさえずしょんぼり元気をなくしたのは、ウラジーミルとか呼んで、さかんにロシアとの北方領土返還交渉の進展をアピール、ピークに差し掛かった時、いきなりはしごを外されて、まったく成果がなく白紙に戻った時でしたね。期待して、はしゃぎ過ぎたのです。

 今回、さすがに政権を放り出したという風に受け止められるのを予想・覚悟していたようです。病院を何度も訪れたのは、病気による退陣を強調したかったんではないでしょうか。投げ出したのでは、という質問にあえて否定しませんでしたね。慰留されても批判されてもそれでも辞めたかったのに相違ないのです。

 総理の口から、もしコロナの対応のまずさ、一連の疑惑への謝罪、アベノミクスの頓挫、消費税増税にもかかわらず財政悪化を招いた責任などを、陳謝しその引責辞任をすると言えば、まだ、歴史に名を残す首相だったと言えたのかもしれません。しかし、連続最長記録を更新した途端の辞任では、自分のレガシーや経歴のために国会を閉じたままじっと待っていた、と言わざるを得ないでしょう。もはやオリンピックという引退のフィナーレを飾るイベントも絶望的、落ちた支持率を上げる手立てもなく、残された巨額の財政赤字の始末は、増税しかありません。

 「コロナの今後の方針を示すことが出来たこのタイミングしかなかったんです」ってよ。態とらしい理屈をつけたんですな。こういう姑息な総理大臣をその座に座らせ続けていたのは、我々有権者にも大きな責任がありますね。

 体調がすぐれないのはその通りでありましょう。自分から招いたと言え問題山積し、身の回りには頼りになる側近・知恵袋・軍師も居らず、何かと言えば矢面に立たされて批判されてきたのです。
 命に関わるほどの症状の悪化もなく、事後の政治や社会を見届けるために天命をまっとうして頂きたいと、心優しい日本人のワタシは切に思う次第であります。

 明日は、安倍政権の8年間の「レガシー(業績・遺産)を総括いたします。
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昭和に戻って物々交換やるべし 

2020年08月28日 | 雑感
当地は平塚でも比較的下町的な土地柄であります。以前は活気もあり若い人が大勢いた様ですが、徐々に高齢化が進み、同時に商店街などは、寂れてしまいました。平塚駅から、平塚港方面にかけて栄えていた二つの商店、西海岸方面にあった商店はほとんど姿を消して民家に取って代わりました。

道行く人は年寄りばかり、たまに小学生などが歩いていたり、甲高い声がすると、妙にうれしくなりますね。
 古くからの町なので、顔なじみも多く、ある意味濃厚な近所付き合いであります。

 ワタシは、メダカを最近花屋さんに置いてもらってまして、週10パックがすぐに売れます。こちらはお金にする必要が無いので、代金は基本頂きません。たまにパックの容器代(原価)を貰います。あとは、餌代代わりとして花屋のカナちゃんと、まぁ適当な値段を決めますが、実際は、花屋さんに置いてる売り物の植物をワタシが買って、支払いはメダカの卸代金と相殺、現金が動かない物々交換みたいなものです。種から育てたり、株分けで増えた植物が邪魔になってくるとやはり寄付いたします。カナちゃんからも、不要になった苗や見切り品をタダで貰うのでこれも交換、商取引とはとても言えませんね。

 わずかに作っている家庭菜園。こちらには出来損ないながら一応無農薬有機栽培の野菜をポツポツ栽培しております。他人さまからは「自給自足」が羨ましいと言われますが、とてもとても。猫の額のような数坪の菜園ですから、自足などには足元にも及びません。
 ですが、マイガーデンのお隣さんは、家内の従兄の家なのです。毎日のように採れた野菜や果物をおすそ分け(ほんの少し)いたします。数日に一回くらいは先方から冷たい飲み物やお菓子の差し入れがあります。これも物々交換ですね(笑)。日中親戚は自宅のそばにワタシが居るので、心強いようです。雨が急に降ったりすると洗濯物が濡れないよう声をかける程度ですが。一方で、万一ワタシが畑でぱったり倒れていれば、家内には連絡しないでいいから、すぐ救急車を呼ぶように頼んでいるようです。

 ご近所さんにも、自前の野菜や頂き物のお菓子などを差し上げております。年寄り夫婦だけでは、ビールもケーキも果物もちょっとあれば事足りるのです。卵を届ければおでんというアンバイ。畑で採れたジャガイモを差し上げれば夕方には肉じゃががお返しに届きます。ナスやゴーヤもチャンプルとか天ぷらになって頂けるのです。
 
 共同体的なコミュニティ・繋がりは、昭和年代の前半にはまだ全国で機能していたのでしょう。困ってる時はお互い様。味噌醤油の貸し借りからちょっとしたお金を用立てることまで一般的でした。あの時代、日本人はもう少し笑顔があって、幸せに暮らせていたように思います。ところがだんだんと、万事が大量消費、無駄と廃棄を増やし、いつしかお金が万能という、拝金主義に毒されてきました。

 更に核家族化・少子化・未婚未出生という家族制度や個人の生活スタイルが変わって、人間同士の距離が途方もなく離れてきました。また、非正規雇用・ニートなどの名前で、徐々に社会全体の生産性・経済性が落ち込み、ついには先進国では最悪の貧困率であります。
 
 お金に拘った結果は、ごく一部の富裕層や経営者に富が集中し、落ちこぼれを増やし、人口減少に歯止めがかかりません。度重なる増税・社会保障費・年金負担によって、日本人の大部分は将来を悲観的に見るようになりました。年寄りですらお金を貯めこんだままわずかな残りの人生用に生活費を確保するにやっきとなります。

 こんな現在社会になって、行く手に明るい未来を描けない若者たちは、結婚や子育てを躊躇い、持ち家を望まず、わずかな収入で一人で生きようと考えます。企業も、重税感と消費の落ち込み、景況感悪化、デフレの進行などで、設備投資や業容拡大には消極的になります。

 早い話、このままだとじり貧、衰微の一途をたどっているのです。

 こんな時、昭和の時代に戻って、一からやり直したらどうだろう、と思います。過疎化がすすむ農村部で、都会からの若い人の移住を促す町おこしの試みは全国にあります。休耕している農地を活用し、空き家を提供して自給自足的な生活を提供するのです。遠回りのようでも、安い生活費、居住費、親切な隣近所、余っているものを融通し合い、料理も分け合う、といった有機的な人間関係が少子高齢化を解消する手立てになるような気がします。

 株価が上がらなくても、税収が頭打ちでも庶民の暮らしや心が豊かになっていけば、自然に活気を取り戻せるように思います。
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これから何年も、盤石の巨人を続けるための秘策

2020年08月27日 | スポーツ
 巨人が、なぜかトップを独走中です。巨人ファンとしてはうれしい限りなのですが、一方でこんなにいいことが続くわけはない、そのうち化けの皮が剝がれ、順位を落とすのでは、と心配するのがちょっとひねたファン心理でもあります。

 打者も岡本、坂本、丸が打率が低いままで絶不調、助っ人パーラはケガ、育成出身の松原や増田のわき役に支えられております。それでもなんとか、勝てているのは、投手陣、とりわけ他球団からのトレード組、大竹、鍵谷、高梨、田中などのブルペンが頑張っているからなのです。
 例えば、今の貯金11も、エース菅野が土つかずの9連勝を成し遂げたおかげであります。もし、彼がケガをしたり調子を落とすようなことがあるととんでもない事態が予想されるのです。昨年は、6連敗が2回ありましたが、今年の巨人は3連敗どまり、これも連敗ストッパーとなった菅野の働きによるものです。

 こうも生え抜き投手陣がだらしない原因は、とにかくドラフト戦略の失敗とくじ運の悪さに尽きます。最近でとった、ドラフト1,2位の大卒社会人投手は、菅野以降はてんでお話になりません。去年から過去に遡ると大田2、高橋1、鍬原1、畠2、桜井1、戸根2(数字はドラフト指名順位)と6人いますが、誰一人先発ローテーションに定着出来ておりません。ケガ続き、たまに出てきてもストライクが入らず四死球連発です。
 
 今使える先発投手は、菅野、田口、戸郷、今村、直江あたりで、菅野以外はドラフト下位指名の高校生であります。もっと言えば、野手でも岡本、坂本などの生え抜きは高卒が多いのです。生え抜き大卒投手でばりばり活躍しているのはドラフト7位の中川だけ。あろうことか、高卒で他球団で活躍している一線級選手一岡(広島)と平良(横浜)は、FAの人的補償で取られてしまいました。
 
 大社の新人をドラフト指名して、チームで成功する確率が低いのは偶然ではありません。大学社会人の数年で、一番大事な時間を空費・乱費するからです。レベルが低いアマの試合で楽をする、逆に監督にこき使われて疲労や肩肘の酷使もあります。練習や体のメンテナンスはおざなりになり、怪我や体調不良などを引き起こしやすいのです。プロの練習や身体トレーニング・アフターケアなどとは比べ物になりません。鳴り物入りで入団しても、すでにガタが来ていて、案外活躍せず中途半端な成績で終わる選手がなんと多いことか。
 
 例えば怪物と言われた江川、甲子園を沸かした日ハム斎藤、沖縄の星、島袋などは大学に行って明らかに能力が低下し、劣化いたしました。逆にMLBで活躍している日本人選手は大谷、田中、ダルビッシュ、前田など高卒がほとんどなのです。
 
 また、大社で目立つ選手は、高卒に比べ、既に体が出来ているし、経験も技術も高いのは当然ですが、一方で、ある程度ピークに達して伸びしろがありません。大学で150Kmの球を投げてもプロに入ってから10Km伸びることはありません。高校生は、粗削りで筋肉や骨・体のばねなどはまだ発達途上です。プロに入って適切な指導と、体力・筋力をつけることによって格段に切れのある速球を投げ、球速も10%近く速くなる投手さえいます。

 何より、高校生からダイレクトにプロに飛び込む若者の方が、ハングリー精神があり、断然見込みがありますね。中途半端に「大卒」という保険をかけたり、社会人で二足のわらじをはくというのは、何か逃げ道を作っている感じがして潔くありません。

 素人で私設監督のワタシらでも、こんな理屈はわかります。結果も道理も明確で、はなから高卒ルーキー狙いに絞るべきなのです。昨秋のドラフトはくじ運にも見放され、惨敗でした。救いはここ2年、のべ12名中高卒を10人をとったことです。やっと、ワタシの意見が採用された(かどうかは知りませんが)のです。編成担当やドラフト・スカウト活動の体制が変わったんです。これは全権委任された原監督の意向・貢献によるところが大きいと思いますね。

 2020年ドラフト会議まであと丁度ふた月です。今の、伸びしろがあって素材型の高卒中心(オンリー)のドラフト戦略を続けることが出来れば、間違いなくわが巨人の黄金期が築けます。ストレスが減ってワタシの健康にもいいのです。
 あぁ、このブログが、巨人の関係者の目に留まればいいのですが・・・・

 
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