山形で進化した「フチ子ちゃん」現る

乃木希典は、明治天皇危篤の報に接した日から、日本そばのみ口にするようになったという。
変化の乏しい毎日、特に、ランチメニューが２０パターンで繰り返す社員食堂しかない環境の中で、昼めしが生きがいで出社するメタ坊としては、乃木希典の心境になってきていて、ここ１０日ほどは、もりそばに、かき揚げを付けたランチ生活を送っている。

それを見かねてか、ふるさと山形に行ってきたという同僚から、「新しいフチ子ちゃんを発見したので買ってきた」とプレゼントをもらった。
「じぇ、じぇ、じぇ！！　フチ子ちゃんが進化している」

もらったのは「ふんぞりフチ子」と名づけられている。
ほかに「たれさがりフチ子」「逆さ直立フチ子」「ささえるフチ子」「まとわりフチ子」そして山形らしく「さくらんぼフチ子」のラインナップ。
もちろん、シークレットもある。
萌え！
おじさんとしては、またコレクターのスイッチが入った。
娘に相談したら、ケータイで撮ったという写真を見せられた。
そこには、ガチャガチャに「売切れ」の張り紙がしてあった。
娘はすでにチェック済みらしい。

ランチで同席となった女の子に「フチ子ちゃんは、お局（つぼね）化したようだ」と話したら、「干物化しているといった方がいいかも」とコメントをいただいた。
以前のバージョンには、少々恥じらいを感じさせていたが、今回は大胆不敵のようだ。

さて、近代化をめざす明治にあって「武士道」に徹したという乃木希典が、日本そばのみを食した訳は、天皇崩御後の殉死にあたり、見苦しい死にざまを見せないための古来からの割腹前の作法だとされている。
その点、つい、かき揚げを付けてしまうメタ坊は、見苦しい腹を何とかしろとカミさんに注意されてばかりいる。