マラガの次の目的地はグラナダのアルハンブラ宮殿でした。グラナダには去年も行ったのですが、前売りチケットを買わなかったためにアルハンブラ宮殿に入れなかったので、今回はそのリベンジでアルハンブラ宮殿のみに焦点を当ててグラナダに訪れました。
ホテル
5月の初めにGetYourGuideというサイトで6月2日のアルハンブラ・ツアーをブッキングし、ホテルはアルハンブラの中央入口から徒歩2~3分のところにある Hotel Alixares を予約しました。Booking.comというサイトの割引があっても、お値段は高めで、2人2泊朝食付きで220€でした。テラス付きの部屋だと追加料金25€かかるようです。改装して間もないそうで、どこも真新しい感じでした。内装にはアルハンブラ宮殿のモチーフや写真がふんだんに使われており、アルハンブラのイメージに相応しいホテルと言えます。朝食ビュッフェも四つ星ホテルに相応しい豪華さでした。私たちが泊まった部屋はプールの見える部屋でした。
朝食 ↓ サラダやフルーツ、温かい料理が豊富。
アルハンブラ見学の合間にホテルに戻って頂いた昼食ビュッフェ(一人16€、飲み物は別料金)もなかなかでした。
アルハンブラ見学
6月2日の英語ガイド付きアルハンブラツアーの見学ルートは、ヘネラリーフェ(Generalife、上の青い部分)→アルカサーバ(Alcazaba、左下の△に近い形の部分)→パルタル宮殿(El Partal、中央部のナスリ朝宮殿の隣)を含む庭園で、3時間。残念ながら一番豪華な王宮部分のナスル朝宮殿(Paracios Nazries)はルートには含まれていませんでした。ナスル朝宮殿が含まれているツアーは5月初めに既に売り切れになっていたので。。。(´;ω;`)
ツアーの集合場所は Plaza Nueva の近くで、そこから歩いてアルハンブラへ登り(バスまたはタクシーで正門まで行った人たちもいた)、さらに上記ルートを休憩なしで見学したため、ツアー終了後は足が棒になってしまい、終了地点のパルタル宮殿の池の前のベンチに座り込んだまましばらく動けませんでした。
グラナダ市街地からアルハンブラへ登る道の最初の門、グラナダス(ザクロ)の門(Puerto de las Granadas) ↓
大量の観光客のために舗装されたアルハンブラへの道 ↓
Pilar de Carlos V ↓
Generalife
ヘネラリーフェは夏宮殿で、アルハンブラ城塞都市の北西にあるさらに高い丘の上にあります。建物自体はそれほど豪華ではありませんが、たくさんのパティオを含む美しい庭園が見ものです。
Jardines Nuevos del Generalife(ヘネラリーフェの下の庭園、元は果樹園)↓
バラのアーチが美しい! ↓
Patio de la Acequia ↓
Sala Regia の天井 ↓
Patio de los Cipreses ↓
Alhambra(アルハンブラ)
アルハンブラとは城壁に囲まれた王城を含む一つの都市です。遺跡しか残っていない区域もありますが、モスクの跡に建てられたサンタマリア・アルハンブラ教会や元聖フランシスコ修道院のホテル(Parador de Granada)、カルロス5世宮殿(現在博物館)の他、お土産物ショップなどがある、裁きの門(Puerta de la Justicia)に近い門から無料で入場できるエリアもあります。
ヘネラリーフェとアルハンブラを結ぶ糸杉の並木道(セカーノの散歩道)↓
Parador de Granada(パラドール・デ・グラナダ・ホテル、元聖フランシスコ修道院)↓
サンタマリア・アルハンブラ教会 ↓
モスク(現サンタマリア教会)の隣にあったハマム(浴場の遺跡)↓
カルロス5世宮殿の西側ファサード ↓ (ナスル朝の都をカトリック化するための布石として建てられた宮殿)
個人的に非常に変な建物だと思います。建物全体は正方形で、その中に円形の中庭があり、それをぐるっと囲む柱廊が特徴的です(下の写真はドイツ語版ウィキペディアより借用)
アルカサーバ(Alcazaba)
アルカサーバはカルロス5世宮殿の向かい側にある葡萄酒の門(Puerta del Vino)を通って、アルヒベの広場(Plaza de los Aljibes)を横切ったところにあります。内側と外側の二重構造で、内側は積石の様子からローマ時代のものと推測されています。アルカサーバの舳先ともいえる堡塁は15世紀ナスル朝時代に増築されたものです。外敵よりも朝廷への謀反に対してにらみを利かすためにグラナダ市街地に向かって砲台が置かれていたそうです。外側の構造の一部(桶の塔、城壁前庭、警備用通路の埋め立て部分)はキリスト教徒による増築部分です。アルヒベ(貯水槽)の広場は元は窪地で、1549年のキリスト教徒による征服後に貯水槽を作るために埋め立てられました。
アルカサーバから見下ろしたグラナダ市街地 ↓
パルタル(Partal)
パルタルはナスル朝宮殿に隣接している建物と庭園の総称で、「貴婦人の塔」はアルバイシン地区及びヘネラリーフェの庭園、さらに池の水面に映る柱廊(パルタル)を見渡せる豪奢な望楼です。庭園は標高差のある地形を利用した「空中庭園」及びヘネラリーフェに繋がる広大な庭園で、かつては優美な邸宅や華麗な宮殿が立ち並ぶ緑地だったそうです。
パルタルの入り口に行く途中、壁を隔てて見えるナスル朝宮殿のライオン宮。星型のような屋根はアベンセラッヘスの間の屋根で、その天井はムカルナスと呼ばれる小さな尖った窪みが層を成して繰り返す形式の装飾が施されています(外からはもちろん見えませんけど(´;ω;`))
四角い池に面した貴婦人の塔の柱廊 ↓ (すでに天候が崩れ出しています)
貴婦人の塔の脇にある祈祷室 ↓
この場所でアルハンブラツアーが終了しました。ツアーに含まれていなかったナスル朝宮殿(Paracios Nazries)を見学しようと、ナイトツアーのチケットを入手しようとしましたが、とっくに売り切れでした。一日の入場人数には制限があり、一日分のチケットの35%は現地発行の当日券という情報を読んだので、6月3日の朝一番でナスル朝宮殿のチケット入手に再度トライしてみましたが、「売り切れです」の一言。ナスル朝宮殿以外の入場券ならあるとのことでしたが、前日に既に見学済みでしたので、諦めるしかありませんでした。ナイトツアーとかも含めて前日売り切れ。一体どのくらい前から前売り券を買っておかなければならないのかと驚くばかりです。
パルタルの庭園 ↓
パルタルの庭園に限らず、アルハンブラにはたくさんネコが住み着いているようです。
サクロモンテ
6月2日は午後から天候が崩れ、雨が少々降りましたが、予報されていた雷雨は来ませんでした。翌日はよく晴れて、絶好の遠足日和となりました。ナスル朝宮殿の見学ができないと分かった時点で、代わりにサクロモンテの丘に建つ古い教会を見てからグラナダを出て次の目的地のアルメリアに向かうことにしました。
サクロモンテは谷を挟んでアルハンブラの向かい側にある丘で、洞窟住居があるところでもあります。その丘の頂上に建つ小さな教会は La Ermita de San Miguel Alto といい、隠者の僧院らしく地味な作りで、以前イスラム教の塔があった場所に1671年に建設されました。19世紀にナポレオン占領下で教会は一度破壊されましたが、その後再建され今に至っています。中を見学することはできませんが、グラナダ市街地とアルハンブラ、さらにシエラネヴァダまで一望できる素晴らしいパノラマを堪能できます。
スペイン・アンダルシア旅行記 II (3):シエラネヴァダ山脈へ