散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

ECO偽装に、思う

2008年03月17日 | ☆たまに修行

耐震偽装にはじまり、食品偽装もここのところ新聞記事にもならないぐらい多発していて、ビートたけしじゃないけれど「赤信号みんなで渡れば怖くない」状況になってきた。中国ギョーザ問題で、見え隠れしているのが「ECO偽装」。世の中猫も杓子も、二酸化炭素を減らそうとか、ゴミを分別して資源化しようなどと鬼の首を取ったように叫んでいる。国会議員も地球環境を論じれば票につながるからと、さまざまな法律を作ってきた訳だけれど、この事件で法律自体が偽装されたものになってきた。
実はグリーン法ができた平成12年当時、24ページ程度のミニコミを作る仕事をしていたとき、印刷用紙を再生紙にするよう印刷屋さんに発注したことがあり、その時納品されたミニコミの紙質に愕然としたことがある。それこそ高度経済成長期にプリントと称してガリ版刷りした、あの藁半紙の手触りで、色紙の色質もくすんだものだったのだ。もう少し、マシな紙はないか尋ねると、これでも古紙混入率は20%、最大で40%が混入の限界で、40%の再生紙では見た感じ触った感じも、昔、落とし紙に使った黒チリのようだという。技術的に再生紙は見た目も手触りもこれが限界だとメーカーがいっているとのことだった。
印刷用紙を元の上質紙に戻して半年ぐらいが経ったとき、印刷屋さんが「新しい再生紙が開発されました」といって見本の紙を数種類持ってきた。見れば手触りも紙質も上質紙と変わらないもので、古紙混入率も100%まで質を落とさずに対応可能になったのだという。確か再生紙使用義務づけが平成13年度と期日も迫っていたから、業界としても需要を落としたくないために偽装を謀ったのかもしれない。価格は2割から5割ほど高いこともあったから、ある意味一石二鳥なのかも。
長年印刷に携わった者として「これって絶対上質紙だよね」と問いつめると、かの印刷屋さんの営業もプロだから「私も上質紙とまったく同じと考えますが、メーカーの方では新技術による再生紙だといって納品していますから、きっと再生紙だと思って売らなきゃいけない」と話していた。
今はどの世界もトップダウンでものごとを決めている。それがこの一連の偽装につながっていると思う。


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