「いつもお世話になってるから、愛をこめて、これ、差し上げるわ!」
それが、20代、30代の女性だったら、どっきりものだけど、
70代となれば、ウィンクのひとつもしながら、押し頂いた。
それが、
社会を明るくする“愛のあられ”
との出会いだった。
今から25年も前のことで、ウィンクを返した彼女も、
すでに天国へ旅立たれた。
きっと、天使たちに“愛のあられ”を配っているに違いない。
“愛のあられ”は、神奈川県更生保護女性会連盟が、
更生保護事業の資金づくりのために取り扱っているお菓子で、
ボランティア活動の一環として、イベントやバザーで売っている。
「更生保護」は、誤って罪を犯してしまった人を社会復帰させるための支援をし、また、青少年が社会人として立派な大人になるための健全育成を目指した活動を含めていう。
昭和24年に更生保護制度ができ、昭和30年代から女性の社会進出が芽生えはじめたころに歩調を合わせるかのように、女性の視点から更生保護に協力するボランティア団体が結成された。
25年前、愛のあられをいただいたときは、更生保護婦人会といっていた。
そうそうたるメンバーで、みな資産家のご婦人方だった。
それとなく、メンバーの結束の固さ、仲の良さの理由を聞いたことがある。
返ってきた答えは、「みんな、愛国婦人会、いや処女会で苦労した仲間だから」だった。
「あぁ、あのかっぽう着にタスキがけの・・・」といいかけて、
「それは国防婦人会のこと。間違わないで」と、怒られた。
細かい話は置いておくとして、愛国婦人会は、明治34年に傷痍軍人の慰問・救護を目的として設立された団体で、有産階級の婦人で組織された。
ちなみに、処女会は、婦人会がその文字どおり「婦人(既婚者)」で構成されていたため、その子女によって構成されていたことによる。
さて、その“愛のあられ”の正式商品名は「神奈川県指定銘菓・美濃屋のあられ」だ。
これを作っている「美濃屋あられ製造本舗」は、横浜市中区小港町にある。
さすがに古くから横浜で商売しているせいか、海外にも輸出している。
そして今年、映画「恋するナポリタン~世界で一番おいしい愛され方~」公開にあたり、コラボ商品として“横浜ナポリタン”あられを販売した。
ホテルニューグランドの第2代総料理長が考案したというナポリタンスパゲティ。
それを意識して作られた味付けは、復刻清水屋ケチャップを使ったという、なかなか深くて美味。
グリーンピースとの相性もいい。
ひょっとしたら、ビールではなく、ワインにあったおつまみといえそうだ。
ただ、あられだけに、米菓特有の食感が、少し違和感を感じさせる。
もしこれが、粒状だったら、チキンライスとして、ベビースターラーメン的に、駄菓子屋の定番商品になるかもしれない。
「できれば、国技館で売っている“ビールの友”みたいに、マカロニだったらもっと旨いかも」というと、まわりから疑問視された。
そう“ビールの友”は、冷めてもおいしい“焼き鳥”と同じ、知る人ぞ知る両国国技館のヒット商品なのだ。
「マカロニが、あられ?スナック?・・・そんなものあるの?」
そういわれては、何とかしなくては・・・。
そして、たまたま見つけました。
横浜そごうの富澤商店で。
左から、塩味、黒胡椒味、バジル味・・・あれ?トマト味がない。
そう、ナポリタン味と、マカロニサラダ味、カレー味があったらいいな!
しかし、どこの商品なんだろう?
袋には何の表示もなかった。だれか、教えて!
ご返答が遅くなり申し訳ありませんでした。