賞味期限
2007-11-01 | 日記
我が家は賞味期限が少し過ぎてても気にしないな。
今年は「食品業界の偽装」をよく聞く。
・原材料に表示と違うものを使うのが悪いのは、当たり前の事。
・細菌の検査でアウト品があったり、食中毒を引き起こす可能性のある商品を出荷するのが悪いのも、当たり前の事。
・製造日を偽る事も、悪い。
上記3つは10年近く前の雪印の事件で、どの会社も分かってるはず。
「赤福」が叩かれている問題について。
どこかのサイトで「和菓子の餡はその日の分が余れば、練り直して使う。いわば外国の注ぎ足しデミグラスソースのようなもの」とあった。
そういえば、「秘伝のウナギのたれ」というのも注ぎ足しで使われているし、餡がリサイクル(?)されてても、もう一度加熱されてるんだし問題ないんじゃないかな。食中毒を出してるわけじゃないし。
製造年月日を偽装した件については、ウソはいけない。
製造日は変えられないのだから。
これから先は、工場が全て悪いわけではなく店頭に並ぶまでにたくさんの障害がある事を知っていただきたいと書く文章ですので、読みたくない方はご遠慮願います。
(「続きを読む」って記事が折り畳めたらいいのだけど、無理みたい)
私も4年前まで食品会社で管理をしていた側なので、どうしようもない側面も知っている。
保健所が最近やけに立ち入り検査などして威張っているが、以前は「○月○日○時より、お宅の会社に立ち入り検査をしますので、よろしくお願いします」と電話なりFAXなり連絡があったのだ。
そんな連絡が来ると、管理側は「保健所が来るから掃除を徹底して、不備のある書類は完璧に仕上げて・・・」と慌しく準備をしたものだ。
そんな状態で、日付の改ざんや原材料の偽装が見抜けるわけがない。
流通(工場→運送会社→スーパーの卸)については、担当営業がスーパーの卸と密約を交わしていて管理を通さず工場に勝手に指示を出しているため、適当な製造出荷が行われている場合がある。
私も、何度か工場がおかしな行動をしていたので問い詰めた所、営業が勝手にレシピ等を持ち出し、適当な製造の指示を出していた事が分かり激怒した事がある。
また、卸から1週間もしくは1ヶ月のおよその出荷予定というものが送られてくる。
コンスタントに毎日製造できる数であれば何も問題ないのだが、毎日1ケースという予想であれば工場はそんな少量製造はできないので、最低量製造して本当は冷蔵品なのに冷凍し、出荷する際に賞味期限を打ったりしていた。
逆に、1日の工場生産量をはるかに上回る量の出荷を予想された時(例えば野球の優勝セールなど)は、担当営業が製造出荷量を減らしてもらえるよう交渉するのだが、卸はそこら辺の理解が乏しいため工場側が苦しい思いをしなくてはいけない。
そうなると、まさかの事態(機械の故障・原材料の不足による出荷遅延)を回避するため、少量だがある程度前日に日付を打たない「半製品」というものを製造せざるを得なくなる。
赤福の場合、本店のみの営業を昔から続けていれば、何も問題なかったのだろう。
しかし、手を広げて沢山の場所(駅や百貨店)でお土産として毎日大量生産・大量販売をしていれば、いくら工場で作っているとはいえ、はるかに製造限界量を超えてたのではないだろうか。
そのために、冷凍庫で凍らせたものを出荷したのではないだろうか。
また、砂糖たっぷりの餡を使っているにもかかわらず「日持ちがしません」というのを売りにしていたので製造日を偽らなければいけなかったのだろう。
ワンマンであったり世襲制の会社であればあるほど、誰も社長に逆らえないものだ。
内部告発をするというのは社員にとってもあまり喜ばしい事ではないので、せめて社長には良識・良心を常に持っていてもらいたいものだ。
幸いにも私が勤務していた会社の社長は良識(自分が捕まりたくないだけという話も)があったため、私の勤務期間中に全ての悪しき慣習を取っ払い、コンプライアンス精神を社員全体に行渡らせた。
それがどれだけ大変な事なのか、どれだけ年配社員の抵抗を招くか、私は身を持って経験した。
今ならまだ引き返せる会社はたくさんあるだろう。
そんな会社の品管・工場長・社員の方々、がんばってください。
今年は「食品業界の偽装」をよく聞く。
・原材料に表示と違うものを使うのが悪いのは、当たり前の事。
・細菌の検査でアウト品があったり、食中毒を引き起こす可能性のある商品を出荷するのが悪いのも、当たり前の事。
・製造日を偽る事も、悪い。
上記3つは10年近く前の雪印の事件で、どの会社も分かってるはず。
「赤福」が叩かれている問題について。
どこかのサイトで「和菓子の餡はその日の分が余れば、練り直して使う。いわば外国の注ぎ足しデミグラスソースのようなもの」とあった。
そういえば、「秘伝のウナギのたれ」というのも注ぎ足しで使われているし、餡がリサイクル(?)されてても、もう一度加熱されてるんだし問題ないんじゃないかな。食中毒を出してるわけじゃないし。
製造年月日を偽装した件については、ウソはいけない。
製造日は変えられないのだから。
これから先は、工場が全て悪いわけではなく店頭に並ぶまでにたくさんの障害がある事を知っていただきたいと書く文章ですので、読みたくない方はご遠慮願います。
(「続きを読む」って記事が折り畳めたらいいのだけど、無理みたい)
私も4年前まで食品会社で管理をしていた側なので、どうしようもない側面も知っている。
保健所が最近やけに立ち入り検査などして威張っているが、以前は「○月○日○時より、お宅の会社に立ち入り検査をしますので、よろしくお願いします」と電話なりFAXなり連絡があったのだ。
そんな連絡が来ると、管理側は「保健所が来るから掃除を徹底して、不備のある書類は完璧に仕上げて・・・」と慌しく準備をしたものだ。
そんな状態で、日付の改ざんや原材料の偽装が見抜けるわけがない。
流通(工場→運送会社→スーパーの卸)については、担当営業がスーパーの卸と密約を交わしていて管理を通さず工場に勝手に指示を出しているため、適当な製造出荷が行われている場合がある。
私も、何度か工場がおかしな行動をしていたので問い詰めた所、営業が勝手にレシピ等を持ち出し、適当な製造の指示を出していた事が分かり激怒した事がある。
また、卸から1週間もしくは1ヶ月のおよその出荷予定というものが送られてくる。
コンスタントに毎日製造できる数であれば何も問題ないのだが、毎日1ケースという予想であれば工場はそんな少量製造はできないので、最低量製造して本当は冷蔵品なのに冷凍し、出荷する際に賞味期限を打ったりしていた。
逆に、1日の工場生産量をはるかに上回る量の出荷を予想された時(例えば野球の優勝セールなど)は、担当営業が製造出荷量を減らしてもらえるよう交渉するのだが、卸はそこら辺の理解が乏しいため工場側が苦しい思いをしなくてはいけない。
そうなると、まさかの事態(機械の故障・原材料の不足による出荷遅延)を回避するため、少量だがある程度前日に日付を打たない「半製品」というものを製造せざるを得なくなる。
赤福の場合、本店のみの営業を昔から続けていれば、何も問題なかったのだろう。
しかし、手を広げて沢山の場所(駅や百貨店)でお土産として毎日大量生産・大量販売をしていれば、いくら工場で作っているとはいえ、はるかに製造限界量を超えてたのではないだろうか。
そのために、冷凍庫で凍らせたものを出荷したのではないだろうか。
また、砂糖たっぷりの餡を使っているにもかかわらず「日持ちがしません」というのを売りにしていたので製造日を偽らなければいけなかったのだろう。
ワンマンであったり世襲制の会社であればあるほど、誰も社長に逆らえないものだ。
内部告発をするというのは社員にとってもあまり喜ばしい事ではないので、せめて社長には良識・良心を常に持っていてもらいたいものだ。
幸いにも私が勤務していた会社の社長は良識(自分が捕まりたくないだけという話も)があったため、私の勤務期間中に全ての悪しき慣習を取っ払い、コンプライアンス精神を社員全体に行渡らせた。
それがどれだけ大変な事なのか、どれだけ年配社員の抵抗を招くか、私は身を持って経験した。
今ならまだ引き返せる会社はたくさんあるだろう。
そんな会社の品管・工場長・社員の方々、がんばってください。