日本共産党さいたま市南区委員会へようこそ!

平和・民主主義・暮しを壊す逆流に立向かう党、どの分野でも改革と打開の展望を示す変革者の党、国民多数の合意を得てすすむ党。

福島2号機・カメラ2時間で不具合 ― 650シーベルト高線量が影響か

2017-02-11 | 脱原発へ!放射能汚染と原子力発電

 東京電力福島第1原発2号機の原子炉格納容器内の調査で堆積物除去ロボットのカメラ映像が暗くなった不具合の原因について、東電は9日、高い放射線が影響したとみられると明らかにしました。

 同日の調査で、圧力容器直下につながるレール上の線量は、推定で毎時約650シーベルトでした。ロボットのカメラは放射線に対し、積算で約1000シーベルトに耐えられる設計です。ロボットを投入して約2時間後に映像が暗くなったといいます。格納容器の入り口から約3メートルの地点です。

                  図

 今回の調査では三つのカメラを使用しましたが、不具合はロボット前方のカメラで発生。ほかの二つには、大きな変化は見られなかったといいます。

 高圧水を噴射してレール上の堆積物を除去する作業は、予定した約5メートルのうち約1メートルを実施。圧力容器に近づくに従い、堆積物の固着が強くなり、除去に時間がかかりました。


解説

廃炉の困難さ浮き彫り

 2号機格納容器内の放射線量が推定で過去最高の毎時約650シーベルトとなり、廃炉作業の困難さを改めて浮き彫りにしました。仮に人が浴びれば数十秒で致死量に達するほど、過酷な放射線環境です。

 格納容器内の放射線量は1月の調査で、圧力容器の周囲を覆う壁から約2・3メートルの空間では毎時約530シーベルト。一方、圧力容器直下の作業場の入り口付近では同20シーベルトと低くなっています。場所により大きく異なり、放射線源がどこにあるのか疑問が浮上しています。

 圧力容器直下の溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況を本格的に調査するため、東電が2月中にも投入するロボットのカメラも、今回のロボットと同様の耐放射性(積算約1000シーベルト)です。

 2号機格納容器内の放射線量は2012年の測定では最大毎時約73シーベルトで、十数時間撮影できる計算でした。しかし今回、2時間程度でカメラに不具合が生じ始め、高い線量がロボット調査への大きな妨げとなることが予想されます。

 放射線量のほかにも、レール上の堆積物がロボットの走行を阻みます。今回の調査でも、堆積物で走行できなくなり、ロボットにつなげたケーブルを作業員が引っ張った箇所がありました。

 1月の調査では、圧力容器直下の作業用の足場がなくなり穴が開いている箇所が見つかっており、走行ルートの再検討が余儀なくされています。

 東電も、本格的な調査ロボットの投入の「実施可否を含めて検討する」とするなど、先行きは不透明です。

 

政権包囲 原発ゼロを
     ― 反原連が官邸前抗議

 首都圏反原発連合(反原連)は10日、首相官邸前抗議を行いました。福島第1原発事故から6年近くたつ現在、原発ゼロを求める世論は強固になっています。国民の声を無視し、再稼働を進める安倍晋三政権。冷え込むなか参加者は、「安倍晋三は原発やめろ」「再稼働反対」と声をあげました。

 東京都大田区の女性(69)は「国は“福島事故はもう終わった”という感じだが、とんでもない。知人にも福島県浪江町から避難している人がいるが、帰りたくても帰れない人がたくさんいる。補償は国として当然するべきで、自主避難者への支援打ち切りなんてとんでもない」と憤ります。

 同板橋区の男性(65)は「原発は今でも手をつけられない状況だ。原発の現場作業員の働く環境は大変だと思う。一度事故が起こるとコントロールできない原発を再稼働させるなんてとんでもない」と話しました。

 神奈川県藤沢市の女性(57)は「国民に原発維持の費用を押し付けるなんて許せない。安倍首相は、再稼働反対の声を聞こうとしないが、黙ってはいられない。声をあげ、安倍政権を包囲して、原発ゼロを実現したい」と語りました。

 この日、700人(主催者発表)が参加。日本共産党の池内さおり衆院議員が駆けつけ、国会正門前でスピーチしました。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。