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陽が延びたものの、夕闇がせまってくると、カエルの大合唱が始まる。
田舎に行くと、驚くほど自然を身近に感じられる。
考えてみれば、横須賀だって、横浜(瀬谷・泉)だって、カエルの鳴き声はあったような気がするし、スズメやミツバチもやたらと飛んでいたような気がするのだけれど、いつの間にかいなくなってしまった。
目につくのは、カラスと鳩、夜は通り過ぎる車の走り去る音が耳触りに聞こえるばかり。
小学生のころ、一日中、川で遊んで、家に帰る途中、山の向こうに沈む夕陽を、あぜ道に立ち止って見つめていた。
今は、道路が舗装されてしまったし、たんぼも整然と農地改良されてしまったけれど、日が沈む空の色の変化と、夕闇と同時に一斉にケロケロ、グヮーグヮーとカエルの大合唱が聞こえてくる情景は、ここでは変わらない。
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