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きょうの潮流

2017-08-30 | コラム

あの戦争は何だったのか。政府を先頭に加害責任に背を向ける勢力がはびこる日本に比べ、同じ敗戦国ドイツでは今も歴史の裁きが続いています▼ことし94歳の元ナチス親衛隊員は禁錮5年の有罪判決をうけました。戦後72年、初めて沈黙を破った被告。看守として働いていたアウシュビッツ強制収容所でユダヤ人の大虐殺(ホロコースト)があったことを認め、謝罪しました▼みずからの行為を深く恥じ、だれにも打ち明けられなかった狂気の世界。それを決してくり返してはならないとの思いを込めた本が最近、国内でも相次いで出版されています▼「あそこでは非人間的なことが日常でした」。そう語るアウシュビッツからの生還者、アンネ・フランクの生涯を伝える責任者、ヒトラーに抗した女性たちを記録した歴史家・小説家…。本紙日曜版の編集長を務めた大内田わこさんは、現地で集めた貴重な証言を『ホロコースト 女性6人の語り部』(東銀座出版)にまとめました▼6歳のときに迫害され、収容所に送られたフランス人女性の手記『いのちは贈りもの ホロコーストを生きのびて』(岩崎書店)。魂の砂漠にいたような体験を少女の目線で鮮明につづっています▼死と隣り合わせのなかで書きとめたユダヤ人少女の『マーシャの日記』(新日本出版)は、不条理な現実を知らせたいとの信念が世に出させたものです。人類への警告のための記憶、過去は未来につながる道しるべ。今を生きる私たちが受け継いでいく、負の遺産です。

 

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