
悪いおじさんと八重洲口で待ち合わせ。おじさんはお肉、お蕎麦、牡蠣の夢のローテーションでわたしの大好きなものを食べさせてくれる。わたしの役割は、おじさんのビールに食べて付き合うこと。そして、約束はお腹を減らして帰らないこと。ガッテン、承知ですぜ!
前回ご馳走になったのは今年のいつだったっけ?ちょっと忘れたけれど、わたしはお母さんのことでバタバタしていたし、おじさんはおじさんで忙しく。
久しぶりのご飯は今日は、今日も?東京駅黒塀横丁にある米沢牛のお店、黄木。コースを予約しておいてくれた。やっほーい!
ミルキーの街コンで出会ったYくんの話、マイケルがメキシコでスマホを落として騒ぎになった話、わたしのお母さんの話、おじさんのお孫ちゃんが高校を卒業する話、経営するアパートを始末する話、年末に行く旅行の話。
おじさんは痛風なのに薬を飲んでいるからいいんだと、ビールおかわりの連続。
そのうち仕事の話になり。
「T原のこと知ってるか?」
「T原さん、どうかしたんですか?」
「あいつ、3ヶ月前くらいからちょっとおかしくなっちゃって産業医のところへ行かせたらすぐに仕事から離れさせろって。」
「えー?T原さんが?」
T原さんは50歳、A部長とおじさんと3人でこれまで大きなプロジェクトをいくつも進めてきたけれど、6月の大異動でA部長が別会社の役員になった辺りからおかしくなったらしい。
後ろ盾がなくなり、新しい上司からのアプローチの転換を余儀なくされ、ストレスフルで鬱になってしまったそう。
「T原のせいで俺が忙しくなっちゃってさーブツブツ」
おじさんも実は70前後(多分70過ぎ)のおじいさん。勝手に木曜日までしか仕事をしない宣言をして好き勝手にやってきたのが、T原さん離脱のため金曜日も仕事をしなくちゃいけなくなって嫌になってるらしい。ワガママだな。
「辞めちゃえば?」というと
「おうよ、いざとなったらケツまくっちゃうからさ、あ、でも心配するな、そっちに飯を食わせることはできるから」
「やったー!」そこ、大事。
「俺はめったにこんなことしないんだぜ」
と言いながらすき焼きを作ってくれる、悪いおじさんだけど良いおじさん。
美味しくて幸せ。お腹いっぱいだけど、頑張って食べた。

お土産は叶匠壽庵のあも。初めての栗味。あー、早く食べたいけれど、お腹いっぱい、胃が崩壊寸前。明日にしよう。
