山をあちこち歩いていると、希少な植物に出くわすことがある。
それが本当に希少だったり、可愛い花だったりすると誰かにその思いを伝えたくなる。
可愛い花は写真を見せるとその可愛いさが伝わる。
中には私も見たいという人がいて、場所を教えてあげるとさらに喜ばれる。
そして可愛い花を見た友人は感動し、また誰かに聞いてほしいと思いたつ。
感動は伝わっていくものだ。
逆に希少性の感動は伝わりにくい。
身近にそういう人がいるのは稀で、全国で同じような趣味の人が見られるようにSNSなどに
アップすれば感動が伝わる。そこで仲間ができたりもする。
そういった仲間に話せば、希少性の感動はすっごく伝わるし、それを見つけたことを
すっごく讃えられることになり、また頑張ろうという気持ちにもなる。
もちろん可愛い花の友人よりももっと場所の情報を求められる。
事前に自分が他の希少な植物の情報をもらっていれば、教えてあげざるを得ない。
でも今後もまたもっと希少な植物の情報も教えてくれるかもしれない。
でも意外に気づかないいくつかの思い違いがある。
可愛い花が好きな人は植物を大切にする人だと思い込むけど、
可愛い花の写真を綺麗にとってみんなにみせたいという人だったりする。
咲いている花の一番いい花を可愛く見えるいい角度で撮るために、まわりの咲いてない花や
幼い苗も踏みつけてしまったりする。遊歩道のロープを乗り越え、他の花を踏みつけてその花に
迫っていくし、見映えがよくなるようにまわりの植物を排除したりもする。
スプレーで水滴をつける人を見たこともある。
どんなに多いことか!
また可愛いから自分の庭に置きたくなる人もいる。育てられないとわかっていても自分は違うと
思っている人もいるし、何度か試せばと思う人もいる。
驚くことに昔植物保護に携わっていた方の庭に山野草の絶滅危惧種があったりする。
人の欲望は表面ではわからない。
希少な植物が好きだから、その保護に協力してしてくれると思い込むけど。
希少な植物ではなく、そういった希少なものを見つけることが好きな人だったりする。
見つけたことを自分の成果のようにあちこちで触れ回ったり、次の希少な植物を見るための
取引材料に使ったりする。そうやって希少な植物の情報は広がり、多くの人がその場所に
訪れ、生息地が荒らされ、さらに情報が広がっていくことになる。
希少な植物を守るのは難しい。
でも最近 その一歩はぐっと我慢して誰にも話さないことだと思うようになった。
また早急に保護すべき植物はしかるべき筋に話し対応をとること。
国や県あるいはその山を守っている人と一緒に。その時だけ口を開きたい。
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