今日のお題はこれです。
山に咲くカタバミです。
個人のお勉強の覚え書きです。よくご存知の方はスルーしてくださいね。
山梨の山に咲くカタバミの仲間は昔の記録では
ミヤマカタバミ、コミヤマカタバミ、オオヤマカタバミと3つです。
高尾山などに咲くカントウミヤマカタバミを含めて今回調べてみました。
オオヤマカタバミは葉っぱが大きく三角なので容易に見分けがつきます。
残りの3つが悩ましいのです。当初は花の基部が黄色く赤紫色の筋があるものをコミヤマと考えていました。でもそうでもないようです。そこでちゃんと図鑑を読みました。
全ての種類が載っている「山に咲く花」によれば
ポイントは葉の形状、葉や花柄などの毛の様子、花の様子でした。
◯葉の形状
ミヤマがかどが鈍角なのに対して、コミヤマは丸いとありました。ネットではコミヤマはミッキーマウスのようとも。
山に咲く花の写真にもよく似ているので最初の写真はコミヤマかなと。
◯毛の様子
ミヤマ:葉柄、葉の裏面、花柄に密に毛がある
カントウ:葉裏の毛がミヤマより少ない
コミヤマ:葉の裏面ときに表面に軟毛あり
毛と軟毛は違うのとか、少ないってどれくらい、、、など初心者の私が見分けるには微妙なポイントです。
最初の花の近くに咲いていた花の写真です。
花柄にも葉裏や葉の縁にも毛がいっぱい生えています。これだけで考えるとミヤマかなと。
◯花の様子
ミヤマ:白色、ときに紫色のすじがある。
カントウ:表記なし
コミヤマ:基部に黄色斑が入る。白色、ときに脈が淡紅紫色を帯びる。
私が見分けるポイントとして覚えていたのはここのポイントだったようです。
これで最初の写真をコミヤマと考えていたのですが、黄色斑が山に咲く花の写真と比べてかなり薄く感じました。
そこでとなりの山の写真と比較してみました。
はっきりとした黄色斑、赤紅紫色のすじ。まさにコミヤマです。
他を見ると花柄には毛がありますね。葉は最初の写真のものよりもっと丸いです。丸の門というか一番丸まっている場所が葉全体の中央付近です。
さて困りました。
そこで「日本の野生植物」@平凡社1981 を図書館に見に行ってきました。
それによると、
コミヤマは、
根茎は細長く伸び、古い葉柄の基部は密集していない。小葉の角は円形。
残りのミヤマとカントウは、
根茎は太く、密に古い葉柄の基部に被われる。小葉の角は鈍端。
そしてミヤマとカントウの違いは、
蒴果が楕円形で10-17mmがミヤマで
卵球形で6-12mmがカントウ
なんだそうです。
毛についてや花の色合いなどは区別ポイントではありませんでした。
毛や花が区別ポイントでなくていいなら、小葉だけでみれば最初の写真はコミヤマになります。
古い葉柄の密集度は見ていないので今年よく確認してみて見分けポイントがこれでいいのかを判断します。
なおカントウは「山梨県植物誌」「山梨の植物誌」共に掲載されていません。
山梨にはないと考えてもいいのかもしれませんが念のため蒴果で見分けることだけは覚えておこうと思います。
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