Q NHKが進める「ネット同時配信」って何?
A テレビ番組を放送と同時にインターネットで配信して、パソコンやスマートフォン、タブレットでも視聴できる仕組みです。若い世代を中心にテレビ離れが進むなか、ネットへの進出で視聴機会の拡大につなげたいとしています。
Q いつから始まるの?
A 2019年度の実現を目指しています。ただ、NHKの本業はあくまで「放送」なので、通信業務への本格的参入となる同時配信を実施するには放送法の改正が必要です。たとえ実現しても、利用者から受信料を徴収するのかどうかなど、課題は山積です。
Q ネット利用者からも受信料をとるの?
A NHKの有識者委員会が7月下旬に出した最終答申によると、すでに受信契約を結んでいる世帯からは新たな追加負担を求めない方針です。パソコンやスマホを「2台目、3台目のテレビ」とみなすというわけです。同時配信だけを利用する(受信契約を結んでいない)世帯の場合、端末の有無などに応じて徴収する「受信料型」を目指すと答申では説明。専用アプリなどをダウンロードしたときに費用が発生する案などが検討されています。
Q 民放はどうなの?
A 現行法でネット同時配信は可能です。しかし、設備投資などにばく大なコストがかかるうえ、地方局のテレビ視聴が減る恐れが強く、実施していません。一方のNHKの財源は受信料。その受信料制度の根本を変えるネット同時配信の実施には、視聴者・国民の理解と議論が不可欠です。