佐原のバス旅も盛りだくさんな企画で、ラストに「房総のむら」見学が組まれていた。
確か昔は、「風土記の丘」とかいっていたような記憶があるけれど、さすがに古墳だけを見る機会は訪れようもなく、この日に至った。
宿場町のような建物を建てて、映画のロケ誘致を狙ったと何かで聞いていたが、時代劇映画や、農村風景を描くロケ地として、ポツポツとエンドロールに現れるようになるに従い、ぜひ行ってみたい場所になっていた。
「千葉県立」だし、もう日も落ちかけていたから、人影も疎らだ。
体験博物館を売り物にしているだけに、子ども連れが目に付く一方、体験メニューが終われば、ほとんどの家族連れは家路を急ぐ。
入館料は、大人300円、中学生以下と65歳以上は無料。
体験メニューも、その場で申込みができるものと、身支度のいる予約メニューとがある。
駐車場からすぐに、明治の千葉県会議事場が再現された建物が見えてくる。
ゲートを通ると左手に、なんとなく見覚えのある街並みが続く。
京都の太秦映画村に行ったことがあるけれど、房総のむらの建物は、建物内部まで作り込んでいて、ほとんど実寸と思われるところが圧巻だ。
それも、佐原の街並みを参考として造られている。
ついさっきまで、佐原で今も使われている建物群を見てきたから、当時はこんなだったんだろうなと実感できる。
それだけに、歴史マニアといおうか、コスプレマニアといおうか、少々違和感がありつつも、妙にミスマッチな撮影をしている一団(見出し写真)がいたりして、ある意味ほほえましい。
時間がゆるせば、みたらし団子などでお茶したかった。
街並みを出ると、長い道を回り込んで、武家、農家の建物に至る。
やはり、千葉らしい武家屋敷で、角館、金沢、松江、萩などで見た武家屋敷とは風情が異なる。
だから、映画・桜田門外ノ変に描かれた水戸藩士の屋敷として、ロケに使われている。
中では、甲冑を着て写真を撮ることができる。
最近、日本を訪れる外国人は、特に日本通が多いようで、ラストサムライの影響なのか、忍者ブームの影響なのか、成田空港へ降り立つと、すぐには東京へ移動せず、成田山と、ここ房総のむらを楽しむらしい。
農家の屋敷は、上総地方の建物について、名主クラスというから2階建てで、デカイ。
下総、安房の農家は、子どものころ遊んだ田舎の家とほぼ同じ、実に懐かしい。
建物の納屋には、体験用の遊び道具や、それを作る材料などがしまってあった。
メタ坊の遊んだ田舎の河岸には、護岸を守るためにメダケが繁茂していて、よく切り出していろいろ遊び道具を作ったものだ。
“房総のむら”を短時間でまわるのもよいけれど、お子さん連れなら、ぜひ1日ゆっくり時間を使って楽しみたい場所だ。
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