山梨の花を探して、楽しんで

山梨の豊かな自然に育まれている植物、特にその季節に咲く花について書いてます。

山梨の希少な花を見つけたら

2024-05-04 11:27:09 | 散歩道の花
最近、パソコンの変更などであちこちいじっていたら面白いアプリを見つけました。
その名はずばり「野外調査地図」
残念ながらiphone用ではなく、Android用でした。
私の場合、普段使っているのはiphoneなのですが、登山用に電池の多いAndroid携帯をログをとるために使っていて山で見かけた山野草を調査するのにぴったりなんです。まあ見つけたばかりでこれから使い込んでいかないといけないのですが、きっと他の方の参考になると思いますのでとりあえずわかってることを書いてみます。

なにがすごいって感じてるかっていうと
◯現在地の座標や標高が表示される
 画面ショットをとっておけば記録として残せます。GPSロガー不要。
 スマホの写真をとっておけば多くは座標は残っていますが標高までとなると
 山関連のマップでとらないと難しいですね。
 あとでこんなところに咲いていたんだと整理し考察していくうえでとても助か
 っています。

◯メッシュが表示される
 山梨県のレッドデータブックには生息地がメッシュで表示されています。
 結構メッシュの境目の場所に咲いている花もあったりするのでよく行く山は
 メッシュを拡大した地図で判定しています。このアプリでは地図上にメッシュ
 が表示されているので咲いている場所でどのメッシュに入るのかを確認でき
 ます。これも画面ショットとっておけばいいですよね。

Androidのスマホはよく使われているiphoneに比べて
◯安い 特に中古
◯カメラの性能が良いものあり
◯バッテリーの大きなものあり ただ実際の使用感は要注意
なのでこういった調査用とわりきって購入するのもいいのではと感じます。

詳細は開発されている方のHPを参照願います。





花とネットのつきあい方  年のはじめに思ったこと

2024-01-15 15:00:03 | まとめ
あけましておめでとうございます。
気づけば昨年8月から記事をアップしていませんでした。
7〜8月あれこれゴタゴタしていた時期でした。夏山や山梨の山にはちょくちょく行っていたし、珍しい花や初めての花にいくつも出会ったけれど、場所の整理も似ている花の見分け方の調査もあまり進んでいません。
そういえば本格的に山野草を楽しみはじめてから6年、このブログもそうですがインスタやツイッターなどへの情報発信、いくつかの所属しているグループ内への情報発信などをあれこれはじめてしまって手を広げすぎていたように感じます。そんな中で地域や所属するグループなどでの役割もできてきてその仕事も入ってきていっぱいいっぱいになっていました。

そこで年始といい機会なので自分のこれからやりたいことによく考えて、あくまでも1つの手段であるネットでの活動を整理してみました。

1.自分のやりたいとおもっていること
 ◯山梨あるいは自分の周辺の山野草及びそれを含む草原や
  山を守り後世に残したい。

今回一番反省したのはここですね。珍しい花をアップしたり、一番先に開花をアップしたり、付け焼き刃の知識を披瀝したり、見つけたことや場所を知ってることを自慢したり。なんか見返すとSNSでいいねをいっぱいもらうためにアップしていたことが多くってはずかしいです。はじめての分野だったので少しは自分を知ってほしい、認めてほしいと思っていたせいですね。それでやりやすくなることやわかることもあるけれど、本末転倒にならないようにしないといけないですね。

2.そのために必要と考えたこと
 A.山や花の保護活動への継続的な助力   守る力
 B.植物を見分ける知識を身につける   植物を知る
 C.過去の知見を知る         守る対象をつなぐ
 D.希少なものを見つけ出す      守る対象を広げる

 もちろんすべてを守りきれる訳ではありません。また県内で行われているいろいろな地域のいろんな保護活動に参加できるわけではありません。身近なところから少しづつ手を広げていくことをやってみようと思います。

3.ネットの情報発信の整理
 ◯本ブログ  不特定多数 対象
  一回趣旨変更をしましたがまた前に戻りかけていました。
  山梨の花についてB、Cを中心に記載していこうと思います。

 ◯インスタ  不特定多数 対象
  がんばって毎日花を見つけてアップしていた頃もありました。
  そのために花の名前や見分け方をいっぱい調べてました。特に
  身の回りの花が多かったです。ただ希少な花をどこまで載せる
  のがいいかずっと考えていました。
  載せる基準を希少とか珍しいだからではなく、自分が可愛いと
  かいいなと思ったものとしてぼちぼち続けていこうと思います。

 ◯Facebook
  花の関係はいくつかのグループにはいってやってます。
  専門的なところもあれば対象がはっきりしないところもありま
  す。見分け方の知識が身につくので専門的で情報管理がしっか
  りしているところについては積極的に情報発信と交換をやって
  いこうと思います。

 ◯X (旧ツイッター)
  山小屋、観光協会、警察、山の関連団体などに加えて地元の
  お店をフォローして情報収集しています。発信はリツイート
  中心です。これはこのまま、花はなしで。

素人の花の勉強の風景におつきあいいただける方は引き続きよろしくお願いします。
  




ガンクビソウのお仲間はどれだけあるのか

2023-08-13 11:55:01 | 山に咲く花
最近、近くの山の麓でガンクビソウのような花を見かけました。
あまりにも大きな花、、、存在感が半端ないです。




昔 一度高尾山の麓で見かけたことがあったなぁと思いながら写真をとって帰って名前を調べたらオオガンクビソウでした。雰囲気ぴったりの名前ですね。驚いたのは山梨県の絶滅危惧IA類だったことです。レッドデータブックを見たら分布は遠くの道志方面ばかりで個体数は非常に少ないと書いてありました。植物誌ではその地域以外では青木鉱泉の記載もあり、それほど稀なものでは当時はなかったようです。
気をつけて見てなかったのですが道の両側にそこそこ株数がありました。今度きちんと見に行ってみようかなぁ。

いい機会なのでガンクビソウの仲間を調べてみました。
キク科ガンクビソウ属あるいはヤブタバコ属のようです。
10種類 Ylistではどれも帰化植物とはされてませんでした。
◯ヤブタバコ◎
◯コヤブタバコ◎
◯サジガンクビソウ◎
◯ヒメガンクビソウ◎
◯オオガンクビソウ◎
◯ミヤマヤブタバコ◎
◯ガンクビソウ◎
◯ノッポロガンクビソウ◎  
◯ホソバガンクビソウ◎
◯コバナガンクビソウ(バンジンガンクビソウ)

◎が山梨県植物誌に記載されていたもので、暖帯地域で近畿以西に生息するといわれているコバナガンクビソウ以外はすべて山梨にあることがわかりました。

見分けるポイントは、
◯頭花の柄の有無
◯根出葉の形 
◯頭花の形や大きさ
◯葉の形
のようです。

地味な花なのであまり写真をとっていません。過去の写真を見直すとともに少しそれらしい花を特徴がわかるように撮りためていこうと思います。また写真がまとまったら整理してみます。








とってもわかりやすいコウモリソウとオクヤマコウモリの見分け方

2023-07-23 13:27:06 | 似てる花の見分け方
よく山で見かけるコウモリソウですが数年前からオクヤマコウモリもあることがわかった。
その時に調べた見分け方は、
オクヤマコウモリは「葉に翼があり基部は茎をだく」と書かれていました。その図鑑のオクヤマコウモリの同じような写真がこれです。

右側は拡大したものです。翼があるのは見て取れますが、茎を抱いてるかは微妙かなと。他に多くを見てると茎が茶色くてくねくねしてて葉柄に翼があるものがあるのでそれかなと思ってました。

ところが先日登った山でこれはわかりやすいというオクヤマコウモリを見つけました。


右側は拡大したものです。
翼があり、茎をだく。これだけわかりやすい例はないですね(笑)。
なので私的にはここまでのものだけオクヤマコウモリに認定することにしました。




このイチゴの花はなんだろう?

2023-07-20 13:44:38 | 似てる花の見分け方
先日 櫛形山で見かけた小さな花。見るからにイチゴの仲間のような感じだ。いつもなら山梨にあるイチゴはと調べるのだけど、最近の「らんまん」を見ているとまずはじっくりと植物を観察することが大事だと感じたのでやってみましょう。



○花弁は白く細く5枚が五角形の対角線に広がる。
○花弁より額のほうが大きく、かなり離れている。
○葉は5枚、奇数羽状複葉
○葉裏は白い(毛で覆われている)
○対生
○葉柄や茎などに鋭いトゲあり

「日本の野生植物」木本編のバラ属の分類でいけば、
第一関門は、
○托葉は葉柄に沿着か、離生か
 → 下の写真を見ると葉柄についている。
 こういうのもきちんと観察してないといけませんね。
第二関門
葉は単葉か、3〜多数の小葉か。
 → 5枚でした。
第三関門は葉の裏面が緑色か白色か。
 → 白色

これで候補は7種、第四関門が花の色なので
白色だと2つに絞られました。
エゾイチゴとミヤマウラジロイチゴです。
次の関門は茎や枝の針、茎や枝や萼などの毛、花枝の葉の数と
比較ポイントがいっぱいありました。またそれぞれに変種もあります。花枝の葉の数からいえば写真の植物はミヤマウラジロイチゴが妥当な気がします。

山梨県植物誌をみるとミヤマウラジロイチゴだけでなく、北海道に分布とあるエゾイチゴが金峰山にあると書かれていました。これはこれで稀な例として確認してみたいものです。

残りは変種にあたるかですが、
葉裏が緑のシナノキイチゴではないので、残りはイシヅチイチゴ。茎に刺針と軟毛を密生し全体に小型とあります。写真を見る限り雰囲気が違います。

また植物誌のミヤマウラジロイチゴの欄に櫛形山には腺毛のないナエバキイチゴがあると書かれていました。このナエバキイチゴは手持ちの日本の野生植物旧版にはのっておらず、Ylistではミヤマウラジロイチゴの別名の扱いでした。
いずれにしても茎や枝や萼のトゲや毛をよく観察すれば確定できそうです。ナエバかどうかも含めて。