今日のお題は北岳を降りる途中で見かけたこれです。
たぶんムグラの仲間だと思いましたが名前がわかりませんでした。
ムグラはクルマ、ヨツバ、ミヤマなどは知っていたのですが、ほかにもいろいろあるようです。この際きちんと図鑑を見てみることにしました。
山梨の植物誌によれば、
ヨツバムグラ、ヒメヨツバムグラ、オオヨツバムグラ、エゾノヨツバムグラ のヨツバシリーズ4種に
キクムグラ
ヤエムグラ
クルマムグラ、オククルマムグラ
ヤツガダケムグラ
フタバムグラ
を加えて全部で10種です。ただ日頃見ているミヤマムグラが含まれていませんでした。
アカネ科で山で見かけるアカネやキヌタソウなどの仲間なのですね。葉っぱの様子で納得です。
HP「日本のレッドデータ」で検索したら、どこかの都道府県で絶滅危惧種に指定されているムグラが28種類もありました。もちろん地域固有種と思えるものもありましたが、上の種も多く含まれていました。特にヤツガダケムグラは環境省の絶滅危惧IA類です。まだ山梨県に残っていればIA類でもおかしくない気がします。他にも山梨県の周囲すべての県で絶滅危惧種に指定され環境省II類のハナムグラ、近くの関東地方の県で絶滅危惧種に指定され同じく環境省II類のヤブムグラもあり、現在山梨にどんな種があるのかがわかれば貴重な情報になるのかもしれません。
なのでお題の写真を同定する前に見分け方を整理してみようと思いました。
まず名前からいって葉っぱの枚数で仕分けます。4枚が一番多そうなのでそれ以外から見ていきました。
1、フタバ
この種類はフタバムグラ、タマザキ、ヒロハ、ナガバハリ、マルバ。
ナガエも日本のレッドデータには絶滅危惧種として載っていたのですが、Ylistではフタバムグラの別名とされています。果柄長いものをいうそうですが中間種もあって見分けづらいと図鑑にありました。
フタバはすべての写真見ましたがパッと見てムグラとは思わない気がします。
2、クルマ 6枚
クルマムグラ、オククルマムグラ、ホソバの3種
あとヤエムグラ、オオバノヤエムグラ、エゾムグラ、ハナムグラ、ヤツガダケムグラも6枚でした。
このうちエゾムグラは北海道のみでした。
これら以外にも道路脇などで外来種が咲いていることがある。前に見かけたハナヤエムグラ。見つけたのが瑞牆公園の近くだったので在来種かと思ってました。
気になるのは環境省の絶滅危惧種に指定されているヤツガダケムグラとハナムグラです。
今後探して行くためにそれぞれの特長を書き留めておきます。
◯ヤツガダケムグラ@日本の野生植物
茎は4陵があり、陵上に下向きの刺あり。
葉は狭長楕円形で先は短く尖り、先端はやや白い刺状、裏面の中脈に下向きのかぎ状毛あり。
花は7月、長い花序の先に数個の緑白色。花冠は4裂、萼に曲がった長毛。
八ヶ岳と北海道にごく稀。
◯ハナムグラ@日本の野生植物
茎は4陵があり、陵上に下向きの刺状毛。
葉は4〜6枚、倒披針形または狭長楕円形、裏面の中脈と縁に下向きの刺状の毛。
花は花序の先に多数の白色。花冠は4裂。
川岸の湿った草地に生える多年草、本州の地方や関東地方で稀に見られる。
3、ヨツバ 4枚
ヨツバムグラ、ヒメ、オオバノ、エゾノ、ケ、ケナシ、ホソバノ、リュウキュウの8種。
リュウキュウは沖縄。
これら以外にヤブムグラ、ミヤマムグラ、ヤマムグラ、キクムグラ。
葉っぱの特長や毛の有無あるいは花の色や形、茎の毛や形で見分けるようだ。丁寧に図鑑の写真と見比べれば難しくなさそうです。
(追加写真)
◯ミヤマムグラ 葉が独特です。
◯ヤマムグラ 葉が独特で花冠が4枚です。ホソバノヨツバムグラと似ています。
こちら気になるのは環境省絶滅危惧種のヤブムグラですね。
さてお題の写真ですがヨツバで大きな葉です。大きな葉はオオバノとエゾノの2種です。葉が丸いのがエゾノのようなのでこれはオオバノヨツバムグラだと思います。
エゾノヨツバムグラの写真も撮っていました。少しピンボケですが、、、
今回は思い出したムグラを写真載せました。今後の参考になるように手持ちで判明したものは名前を書いている下に順次写真をアップしていきたいと思います。それでやっとだいぶ山梨の状況がわかるように思います。最近の文献も探してみます。続く!
(追伸)よくわからない種もでてきました。
ミヤマムグラに似ているのですが葉柄がなく、葉も4〜6枚。
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